• トップ
  • インフォメーション1
  • レッドロケッツ応援記 ~1/9 対岡山シーガルズ戦 2017年のスタートを連勝で飾り、ついに首位へと躍り出る!~

レッドロケッツ応援記 ~1/9 対岡山シーガルズ戦 2017年のスタートを連勝で飾り、ついに首位へと躍り出る!~

  info_category1.gif2017/01/10



 2017年が明け、天皇杯・皇后杯全日本選手権のために中断されていたV・プレミアリーグが約1ヶ月ぶりに再開された。
 皇后杯準決勝で久光製薬スプリングスに敗れてから約2週間、チームは「基礎技術の確認」に時間を割いてきた。山田監督は言う。
 「毎週、毎週ゲームに追われていると、各スキルの基礎を少し忘れてしまう部分があります。その確認を行ったことと、オフェンスですね。サイドアウトでうまく回らないローテーションの所を、いかに工夫して回していくかという点を強化してきました。そういう意味で、今回の空いた期間は有意義に使えたと思います」
 その成果は、2017年最初の試合となった8日のPFUブルーキャッツ戦でさっそく披露された。第1セットこそ22-25で落としたが、ニコロバがスタートから起用された第2セット以降、徐々にリズムをつかみ、着実にサイドアウトを決めていく。25-20、25-19、25-13と、セットを重ねるごとに勢いを増したレッドロケッツが、逆転で勝利をもぎ取り、第2レグを締めくくったのだ。

 そして、翌9日の岡山シーガルズ戦から、いよいよ勝負の第3レグが始まった。
 古賀が「3レグの初戦なので、良いスタートダッシュを切りたかった」と語ったように、選手たちはここまで積み重ねてきたリーグ戦の連勝記録には目もくれず、この日の一戦に勝つことだけに集中していた。PFU戦でやや不完全燃焼に終わった柳田も、自分がやるべきことを改めて整理したという。


 
 「昨日はリーグ再開ということで、少し緊張もあって、自分の中でバタバタしてしまいました。立て直すことが難しく、ポイントゲッターとしての役目が果たせませんでした。今日は入りをしっかり意識して、最初から点数を取れるようにと試合に臨みました」
 ホームの大歓声を背に受けて戦う岡山の前に、レッドロケッツは立ち上がりからやや押され気味だった。しかし、柳田の強打とサービスエースで流れを引き戻すと、古賀のブロックとスパイクでテクニカルタイムアウトを前に逆転に成功する。中盤は大野の活躍が光ったものの、相手も譲らず膠着状態が続いたが、15-16から先に抜け出したのは岡山だった。
 ただ、15-19とされても選手たちは慌てることなく、大野の速攻や古賀のフェイントで追い上げ、近江の相手コートのど真ん中に落とす絶妙なプレーで逆にリードを奪う。白熱するラリー合戦も、鳥越や近江を中心に、粘りが持ち味である岡山の、さらに上を行く粘りで優位に運んだ。最後は柳田の得点で25-22とし、レッドロケッツが幸先よく第1セットを先取する。
 試合後、山田監督が「中盤まで先行されていた1セット目を逆転して取れたのが、今日の試合のすべてだった」と語れば、島村も「1セット目を粘り勝てたのが、今日の試合の決め手でした。今まで第1セットでこういう取り方をできたことはあまりなかったので、自分たちの力がついていることを実感できました」と振り返っている。たしかに、セット半ばの劣勢からあのまま相手に押し切られていたら、第2セット以降で自分たちのペースに引き戻すのは難しかっただろう。大きな意味のあるセット奪取だった。
 岡山としても、取れそうだったセットを取れなかった精神的ダメージは小さくなかったはずだ。それが第2、第3セットで、両チームの明暗がくっきりと分かれる結果になった、という見方もできる。
 山口のサーブが相手の守備を崩し、レッドロケッツがいきなり3点を先取した第2セットは、山田監督が「彼女はビッグサーバー。自分の強さを出してくれた」と評した柳田のサーブも冴え、チャンスボールを島村が確実にダイレクトで叩き込む。6-4からの5連続得点で一気に走り、古賀のフェイントとサービスエースでリードをさらに広げた。
 25-15でこのセットも奪ったレッドロケッツは、第3セットに入っても大野の先制から良いリズムで得点を重ねていく。
 この試合でとくに目についたのが、ほとんど負けなかったネット際での攻防だ。大野と島村の両センター、セッターの山口は、相手との押し合いをことごとく制し、まったく隙を見せなかった。島村は「フィジカルでは負けません」と胸を張ったが、技術やフィジカル、それに何より「絶対に負けない」という各選手の気迫が、五分五分のボールに競り勝つ、最後の一押しになったに違いない。
 柳田の連続得点と近江の1枚ブロックが決まって、18-10と大量リードを奪い、ニコロバと家高は途中交代で入った直後に自ら得点をマークした。篠原も「(PFU戦を含め)久々の試合で緊張しましたが、先輩たちが『持ってきていいよ』『カバーするから大丈夫だよ』と言ってくれて、思い切りプレーすることができました」と、短い出場時間ながら伸び伸びとプレーし、マッチポイントでは大野のブロード攻撃を丁寧なトスでお膳立てした。第3セットも相手を寄せつけず、25-15、ストレートでの完勝だった。


 
 「これからも今日の1セット目のように相手に先行されたり、拮抗したり、苦しい戦いが続くと思いますが、今日の勝ちは選手の自信になったはずです。これを先につなげてまた頑張りたいです」と山田監督。今節、上位陣が思うようにポイントを伸ばせなかったこともあり、レッドロケッツは岡山大会の連勝で今季初めて首位に躍り出るとともに、来月12日から行われるV・ファイナルステージ(ファイナル6)進出を確定させた。
 そして、次節は大田区総合体育館でのホームゲームだ。サポーターの力を借りながら、レッドロケッツはレギュラーラウンド残り6戦を全力で走り抜く。




~進化を止めない若きエース~

 「もっとサーブレシーブを安定させたいです」
 攻撃面がクローズアップされることの多い古賀だが、自身に試合を振り返ってもらうと、守備面に関することがよく最初に口をつく。これまでもほとんどの試合で相手チームからのサーブのターゲットとなり、そのことを古賀自身が強く自覚しているからに他ならない。
 今節の2試合もチーム最多のサーブレシーブを受け、その成功率はPFU戦こそ6割を切ってしまったが、岡山戦では78.6%にまで引き上げた。それについて古賀は、「もちろん攻撃も大事にしていますが、自分のサーブレシーブ次第で相手にリズムが行ったり、こっちにリズムが来たりするので、まずはサーブレシーブをしっかり返していかないといけないと思っています」と話す。
 とはいえ、誰にとってもわかりやすく古賀が輝いて見えるのは、やはり攻撃の場面だろう。高さのある鋭いスパイクや後方からの豪快なバックアタック。今季を迎えるにあたり、チームではオフェンス強化に心血を注いできたが、その中心に立ち、開幕から存在感を発揮し続けている。「スパイクを打つ時、周りの人がコールしてくれて安心して打てているので、そこは昨季までよりは良い感じでできています」
 昨季からの成長は、数字を見ても明らかだ。昨季レギュラーラウンドと今季の現時点での個人データを比較すると、1セット当たり3.25本だったアタック決定本数は、3.93本に大幅アップ。ブロック力が向上したことで、1セット当たりの総得点数も3.8点から4.6点に上がっている。リーグ全体のランキングでも、総得点とアタック決定本数で5位、ブロック決定本数で6位に名を連ね、他チームの主力とも互角以上に渡り合っていることがわかる。ただ、当の本人は「返球率や決定率は気にするようにしていますが、ランキングの順位は全然気にしていません」と、自分がやるべきことに集中している。
 成人の日だったこの日の試合直後、同期入社の篠原とともに、チームメイトから成人祝いのプレゼントが贈られた。
 「20歳になったから急に何かが変わったということはありません。でも、今まで以上に自分のプレーに責任を持って頑張りたいです」
 2017年を古賀はどんな1年にしたいと考えているのだろうか。
 「まずはリーグ優勝できるように。積み重ねだと思うので、チームのみんなで1試合1試合、大切に戦っていきたいです。それに5月には世界クラブ選手権があって、アジアの代表として出場するので、しっかり自分たちのバレーをして、どこまでできるか挑戦したいと思います」
 1つ大人になった若きエースは、さらにたくましさを増してレッドロケッツを勝利へと導く。
(取材・文:小野哲史)

アーカイブ