• トップ
  • インフォメーション1
  • レッドロケッツ応援記 ~11/5 対トヨタ車体クインシーズ 劣勢から追い上げるも勝利にはあと一歩が及ばず~

レッドロケッツ応援記 ~11/5 対トヨタ車体クインシーズ 劣勢から追い上げるも勝利にはあと一歩が及ばず~

  info_category1.gif2017/11/06

この試合はどう戦うか。すべての試合に臨むうえで、それぞれのチームには狙うべき勝ちパターンがあり、その戦略がうまく行くこともあれば、相手が上回ることもある。
 開幕から5戦目となったトヨタ車体戦もまさにそんな一戦。得点力の高い選手が多く前衛でプレーできるローテーションで臨んでくる相手は、前半から得点を重ねてそのまま試合の主導権を握りたい、いわば先行逃げ切り型。とはいえ、相手の狙い通りに進めてしまえば苦しい展開を強いられることはわかっている。先行したい相手に対し、どれだけ勢いを持って攻められるか。1つのポイントがスタートの入り方だった。
 これまで勝利してきた試合と同様にサーブで攻めて先行したいレッドロケッツだったが、勢いで勝ったのはトヨタ車体。なかなかサイドアウトが取れず、ブレイクを重ねる相手に対し5-11とレッドロケッツは6点を追う展開を強いられた。



 何とかしよう。何か突破口はないか。コートの中でも選手たちは試行錯誤していた。「自分が攻撃の突破口にならなきゃダメだ、と思っていた」と言う山内もその1人だ。
「どれだけ相手に先行されても、相手にも弱いローテーションはあるし、こちらにチャンスもある。とにかく自分たちの武器である、攻撃枚数を増やして、いろいろなところから攻撃して得点を取り切ろうと思っていました」
 きっかけをつくり、流れを呼び込もうと山田監督も前半から積極的に選手交代を行う。セッターの塚田に代えて山口、ミドルブロッカーの上野に代えて島村を投入。一度リズムを落ち着かせ、バックアタックやミドルからのクイックを使うことで本来の攻撃展開が見られ始め追い上げに転じたレッドロケッツは21-23と2点差まで迫ったが、序盤に与えたリードを詰めきれず第1セットは21-25でトヨタ車体が先取した。
 そのまま山口、島村をスタートで入れた第2セット。古賀、柳田のスパイクで得点を重ねるレッドロケッツに対し、トヨタ車体は際どいコースを狙うサーブとミドル、バックアタックを生かした攻撃で得点するなど4-9とレッドロケッツは苦しい展開を強いられてしまう。ここで再びセッターを塚田に戻し、柳田に代えて廣瀬を投入。「まずは自分の持ち味である攻撃でチームに貢献して、流れを変えたいと思っていた」と言う廣瀬が相手ブロックを弾き飛ばす力強いスパイクで得点し、大野のクイック、古賀のスパイクでジワジワとレッドロケッツが追い上げる。
 20-22と2点を先行されて迎えた終盤も、山内のサーブから島村、廣瀬の攻撃で連続得点し22-22と同点に追いつき、試合を振り出しに戻す。たまらずタイムアウトを要求する相手に対し、一気に攻め込みたいレッドロケッツだが、粘りを見せるトヨタ車体をなかなか切り崩すことができず、23-25とあと一歩に迫りながら、惜しくも第2セットもトヨタ車体に連取されてしまった。



 劣勢からどう戦い、勝利をつかむか。それは連覇を目指す今季のチームにとって大きなテーマでもある。
 島村が言う。
「自分がコートに入るのはチームが苦しい状況に追い込まれている時。だから何とか流れを変えたいと思うし、実際に勢いが出る時もあるんです。でも相手がよくない時、一気に走らなければいけない場面で相手に合わせてしまって抜け出せない脆さもある。よくも悪くも相手に流れをコントロールされてしまうのがすごくもったいないし、そこでどう自分たちが引き寄せるか、というのがすごく大きな課題だと思います」
 第3セットもまさにそんな展開だった。6-10とトヨタ車体に先行されるも、廣瀬、古賀の両サイドが得点し、リベロの岩﨑の好レシーブから流れをつかんだレッドロケッツは持ち味を生かした多彩な攻撃で得点を重ね21-20と終盤に逆転する。
 勢いを得て、流れをつかみ、ここから一気に逆転勝利へ向けて走りたいところなのだが、廣瀬が「この一本、という勝負所で決めきれなかった」と振り返ったように、大事な場面でのミスが続き、再び流れはトヨタ車体へ。終盤の連続得点で一気にリードを広げたトヨタ車体をとらえきれず、22-25で第3セットも取られ、セットカウント0-3で敗れたレッドロケッツは3敗目を喫した。



 前半のスタートこそ良くはなかったものの、点差を広げられてからも再び引き寄せる力強さも見せただけに、選手たちの表情にも「勝てた試合だった」と悔しさが募る。この経験を次の試合、そしてこれからの試合に生かしていくために。ルーキーの山内が言った。
「絶対的なエースがいるチームではないので、みんなが1人1役ではなく1人2役、いくつもの役割やポジションをできるように練習してきたので、これからもそこは絶対変わらず、いろいろなことに取り組んで、なおかつ波をなくすこと。自分の持ち味だけではなくて、持ち味とプラスアルファの武器をつけられるように、もっともっとやっていかなきゃいけないし、やっていきたいと思います」
 1レグは残り2試合。試合を重ねながらもっともっと強くなる。苦しさや悔しさを味わう今こそが、レッドロケッツにとって進化の時だ。







 第2セット序盤、少し緊張しながらコートに入る自分をみんなが笑顔で迎えてくれた。何もわからず、コートに入るたびただ必死でプレーしていたルーキーイヤーの去年とは少し違う、自分も戦力として認めてもらえているんだ、と自信を感じられた瞬間だった。
「去年はピンチサーバーで入ることがほとんどだったので、周りの選手からは『とにかくサーブを攻めればいいよ』と声をかけてもらって、すごく助けられた中でプレーしていました。でも今年は自分も2年目になって、いつまでも頼ってばかりではいられない。みんなの笑顔を見た時に、ちょっとだけ、自分も成長できたのかな、と嬉しかったし、やってやろう、という気持ちになりました」
 相手ブロックやレシーブの位置を見ながら、空いた位置に落とす。相手の裏をかくような巧みなプレーが求められる場面もあったが、基本は常に真っ向勝負。
「変にコースを狙いに行ったり、フェイントを多用するのではなくて、たとえブロックに当たっても『思い切り打てば決まる』と信じて打ちました」
 だからこそ、第3セットの終盤に「この1本が決まれば流れが変わる」という場面で決められなかったこと、思いきり打つことができず悔いが残った。
「最後に決められないのがまだまだ自分のダメなところで、足りないところ。苦しい時でもチームを盛り上げられるように、もっと攻撃も、コートの雰囲気をよくするための声がけも、1点に貢献できるように、少しでも点が取れるように頑張りたいです」
 たとえ苦しい場面でも「自分にトスを持ってきて」と言えるような、強く、逞しい存在になるために。1つ1つの経験が、2年目の廣瀬にとって大きな力になるはずだ。
 
 

アーカイブ