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レッドロケッツ応援記  ~12/3 対日立リヴァーレ戦 苦しい場面を全員で乗り越え、敵地で今季初の連勝!~

  info_category1.gif2017/12/04

 2週間前のホームゲームで、復調の兆しが見えたレッドロケッツだったが、先週の愛知大会でそれを白星につなげることはできなかった。レギュラーラウンドも気づけば前半戦を折り返し、次週からは第3レグへと突入する。ここで足踏みをしているようでは、リーグ連覇はおろか、V・ファイナルステージのファイナル6進出も覚束ない。そういう意味でも、今週の日立大会は重要だった。
 山田監督はこの1週間の取り込みを「ゲームコントロール」という言葉で表した。
 「これまでは最初に相手に走られて崩れてしまったり、追いついてもそこからまた逃げ切られることが多かった。あるいは、せっかくこちらに流れがあるのに、たとえばサーブミスなど自分たちの失点で相手に流れを渡してしまうこともありました。内容的にはだんだん良くなっていると言っても、それが結果に結びついていません。セットを獲る、試合で勝つと考えたときに、ゲームコントロール、つまり勝負を動かす1点をどう取るかというところを全員の共通認識として練習してきました」
 2日の東レアローズ戦では、ストレートで4試合ぶりとなる勝利をもぎ取った。サーブが走り、主導権を握って、終始、自分たちのペースで戦えたのは評価に値する。ただ、相手のミスに助けられた部分があったのも事実で、その点では「苦しい場面でどうするか」という課題を克服できたかどうかは、この試合だけで見極めることが難しかった。
 とはいえ、勝ったことは自信に変えられる。今季初の連勝を目指して臨んだ3日の日立リヴァーレ戦だった。
 


 柳田が「日立さんには1レグで負けていたし、今は勝ち星が少ない状況だったので、スタートからどんどん攻めて、気持ちの面でもガツガツとやっていくつもりでした」と話したように、レッドロケッツは立ち上がりからホームで戦う相手を圧倒した。リベロ岩﨑が素早い反応でブロックフォローに入ったボールを廣瀬がきっちり決めて先制すると、古賀のバックアタックや上野のブロックなど、最初のテクニカルタイムアウトまでにアタッカー全員が得点をマーク。2回目のテクニカルタイムアウトまでに大量8点をリードした。18-10からは大野のブロード、古賀と柳田のスパイクで3連続得点。最後は廣瀬が締めくくり、レッドロケッツが25-15で幸先よくセットを先取した。
 しかし、第2セットは21-25で落としてしまう。序盤は大野の急激に落ちるサーブや古賀のコーナーいっぱいを狙ったバックアタックで流れをつかんだかに見えたが、立て直してきた相手にすぐに追いつかれ、7-8からは逆に徐々にリードを広げられた。セットを奪い返され、廣瀬は「ちょっとまずいなという気持ちはあった」ことを明かすが、「ベンチからや一緒にコートに入っている先輩が『強気で攻めろ』と言葉をかけてくれたので、もう行くしかないと思いました」と覚悟を決めた。



 第3セットも1-5とリードされ、なんとなく嫌なムードが漂ったが、ここがまさに「苦しいときにどうするか」が試された局面だったと言える。上野の速攻と柳田のサービスエースで追い上げ、上野のブロックで6-6。廣瀬のバックアタックの後、岩﨑らの粘り強い守備が相手のミスを誘い、逆にレッドロケッツが流れをつかんだ。12-10からは古賀が中央に切れ込んでスパイクを突き刺し、直後のサーブでサービスエース。17-12の場面では廣瀬のスパイクがアウトとジャッジされたが、山田監督がすかさずチャレンジを要求し、相手ブロックがワンタッチしていたために判定が覆った。
 25-16で奪った第3セットを柳田は「2セット目は自分たちがバタバタしてしまった部分がありましたが、相手の強みであるリベロに仕事させないとか、サイド中心に来ていた攻撃に対応して、ブロックディフェンスからしっかりやろうという共通認識があったので、立て直すことができました」と振り返り、「負けが続いていた頃は(セットを獲られて)そのままズルズル引いてしまうこともありましたが、今日は自分たちの強みを信じて絶対に引かなかった」と胸を張る。



 第4セットも大野のサーブからリズムをつかみ、廣瀬の強打や上野の速攻で相手を徐々に引き離していった。長いラリーになっても粘り負けしなかった。中盤以降も大野が強烈なクイックを叩き込み、ネット際の難しいボールは岩﨑がうまく処理して廣瀬の得点に結びつける。最後まで攻撃の手を緩めなかったレッドロケッツが25-18でこのセットも奪取し、セットカウント3-1で今季初となる連勝を飾った。
 山田監督はこの一戦を通して、選手の成長を感じたという。
 「今日は劣勢の場面でもみんなが一歩も引かず、持ち堪えて形勢を引っくり返す場面も多々ありました。その点で価値ある勝利でしたし、メンバーは少し強くなれたと思います」
 この日、チーム最多の19得点を叩き出した古賀は、試合後には声が出ないほどかすれていたが、それだけコートの中で必死に声を出していたということだろう。古賀に次ぐ18得点で勝利に大きく貢献した廣瀬は、「自分は消極的になったらダメ。思い切りやるのが役割ですし、みんなに助けられました」とチームメイトに感謝しながら、コートに立てる充実感を心の底からかみしめていた。
 1人1人がそれぞれの役割を懸命にこなしながら、チームとしてまた一つ強くなったレッドロケッツ。この良いムードを年内最後のリーグ戦となる次週の戦いにつなげたい。






~チームに安定と安心感をもたらす最年長セッター~
 この日の出番は、第2セットを奪い返された後、第3セットの0-2という局面でやってきた。レッドロケッツにとっては、なんとなく嫌な雰囲気が漂い始めた状況だった。ただ、コート外から仲間の戦いぶりを見ていた山口は、いつものように落ち着いていた。
 「監督からはミドルを印象づけることが必要と言われましたし、自分でもそう思っていました。攻撃がレフトからばかりになっていたので、ミドルとライトをもっと使っていこうという意識がありました。あとは、そこから逆転してこのセットを獲りにいくためにも、コートの中の空気を変えたり、みんながもう一回強気で攻められるようにしようと思って入りました」
 実際、そこからミドルブロッカーの上野や大野の打数が増え、ライトの柳田も「(3セット目の途中から)ミドルの選手が機能し始めてからは、向こうのブロックがそれを気にして、自分のところではブロックが1枚になるケースもあって決めやすかった」と語っている。また、山口自身も「周りからのコールに助けられたし、アタッカーもみんなが『自分のところに持ってこい』という姿勢があったので、思い切ってトスを上げることができました」と、狙い通りのプレーができたことに手応えをつかんでいた。
 同じ第3セット、15-12の場面ではこんなプレーもあった。廣瀬が力強く打ち込んだスパイクが相手ブロックに見事にシャットアウトされたが、驚異的な反応でネット際の真下にもぐり込んだ山口の肩に当たり、直接相手コート中央にポトリと落ちたのだ。
 「ラッキーと言えばラッキーなポイント」と山口は笑顔を見せたが、その一方で「でも、フォローに入っていなかったら点にはなっていなかった。ああいうプレーが大事だと思います」と、地道なプレーを怠らないことの重要性を示して見せた。
 レッドロケッツが10年ぶりとなる優勝を果たした2014/15シーズン、そのシーズンからチームに加入した山口は、ほとんどすべての試合でスタメンを任され、流れを変えたい場面や相手を突き放したいセット終盤に秋山を投入するというパターンがあった。
 今季もセッターに関してはそのような起用の流れができつつある。先発はルーキーの塚田が務め、途中から山口が投入される。山口の役割は3年前とは変わったわけだが、「スタートとは違ったエネルギーの出し方をしないといけないので、大変ではあるけれど、自分の成長にもつながると思うし、チームのために与えられた役割をしっかり果たしたい」と前向きだ。チームとしても、山口がベンチに控えているだけで安心感が生まれる。
 この日の快勝でたしかな手応えをつかんだ山口は、「チームの雰囲気は徐々に上がってきたし、これからさらに上がっていくしかありません。みんなで1試合1試合全力を出して、上位を狙っていきたいです」と、ここからの巻き返しを力強く誓った。
(取材・文:小野哲史)

 

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