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レッドロケッツ応援記 ~2/12 対日立リヴァーレ戦 チャレンジャー精神を発揮し、ファイナル6初戦をストレートで快勝!~

  info_category1.gif2017/02/13



 ジップアリーナ岡山(岡山県総合グラウンド体育館)を舞台に、勝負のV・ファイナルステージがいよいよ幕を開けた。
 レギュラーラウンドを終えてから約2週間、レッドロケッツはもう一度、自分たちを見つめ直した上で、さらなるレベルアップのために時間を費やしてきた。山田監督は言う。
「基礎の見直しと、オフェンスで言えば、もっとバリエーションを増やしていこうというところで、サイドが機動力を出して色々な動きを入れたり、バックアタックにもできるだけ参加することで4枚攻撃を仕掛ける部分を磨いてきました。また、サーブで攻めることとブロックとの連携にも取り組んできました」
 1回戦総当たりで対戦するファイナル6は、あらかじめレギュラーラウンドの順位によって勝利ポイントが付与される。とりわけ勝つしかない下位チームよりも、上位チームにとっては横一線のスタートではないところに難しさがある。実際、ファイナル6の大会形式が導入された2014/15シーズンと昨季は、レギュラーラウンドを1位で突破したチームが、結果的に優勝にたどり着けなかった。他チームからのマークが厳しくなり、優勝にもっとも近い位置にいることがプレッシャーとなるケースもあるのかもしれない。
 レッドロケッツは今回、まさにレギュラーラウンド1位からファイナル6を戦うことになった。
 ただ、自分たちは決して優位な立場にいるわけではない――。そのことを理解しているからこそ、レギュラーラウンド最終戦後の近江の「(1位通過による)5ポイントもあってないようなもの。ここからの一発勝負を勝ちに行きたい」という発言であり、大野も「1位通過したからと、気負うようなことはありませんでした。とにかく一戦一戦、自分たちの課題に向き合いながらチャレンジャー精神でやっていこうと思っていました」と語っている。



 この日の相手は日立リヴァーレ。レギュラーラウンドでは2連敗の後、第3レグでようやく勝利をもぎ取ったものの、それもファイナルセットにもつれ込んだ末の辛勝だった。山口は「今リーグでは負け越している相手。強い気持ちで絶対に勝つつもりで臨みました」と振り返る。
 山口と大野のサービスエースで順調に滑り出した第1セット、島村と古賀のブロック、大野の速攻で7-7から4連続得点を挙げると、柳田も思い切りの良いスパイクで続く。古賀はサービスエースを決め、17-9と一気に主導権を握ったレッドロケッツは、その後も島村の2本のブロックで隙を見せず、長いラリーは鳥越の好守から近江がきっちり決めた。最後は古賀が中央に切れ込んでスパイクを突き刺し、25-18の申し分のない内容でレッドロケッツが第1セットを先取する。
 しかし、第2セットに入ると、相手がプレーの精度を一段階上げてきたように見えた。ジャクソンを軸とした日立の速い攻撃に苦しめられ、立ち上がりに早くも2-6。そこから3、4点の差をなかなか縮められなかった。そうした中、山田監督が「代わって出ていく選手がことごとく活躍してくれたのが大きかった」と話すように、途中交代で起用された選手が存在感を示した。
 ニコロバはセット半ばに送り込まれ、すぐさま相手の攻撃を鮮やかにブロック。13-16の場面で投入された内定選手の山内は、「今やれることはサーブで貢献すること。思い切り打ち、チームを勢いづけられたらと思って入りました」と、力強いジャンプサーブを放ち、そこからのラリーでレシーブもしっかりとこなして古賀の得点をアシストした。また、上野もピンチサーバーとして起用され、レシーブでもニコロバのスパイクへとつなぐ。その直後には「中断期間中に強化してきた」という自らのサービスエースでついに18-18の同点に追いついた。
 そこからはニコロバの独壇場だった。ライトからの高さのあるスパイクにサービスエース、豪快なバックアタックも突き刺し、攻撃陣をリード。23-23からの勝負所では島村がブロードを決め、最後は古賀がうまく押し込んで25-23と、接戦となったセットをレッドロケッツが見事に制した。



 一気に行きたい第3セットだったが、序盤は近江や柳田が鋭いスパイクを見せながらも、5-11と大きく引き離されてしまう。ただ、チームには焦るような雰囲気はなかった。「どんなときも引かずに攻め続けようと話していた」という山口のサービスエースや、大野の高速クイックで着実に点差を詰めていく。このセットも途中からコートに立ったニコロバは豪快なスパイクの直後、サーブで相手の守備を崩し、ネット際のボールは島村が冷静に押し込んだ。最大で6点あったビハインドは、テクニカルタイムアウト前に古賀のバックアタックなどで跳ね返し、16-16からは再び交代起用された山内のサーブから3連続得点を挙げ、レッドロケッツが抜け出した。さらに終盤には、迫りくる相手を上野が2本のサービスエースを決め、25-19で試合を締めくくった。
 
 ファイナル6初戦という難しいシチュエーションで、難しい相手を全員の力で退けたレッドロケッツ。試合後の選手たちは安堵の表情に包まれていた。大野は「今日は1セット目からサーブが走り、ブロックとディグの関係も3レグのときよりできていたと思います。個人的にも、サイド陣を生かせたのは良かった」と、ただ勝利に喜ぶだけでなく、充実の内容にも確かな手応えを感じている様子だった。
 それでも山田監督は、さらなる高みを見据える。
「選手の頭には優勝を目指しているということがあります。今日はうまく行きましたが、これに満足しないこと。自信にできる部分は自信にしつつ、まだまだ精度は上げられると思います。チャレンジしたけれど、得点に結びついていないプレーはたくさんありますから、そこはこれから楽しみでもあります」
 自らを進化させながら勝利、そしてリーグ制覇への飽くなき挑戦を続ける。レッドロケッツの愚直なまでのスタンスは、V・ファイナルステージに入っても変わることはない。





~精神的支柱としてチームをまとめるキャプテン~
 この日は最後まで出番はやって来なかった。しかし、たとえコートに立たなくても、やるべきことはある。
「いつ呼ばれてもいいように準備はしていましたし、外から冷静に試合を見られていたので、気づいたことはみんなに伝えるように心掛けていました」
 岩﨑は、ウォームアップエリアでは常に仲間を勇気づけるような声援を送り続け、タイムアウトの際はすばやくベンチ前に走り、チームメイトを温かく迎え入れる。そのときも「勝っているときや自分たちのリズムでできているときはそのままでいいのですし、盛り上げ役は若い選手たちがやってくれるので任せています。私はどちらかと言うと、相手のリズムになっているときにこそ積極的に声をかけようと思っています」という。
 この日も第2セットや第3セットの中盤までは、相手にペースを握られ、苦しい展開を強いられたが、タイムアウトのたびにできるだけ多くの選手に話しかける岩﨑の姿があった。
 選手である以上、コートに立ってプレーしたいという気持ちがないはずがない。それでも今、自分がやらなければいけないことを理解し、それを精一杯やり切る。山田監督もそんな岩﨑に絶大な信頼を寄せている。
「試合で活躍できる力は持っていますが、そういう場面があまりないままここまで来ていますから、彼女自身もいろいろ思うところはあるでしょう。でも、勝つためにチームを持ち上げてくれる献身的な働きには助けられています」
 今季はキャプテンを任され、就任当初は戸惑いもあったと言うが、「任されたからには頑張ろう」と持ち前の前向きさでチームを引っ張ってきた。とくに意識してきたのが、試合に勝った後の次への戦いの向かい方だ。
「負けたときはみんな『何が悪かったのだろう』と考えますが、勝ったときこそ、『もっと良い試合ができたんじゃないか』とか引き締めるようにしました。もちろん、みんなも勝って浮かれるようなことはありませんが、ミーティングなどで気づいたことを話し合いながらシーズンを戦ってきました」
 そうして継続してきたことが、第2レグ以降のチームの快進撃につながったのだろう。ただ、V・ファイナルステージに突入し、レギュラーラウンド以上に厳しい戦いが待っている。「私自身、調子も良いので、いつでもプレーできる準備はできています」と岩﨑。その強固なディフェンス力が必要になる場面が必ずや訪れるに違いない。
(取材・文:小野哲史)

 

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