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レッドロケッツ応援記 ~11/27 対JTマーヴェラス戦 ブロックシステムが機能し、今季最多の18ブロック得点で5勝目!~

  info_category1.gif2016/11/28



 今季初の連勝で1レグを締めくくった先週からさらに加速していきたいレッドロケッツだったが、26日の日立リヴァーレ戦は敗れてしまった。3セットともに22-25。ストレート負けという結果だけを見れば、どうしても「完敗」というイメージが浮かぶ。ただ、何もできずに手も足も出なかったわけでも、相手との実力差を感じさせられる惨敗だったわけでもない。
 「内容的に悪かったとは思っていません。自分たちがやりたいバレーはある程度できていました。20点以降の接戦になってからの、最後の勝負所で取り切れなかったということです」
 山田監督の言葉には、チームの課題が明確になったことと同時に、翌27日のJTマーヴェラス戦に期待を抱かせる力強さが秘められていた。



 JT戦では、日立戦の第3セットで見せ場を作った上野が、好調を買われて今季初スタメン。上野は前の試合まで大野が入っていた位置に入り、大野が裏のセンターポジションに回ったが、大野は「サイドの選手を生かすなど、やることはいつもと同じ」と至って冷静にゲームに入っていった。セッターの山口がアタッカー陣をうまくコントロールしながら得点を重ね、10-10からは大野の速攻、大野が囮となった所を古賀が豪快なバックアタック、さらに大野が1枚ブロックで相手の攻撃を封じ、3連続得点。17-14からニコロバのスパイク、古賀の絶妙サーブから近江のブロックなど、5連続得点でまたたく間に突き放した。最後まで攻撃の手を緩めなかったレッドロケッツは、セットポイントは 近江の得点で25-16とし、幸先よく第1セットを先取した。
 しかし、第2セットは、大野が「2点ぐらい離された時に、焦る必要はないのに、そこからズルズル行ってしまった」と振り返ったように、立て直すきっかけをつかめないまま12-22。リベロの鳥越が顔面レシーブで返球する気迫を見せ、セット半ばに送り込まれた柳田と正は相手に傾いた流れを何とか引き戻そうと奮闘するも、JTの猛攻をなかなか止められなかった。
 だが、そこからのレッドロケッツの粘りは凄まじかった。ピンチサーバーで送り込まれた廣瀬は、「何も考えなかった。自分のリズムで打つことだけに集中しました」と、パワフルなジャンプサーブで相手の守備を崩し、近江の得点を演出。次のサーブではエースをもぎ取った。上野のブロックとニコロバのスパイクで追い上げると、廣瀬は次に豪快なバックアタックも決めた。「リーグでバックアタックを打ったのは初めて。決まった時はうれしかった」と喜びを爆発させた。
 このセットは結局、21-25でJTに逃げ切られたものの、7連続得点で19-22と迫った選手たちの「絶対に諦めない」という姿勢は、その後、第3セット以降につながることになる。



 試合後、近江は「昨日より集中してプレーできた。とくにブロックが良かった」と振り返ったが、その言葉通り、要所でのブロックがことごとく機能した。今季、レッドロケッツがブロックで最多得点をマークしたのが、1レグのJT戦の8点。それがこの日は、上野の6点を筆頭にチーム全体で実に18得点。山田監督は「相手の攻撃に対して、多くの場面で2枚がブロックに行ける状況を作れた」ことを要因に挙げた。さらに言えば、選手1人1人のサーブにおける攻撃的な姿勢が、相手の攻撃コースを限定させていたことも見逃してはならないだろう。
 第3セットは最初のテクニカルタイム以降、レッドロケッツが抜け出せば、JTが追いすがるという展開が続いた。19-16から追いつかれた場面はやや苦しんだものの、古賀と柳田の得点で再び突き放す。22-19でのラリーは明らかにJTが押していたが、山口、柳田、鳥越が神がかり的な守備で懸命につなぎ、最後は近江が1枚ブロックで仕留めた。レッドロケッツらしい粘りが凝縮されたプレーだった。
 25-20で第3セットをものにしたレッドロケッツは、第4セットも良いリズムで得点を積み上げていく。このセットはスタートから入った柳田が思い切りよくバックアタックを打ち込み、近江はバックラインいっぱいを狙った深いサーブでサービスエース。守備固めで入った岩﨑は好レシーブから近江の得点につないだ。
 なかでも存在感を発揮したのが、古賀だった。レフトから、ライトから鋭いスパイクを突き刺し、ブロックも決めた。山田監督は「普段のスパイク練習から、相手側に2枚のブロックをつけるなど、戦術的な負荷をかけて打たせています。高さも出てきた上、重いスパイクも打てるようになってきました」と古賀の成長を高く評価。JTも一歩も引かなかったため、終盤までもつれたが、22-22からは古賀がすべての得点を叩き出し、25-23。レッドロケッツがセットカウント3-1で勝利した。



 この日、MVP級の活躍を見せた上野は、「(自分の活躍は)チームのみんなのおかげ。いろいろな人の支えがあってプレーできていることを実感して勝てた試合だったと思います」と、まず何よりもチームメイトやサポーターへの感謝を口にした。山田監督も今日の内容には満足した様子だった。
 「今日はセット終盤の厳しい場面でもしっかりしのいで勝ちに結びつけました。取らせた2セット目も大量リードをされながら、諦めずに食らいつくことができましたから、選手は自信をつかんだと思いますし、今後にもつながっていくはずです」
 26日終了時点で2位にいた日立がこの日は敗れ、3位だったJTを4位のレッドロケッツが下したことで、3チームはわずか3ポイントの中にひしめく混戦となった。次週の愛知大会は早くもレギュラーラウンドの折り返し。首位を走る王者・久光製薬スプリングスとの一戦が控えるが、心身ともに充実している今のレッドロケッツなら、きっと良い戦いを見せてくれるに違いない。




 ~今季初のスタメン出場を果たし、クレバーなプレーで勝利に貢献~
 公式戦では7月のV・サマーリーグ以来、リーグでは2015/16シーズンの1月16日以来の先発出場となった。
 上野は「とにかくやる、という気持ちのみでした」と、シンプルな思いを胸にコートに立った。これまでなかなか出番に恵まれず、悔しい思いを抱えていただろうことは容易に想像がつく。だが、腐ることなく、「自分のやるべきことはしっかりやってきた」と、いつかやって来る出番のために準備を怠らなかった。
 山田監督は試合前、上野に細かな指示を与えてはいないという。「持ち味のプレーを出してくれればいいとだけ思っていました。それはクレバーなプレーです。ブロックを見ての打ち分け、相手を見て攻撃できる。そういうクレバーな部分に期待していました」
 JT戦では第1セットから鋭いブロード攻撃や速攻を決め、本人が「リーグに向けて頑張って強化してきた」と話すブロックで相手の攻撃を幾度も跳ね返した。アタックで7点、ブロックはチーム最多の6点、武器であるジャンプサーブで2点と、総得点では古賀と近江に次ぐ15点をマーク。回数はそう多くなかったものの、つなぎのプレーも無難にこなし、チームの勝利に大きく貢献した。
 大黒柱の近江は、「良い活躍をしてくれた」選手として古賀とともに上野の名前を挙げ、山田監督も「上野がチームを牽引してくれた。助けてもらいました」と賛辞を呈した。試合後のヒーローインタビューでは、「この試合は絶対に勝つという気持ちを持って全員で戦うことができました」と胸を張った上野だが、ロッカールームでは「ほっとしたし、感謝の気持ちしかありません」と静かに勝利の余韻をかみ締めていた。
 しかし、厳しい戦いはこれからも続く。上野は「見つかった課題もあるので、それを消化しながらまた頑張っていきたいです」と、次戦以降の活躍を自らに誓った。
(取材・文:小野哲史)
 




 

このレポートの試合

2016-11-27 JTマーヴェラス ○ 3-1 ●

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