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レッドロケッツ応援記  ~12/13 対日立リヴァーレ戦 接戦となったセットを落とし、ホームとどろきで悔しい連敗~

  info_category1.gif2015/12/14



 前節の北海道大会を2試合連続でフルセットの末に落とし、迎えた川崎市とどろきアリーナでのホームゲームだった。この2連戦を乗り切れば、リーグ戦は一旦中断期間に入る。連敗という悪い流れを断ち切るため、そして、会場に足を運んでくれた多数のレッドロケッツサポーターと喜びを分かち合うために、是が非でも勝利を手にしたい今節の戦いだった。しかし、12日の東レアローズ戦は、ストレートでの完敗。山田監督が「すべてのスキルにおいて手も足も出ない展開となってしまった」と振り返ったように、今季好調をキープする相手を最後まで攻略できなかった。
ただ、その日のミーティングでは、負けを引きずらないようにすることを改めて確認し合ったと島村は言う。「ミスした後でも切り替えを早くすること、そして、攻める意識を今一度、徹底しました。落ち込むようなことはありませんでした」


 
 2015年のリーグ最終戦かつ、第3レグの初戦となる翌13日の日立リヴァーレ戦。今季最後のホームゲームということもあって、選手たちの勝利に懸ける思いは昨日以上に強かった。攻守の要で、精神的な支柱でもある近江が、この日もコンディション不良でベンチスタートだったため、「布陣や戦い方が変わって、それぞれの仕事が増える部分もあるけれど、みんなで責任を持ってやっていきたい」(白垣)と、気合い十分でゲームに入っていった。
 第1セットは、今季初スタメンのイエリズと古賀が攻撃の軸となった。イエリズは高い打点からのスパイクを次々と決め、古賀も鋭いスパイクで相手を翻弄した。11-11からイエリズのバックアタックや大野の速攻、白垣のフェイントなどで18-13と流れをつかみかけたが、20点を過ぎてから逆転を許し、23-25。勝負所で決定力を欠いたのが痛かった。それでも第2セットを前に、島村が手を叩きながら「もう一回、もう一回!」と仲間を鼓舞し、それに呼応する選手たちの姿からは、「まだまだこれからだ」という前向きな闘志が垣間見えた。
 その思いが体現されたのが第2セットだ。イエリズと白垣の得点で3点を先制し、サーブで相手守備を崩した所で島村がブロックで仕留めた。そこから追い上げられ、同点とされたものの、10-9から怒涛の9連続得点で難敵・日立を突き放した。その間、大野のネットすれすれを狙った速いサーブが効果的で、幾度となくレッドロケッツにチャンスをもたらした。さらに、身長188cmのイエリズの起用は、守備面での効果も生んでいたようだ。鳥越は「イエロが入ったことでブロックが高くなったので、相手が警戒して、嫌がっているような感じを受けました」と話したが、相手のスパイクミスの多くは、イエリズが前衛に回った場面で起きたものだった。



 大野のブロックで25-18とし、セットカウントをタイにした後の第3セットは、両チームの意地と意地がぶつかり合い、激しい点の取り合いとなった。イエリズが強打だけでなく、巧みなフェイントを決めると、島村も得意のブロードを突き刺す。ネット際に上がったチャンスボールは、セッターの山口が豪快なスパイクで叩き込んだ。相手も一歩も引かなかったことで、2回目のテクニカルタイムアウトまでは一進一退の展開が続く中、苦しい場面ももちろんあった。それでも、16-19からはイエリズがスパイクとブロックで高さを発揮し、22-24の相手のセットポイントでは、島村の移動攻撃の後、長いラリーを古賀の得点でしのいだ。しかし、デュースに入って一挙に2点を奪われ、24-26と このセットを落してしまう。白垣が試合後、「獲れたセットだったので悔しい」と語った通り、結果的にはここが勝負の分かれ目になったのかもしれない。
 第4セットに入ると、日立の長身センター・パオリーニを崩せず、いきなり0-4。山田監督はすぐさまセッターの奥山を投入し、局面の打開を試みた。奥山は最初のプレーで古賀の得点を演出し、セット中盤にはサービスエース。大野も序盤のブロックと速攻に加え、この試合3本目のサービスエースで見せ場を作った。ただ、鳥越や白垣が「大事な場面でミスが出てしまった」と悔やんだように、ここ一番でのミスが響き、第4セットは3、4点のビハインドが最後まで縮まらなかった。古賀が終盤に3本のスパイクを決めて、粘りを見せたものの、22-25。サポーターの熱い声援を受けながらも、今季最後のホームゲームは無念の2連敗で終えることとなってしまった。


 
 勝つことができなかった悔しさは当然ある。しかし、チームの誰一人として下を向いている者はいなかった。島村は言う。
「昨日(東レ戦)に比べたらチームの連携も良くなったし、自分たちの精神的な部分もしっかり切り替えられて、1人1人が攻めていくプレーはできました。負けた結果に関しては悔しいですが、収穫も得られたと思います」
 山田監督も前だけを見据えていた。
「(大事を取って2連戦は欠場した)近江がいない中、残ったメンバーでどう補い合いながらできるかが、今回のテーマでした。昨日(東レ戦)は思うように行きませんでしたが、新しい布陣で臨んだ今日は良い場面も作れたと思います。試合を重ねながら、全員でチームを作っていくのは変わりませんし、目標はあくまでも優勝なので、すべての経験を力にしていきたいです」
 チームはこの後、18日から始まる天皇杯・皇后杯 全日本バレーボール選手権大会のファイナルラウンドに臨むことになる。レッドロケッツの初戦は19日(東京体育館)。この大会で良い流れをつかみ、来年1月9日に再開されるV・プレミアリーグを自信を持って迎えてほしい。
 



~今季初スタメンで、高さを生かした攻撃力が爆発~
 今季はベンチスタートがほとんどで、ベンチから外れることもあった。しかし、この日はオポジットのポジションで、5月の黒鷲旗大会以来となるスタメン出場。リーグ戦でのスタメンは今季初だったこともあり、イエリズは「チームのために精一杯やりたい」と、序盤からアクセル全開に踏み込んだ。強力なスパイクを高い打点から次々と決め、相手が強打を警戒したと見るや、冷静に落とすフェイントも効果的だった。
「昨日(東レ戦)のミスを繰り返さないようにと思って臨んだことと、スパイクのとき、チームメイトが打つコースをコールしてくれたおかげで、たくさんの得点ができました」
 山田監督は「攻撃はもちろん、ブロックでも頑張ってくれました」とイエリズを高く評価した。シャットアウトで挙げた4得点だけでなく、ワンタッチを取ったり、相手のスパイクコースを消したりして、後方のレシーバーが守りやすい状況を作ったという点で、貢献度は大きかった。さらに、自身は「アカリのようにはできません」と笑って謙遜したが、相手のスパイクを大きな身体を投げうって拾いにいく必死のプレーは、周りの選手に勇気を与えるものだったに違いない。
 10シーズンぶりに優勝した昨季、イエリズはレギュラーラウンドの2位通過に大きく貢献しながら、右手を故障し、その後のファイナルステージに出場することができなかった。悔いではないが、やり残した思いがないこともないという。「あのときは、みんなが頑張ってくれて優勝できました。今度は私がみんなの分まで頑張って、優勝に貢献したいです」
 ホームゲームでチームが負けてしまったことに悔しさをにじませたイエリズだが、たしかな手応えをつかんで、2015年を締めくくった。
(取材・文:小野哲史)
 
 

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