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レッドロケッツ応援記  ~11/3 対デンソーエアリービーズ戦 新生レッドロケッツ、新V.LEAGUE開幕戦で最高の船出!~

  info_category1.gif2018/11/05

 2018-19シーズンから生まれ変わった新リーグ「V.LEAGUE」は、昨年までのV1と
しての位置づけであった1部リーグが8チームから11チームに増え、東西カンファレンス制が導入されるなど、より魅力あるリーグを実現するために様々な刷新がなされた。そして、Division1の東(イースタン)カンファレンスに組み込まれたNECレッドロケッツもまた、チーム誕生から40年目を迎えて金子隆行新監督が就任し、新たなメンバーでスタートを切った。



 とはいえ、リーグのシステムが変わろうと、レッドロケッツが目指す終着点はこれまでと変わらない。あくまでもリーグ制覇、2016/17シーズン以来となる日本一だ。
 駒沢オリンピック公園総合運動場体育館で行われた開幕戦の相手、デンソーエアリービーズに対しては昨季、リーグで4戦全敗を喫し、5月の黒鷲旗大会でもストレートで敗れている。それらの連敗を今後の苦手意識にせず、リーグ序盤で勢いをつけるためには、是が非でも勝利を手にしたい重要な一戦だった。
「サーブレシーブにどうしても課題の残る部分があるため、サーブレシーブでの直接失点をなくし、何とか2本目の質を上げて、打ち切れるトスをアタッカーに上げること。また、武器であるサーブで主導権を握ろうという話をしていました」
 金子監督が描いていたプラン通り、レッドロケッツは立ち上がりからサーブが走り、第1セットを25-18で幸先よく先取する。6-5から一気にペースを握った5連続得点では、上野の2本連続のサービスエースが光った。自身は「サーブは自分の武器。1本目がうまく入ると、そこから自信を持っていける。まずは思い切り打っていこうと思っていました」と語り、強力なジャンプサーブでその後、何度もチャンスを作った。
「NECの強みはミドルを絡めたコンビバレーなので、序盤にミドルを通してからサイドに、という展開をイメージしていました」と話すセッター塚田のトスワークも冴えを見せた。ミドルブロッカーの大野や上野を積極的に使い、相手にミドルを意識づけてからアウトサイドヒッターの山内や廣瀬らの強打を生かしていく。セット半ば以降も着実にリードを守りながら、最後は山内がライトからのスパイクとシャットアウトブロックで締めくくった。



 しかし、第2セットに入ると、「相手がサーブで攻めてきてサーブレシーブの質が落ちた」(金子監督)こと、それによって「ミドルが減って、少し単調な攻撃になってしまった」(塚田)結果、序盤に3-8と相手に走られた。レッドロケッツは上野と廣瀬の連続ブロックで追い上げ、大野の鮮やかなCクイックで食らいつく。11-14からは「世界選手権からチームに合流して少ししか経っていませんが、セッターとたくさん話をしてコンビも合ってきている」と話す古賀のスパイクや廣瀬のバックアタックで同点に追いついたが、そこから先行するまでには至らなかった。
 それでもデュースの末に27-25で奪うことになるこのセット、ポイントになったのは2本のサービスエースだった。19-21で迎えた廣瀬のサーブは、一度はラインを割ったと判定されたものの、金子監督がすかさずチャレンジを申し立てて成功。22-24からはスパイクを決めた古賀が続くサーブでも絶妙なコースを狙ってエースを奪い、デュースに持ち込んでいる。塚田が言う「苦しいときも我慢するところはみんなで我慢する」という意思統一がセット終盤での逆転劇と生んだと言えるだろう。



 まるでホームゲームのような雰囲気を作って声援を送り続けたサポーターの存在も選手の背中を後押しした。第3セットは中盤まで激しい点の取り合いとなったが、12-13からはリベロ岩﨑の好レシーブから古賀が3本のスパイクを決めるなど6連続得点。23-18とするまでに上野の3本を含む、5本のブロックが炸裂し、レッドロケッツが流れを引き寄せた。金子監督も「枚数をかけるチャンスが多かったので、良いワンタッチや良いシャットアウトが増えたのかなと。選手たちが粘り強くやってくれました」と、全体で12点をマークしたブロックにたしかな手ごたえを感じていた。
 最後まで集中力を切らさなかったレッドロケッツは、廣瀬のバックアタックでマッチポイントを迎え、山内のサーブで相手守備を崩したところを上野がダイレクトで押し込み、第3セットは25-19で決着をつけた。



 監督としてリーグ初陣を快勝で飾った金子監督は「ほっとしました。プレイヤーのときの方がいかに楽だったかと(笑)。でも、山田前監督をはじめ、多くの方が応援にきてくださったので、私自身も勇気を持って試合に臨むことができました」と安堵の表情を浮かべた。古賀は「昨季までのNECは、相手チームの新しくコートに入った選手への対応が遅れて逆転負けしてしまうことが多くありました。でも、今季はコートの中でみんなが話せていますし、スタッフからもいろいろな指示を的確にもらっていましたので、それらをしっかりとチームとして表現できたのことが今日の勝因だと思います」と、チームワークの勝利だったことを強調した。
 ただ、金子監督も古賀も同じように口にしたのは、「これがピークではない」ということ。古賀は「これからのリーグでもっと精度を高めて、コンビを合わせられるようにしていきたいです」と意気込めば、金子監督も「この一戦にすべてを懸けたということではなく、これがスタート。(ファイナルが行われる来年)4月に向けて成長していかないといけないと考えています」と、あくまでも長い戦いの始まりに過ぎないと捉えている。
 ここからチーム力を上げていくというのであれば、期待感はますます高まる。もちろん、5ヶ月以上に及ぶ長い戦いの中には、いくつもの困難や苦境が待ち構えているだろう。だが、新生レッドロケッツは「志~さらなる高みへ~」というスローガンを胸に、選手、スタッフ全員の力を結集させて目標へと突き進む。







■Hot Topic 廣瀬七海 ~「相手が呆れるほどのスパイクで」~
 試合前日に金子監督から開幕スタメンを言い渡された。廣瀬は「それからずっと緊張しっ放しでした」と苦笑しながらも、「相手が呆れるぐらいの良いスパイクを打って、相手のテンションを下げて、自分たちのチームを盛り上げたいなという気持ちでいました」と、静かに闘志を燃やしていた。
 入社3年目の21歳。まだまだ若手だが、7月にカザフスタンで行われたAVCアジアクラブ選手権ではベストオポジット賞に輝き、レッドロケッツの準優勝に大きく貢献するなど、チームの主軸と言えるポジションをつかみつつある。
 金子監督は廣瀬に破壊力のあるスパイクを期待していたという。「山内も同じようなタイプですが、廣瀬は1本のスパイクで流れを変えられる。そういうアタッカーがいることで、古賀のような技巧派の選手も生きてきます」
「緊張していた」と語っていたにもかかわらず、この日の開幕戦では要所で廣瀬のパワフルなスパイクが火を噴いた。第1セットでは相手を突き放すきっかけを作り、押し込まれた第2セットには豪快なバックアタックを決めて、逆転でのセット奪取に成功。第3セットには針の穴を通すような狭いストレートにスパイクを突き刺している。
 41.7%という高いアタック決定率をマークし、アタックの15点を含むチーム最多の17得点。金子監督は「チームが苦しい勝負所で良いスパイクを打って、向こうに流れが行きそうな場面も耐えてくれた。よく頑張ってくれたと思います」と廣瀬を評し、エースの古賀は「私がパスをミスしても二段トスで決めてくれたので助かりました。本当に頼もしいです」と、後輩の活躍を自分のことのように喜んだ。
 それでも廣瀬自身は「長いリーグに入っていく中で良いスタートが切れた」としながらも、浮かれた様子はまるでない。「途中で連続失点をしてしまう場面があったので、そういうところでしっかり決め切れるようにしっかり練習して来週に臨みたいと思います」
 期待のホープ・廣瀬の存在は、新生レッドロケッツに〝ダイナミックさ〟という新たなオプションをもたらす。

(取材・文:小野哲史)


 

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