新加入選手対談インタビュー~峯村沙紀&山田二千華~

  info_category3.gif2018/08/24

金子新監督のもと、2シーズンぶりのリーグ制覇を目指して夏の鍛錬期を過ごしているレッドロケッツ。今季は新たな戦力として、豊橋中央高からミドルブロッカーの山田二千華と、東レアローズからアウトサイドヒッターの峯村沙紀が加わった。身長183cmという期待の大型ルーキーと、東レの黄金期を知る経験豊富なベテランが、チームにどんな新風をもたらしてくれるのか。自己紹介を兼ねて語り合ってもらった。


(※左・山田二千華選手のプロフィールはこちら、右・峯村沙紀選手のプロフィールはこちら)

――山田選手は今年1月に加入。それまでレッドロケッツにどんなイメージを持っていましたか?また、昨季のリーグ終盤は、内定選手としてチームに帯同しました。先輩たちのプレーを間近に見ていかがでしたか?
山田 高校生の頃、よく合宿でNECの体育館を使わせてもらっていて、隣のコートで練習を見る機会が何度かありました。もともとチームワークが良いとは聞いていましたが、実際に仲も良く、良いチームだなと思いました。(チームに帯同し)今までトップ選手のプレーを間近で見る機会があまりなかったので、自分がその場にいることが最初は不思議でした。それに当たり前ですが、学校でやっていたバレーとはレベルが全然違うし、選手の考え方もすごいと感じました。

――それでも4月下旬からの黒鷲旗全日本選抜大会でレッドロケッツデビューを飾りました。
山田 黒鷲旗はまだ緊張している部分があって、自分だけになってしまうことがたびたびありました。先輩や山田前監督にも「自分だけじゃチームは成り立っていかない。今、コートの中に入っているなら、やれることをしっかりやりなさい」と言われ、そこで気づかされましたし、課題がたくさん見えた大会でした。

――その黒鷲旗では、峯村選手は東レの一員として戦いました。その後、どのような考えから退団や移籍に至ったのでしょうか?
峯村 東レには9年間お世話になり、何度も怪我で迷惑をかけてきて、やっと復帰できたのが今回の黒鷲旗でした。でも、これからどれだけ長くバレーをできるかはわかりません。同じ環境にとどまることも大事かもしれませんが、自分自身が新しい発見をし、もう一度、人間関係や信頼関係を作っていくにはどうしなければいけないか。そう考えたときに一度環境を変えて、新しいところでチャレンジしたいという気持ちから東レを退団することに決めました。

――同い年の岩﨑選手へ相談したと聞きましたが?
峯村 プライベートで一緒に出かけたこともあって以前から交流はありましたが、移籍については岩﨑選手と話をすることはなかったです。東レを退団後、自分自身は怪我が重なっていたので、そんな自分を必要としてくれるチームがあるのかなと思っていましたが、NECから声をかけていただいて、来てほしいと言ってくれる場所があることが自分にとってありがたく、「お世話になります」と返事をしました。

――東レに在籍中、レッドロケッツにはどんな印象を持っていましたか?
峯村 ディフェンスが堅い。打っても打っても人がいるというイメージですね。あとは山田選手も言ったように、明るさとか、チームワークが良くみんなで戦うというチームカラーは、東レと少し似ているなとずっと思っていました。もちろん、試合で見た部分しかわかりませんが、とくにタイムのときにベンチの方からワーッと選手が出てきて、コートにいる選手を迎えたり、指示を出したり。控えの選手というのは自分の準備だけになりがちなんです。でも、まずは全員が一緒に戦っているんだという雰囲気があるのを感じていました。



――話は少し前後しますが、山田選手は7月にアジアクラブ選手権に出場しました。どんなことを意識して臨みましたか?
山田 黒鷲旗でトップレベルの厳しさを実感し、今回はアジアというスケールが大きくなった舞台でやらせてもらうことが自分の中で大きかったです。黒鷲旗は自分、自分というプレーが多くなって、自分だけでは通用しない、チームで戦っていかないと勝てない世界だと気づいたので、一番年下でも先輩に自分の情報を伝えたり、逆に自分も心を開いて、もっと言ってもらえるような環境を作ったりという点は意識しました。

――チームは優勝まであと一歩でしたが、とくに印象に残った試合や場面はありますか?
山田 予選リーグの中国戦です。自分はずっとブロックが課題で、監督からも「絶対にできるぞ」と言われていたのですが、触ってもシャットアウトで止めることはできませんでした。シャットはすべてがうまくいって、ブロックの形が完成したときに出せます。でも、自分の中でなかなか形も作れなかったし、隣りの人ともうまく合わせられませんでした。それが中国戦でうまく合って、シャットを1本出せたときに自信がついたというか、自分ももっと頑張れば、良い形でもっとできるんじゃないかと感じることができました。



――それぞれどういう部分でチームに貢献したいと考えていますか?
峯村 守備です。とくにサーブレシーブやディフェンスの1本目は、2本目のつなぎも含めて、今までも東レで頑張ってやっていたことなので、リベロぐらい安定してできるようにしたいです。あとは周りを動かす声や、直接点数につながらないような部分でも貢献していきたいなと。年齢が上になったから声を出さなくていいわけではないですし、でも、ただやみくもに声を出すのではなく、必要な声や伝わる声というのを意識したいです。
山田 プレーの面では自分はブロードが得意で、そこからのブロックアウトが武器と思っています。ただ、自分がアタックを打つためにはセッターや上げてくれる人と呼吸が合わないと打てませんから、もっと詰められるところは詰めて自分の強みをさらにレベルアップさせたいです。プレー以外の面では年齢が一番下ですし、高校の頃はどっちかと言うと、それほど盛り上げるようなタイプではありませんでしたが、NECは明るいチームですし、自分もそこに惹かれて入ったので、どんどん明るいところを出していきたいです。

――同学年の選手がいない寂しさはありませんか?
山田 最初は先輩ばかりで、どうしようかなと思いましたが、入ってからは全然苦に思っていません。もちろん最低限の上下関係はありますが、先輩はいろいろ話しかけてくれますし、オフの日も遊びに連れて行ってくれたりしてバレー以外の交流もすごくあるので、同い年がいないことでネガティブな思いはまったくないです。

――この夏の期間は、どのようなことを意識して取り組んでいるのでしょうか?
峯村 私はアジアクラブ選手権後に合流させてもらいました。そこからはもう一度、個人スキルを高めようと、それぞれの単発練習に多くの時間を割いています。とくに1本目の精度を上げていこうということで、基本的なパスや細かいプレーですね。当たり前にできていても、もうボール1個分高さがほしいとか、ボールもう1個分ネットに寄せてとか。そこまで細かくやっているチームは他にあるのかなと思うぐらいこだわっています。それによってクイックが使えるか、使えないかも変わってきますし、ちょっとずれただけでもそれをOKにしてしまえば、そこからもっとずれていきますから。本当にバスケットのシュートを入れるような感覚で、山をこれだけ作ってなどと細かくやっています。自分はこれまであまり高さにはこだわっていなかったので、身体の使い方やボールの見方などがすごく新鮮で、いろいろと発見させてもらっています。

――社会人10年目になりますが、新たに学ぶことはまだまだあるわけですね。
峯村 そうですね。でも、それも自分の中では理想としていたというか、新しいところでやるからこそ、新しい発見があったり成長できることを期待してきましたから、そういう意味ではこれからも楽しみだなと思っています。

――山田選手はこの時期、どんな強化をしているのでしょうか?
山田 サキさんの言った通りですが、NECはサーブが武器なので、サーブで崩してブロックで抑えるという部分がこれからの目標になっています。サーブまでは順調にスキルアップできていると思いますし、チームとして攻撃力がある選手がそろっているので、そこは継続しながら、ディフェンス面を磨くというところに取り組んでいます。



――改めて今季の目標を聞かせてください。
山田 個人としては、同じポジションの先輩のレベルが高く、学べることが多いので、たくさんのことを吸収して自分のプラスにすることと、それを新たに自分の武器にしていけたらと考えています。他の人よりも何かが1つでも多く上回っていないとコートには立てませんから、自分の良いところをまず1個見つけてそれを磨き、これなら誰にも負けないという武器や強みを作っていきたいです。チームとしては、自分はまだ何年もいるわけではありませんが、昨季のリーグから数ヶ月いるだけでも結束力を感じますし、そういうチームだからこそ、リーグで味わった悔しい思いを退団された先輩の気持ちも自分たちが受け継いで、去年よりは上に行くのは当たり前というイメージでやっていきたいです。

峯村 個人的には守備面でチームに貢献するべきだと思っているので、まずはそのためには体調をしっかり整えないといけないなと。チームとしては、やるからには日本一を目指しますし、日本一になるためには目の前の一戦に勝ち、それを積み重ねないと意味がないと思っています。だから1日の練習や1本に込める想いを無駄にしないようにしないといけないし、それを積み重ねていったらきっと良いチームができるはずです。あとは山田選手も言うように、自分の良さは絶対にそれぞれあるので、そういう部分を自分が見つけて引き出していけるような存在にもなりたいなと思っています。

――高校時代は黒、東レ時代は青いユニフォームでしたが、赤いユニフォームはもう着たのでしょうか?
峯村 着ました!ユニフォームが変わるということで、写真撮影のときに山田選手からお借りしました。中学のとき以来の赤だったので、ちょっと恥ずかしかったのですが、でも意外と行けるかなと(笑)。もともと暖色は好きですし、赤は情熱的なので気合いが入りますね。

――最後に、レッドロケッツサポーターに向けてメッセージをお願いします。
山田 自分たちはNECの看板を背負ってプレーしていますが、サポートしてくれる方や応援してくれる方がいるから、こうしてバレーができています。会社やサポーターのみなさんの期待にも応えられるように、自分のことを初めて見た人にも「この人、良い選手だな」と思ってもらえるような、コートの中でも外でも、チームを盛り上げていける選手になりたいと思っていますので、応援よろしくお願いします。

峯村 私たちのバックにいてくださっているのは、会社やファンの方たちです。こうしてバレーに打ち込める環境というのは普通ではありませんから、それが当たり前になってはダメだと思いますし、絶対に感謝の気持ちを忘れないで、毎日過ごしていきたいですね。あとは観た人に、「NECレッドロケッツは良いチームだね」「なんか元気もらえるね」「応援したくなるね」と思ってもらえるようなチーム作りをみんなでやっていきたいと思います。バレーももっと広めていきたいと思うので、応援よろしくお願いします。

(構成:小野哲史)

                        

 

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