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レッドロケッツ応援記  ~11/11 対PFUブルーキャッツ戦 前日の敗戦を教訓にし、敵地でストレートの快勝!~

  info_category1.gif2018/11/12

 新V.LEAGUEの開幕戦を充実の内容で飾ったレッドロケッツだったが、10日のトヨタ車体クインシーズとの交流戦はストレートで敗れた。サーブが思うように走らず、勝負どころでの粘りや決定力も欠き、「悔しい負け方をしてしまった」と大野は振り返る。
「つないだボールも2本目の質が悪くてダブルコンタクトを取られたり、相手に何かをされたというより自分たちのミスでの失点が多かった。そこで選手間のミーティングでは、『まず自分たちのバレーをしよう』ということを改めて確認しました」
 気持ちを切り替え、もう一度スタートを切るつもりで迎えた11日のPFUブルーキャッツ戦。相手のホームゲームでもあり、会場の金沢市総合体育館は大部分がPFUを応援するファンで占められたが、レッドロケッツは少数ながらも熱い声援で後押しするサポーターの力を借りて、試合に入っていった。



 塚田の好サーブから山内が決めて先制するなど、立ち上がりは上々だった。4-1から並ばれても、廣瀬のバックアタックを皮切りに3連続得点ですぐに引き離した。だが、今季初勝利を目指すPFUの必死のプレーの前に、徐々に追い上げられ、12-15と逆転を許してしまう。
 ここで金子監督は、廣瀬に代えて柳田を投入する。その采配がピタリと当たり、柳田のサーブから大野がシャットアウトブロック。「昨日の反省を生かして、コース幅を広くする意識で打つようにした」という山内のスパイクも決まってすぐさま同点とし、相手に傾きかけた流れをぐっと引き戻した。要所では岩﨑がすばやい反応で相手の攻撃を食い止め、上野は冷静な判断からうまく押し込んだ。
 2回目のテクニカルタイムアウト以降、20-20までは白熱した攻防が繰り広げられたが、ここからレッドロケッツが抜け出す。柳田のスパイクの後、塚田のサーブでチャンスを作って一挙に4連続得点。幸先よく25-22で最初のセットを奪った。



 山内の力強いスパイクとフェイントで3点を先取した第2セットと、山内、柳田、大野のブロックでいきなり5-0とした第3セットは、終始、レッドロケッツがペースを握り、綻びらしいものはほとんど見せなかった。相手に的を絞らせない塚田のトスワークと、個の力、あるいは息の合ったコンビネーションで得点を重ねた攻撃陣のオフェンスは見事だったが、そこにたどり着くまでの選手一人ひとりの守備意識が高かった。山内が言う。
「私自身はサーブレシーブで狙われるポジションにいるので、1本目を正確に返すこと。良いボールを出せれば、その後の攻撃の展開は有利に運べると思って、集中してレシーブに入りました」
 リベロの岩﨑は、ディグやブロックフォローで再三、チームのピンチを救い、「ディグからリズムを取れたことは良かった」と手ごたえを口にした。
「ムードが悪いときにファインプレーで流れを変えることもありますが、(今日のような展開では)確実に返せるボールをいかにセッターが上げやすいところにパスするか。地味ですが、1点1点を積み重ねていくには、1本目の質が大事で、そこはチーム全体で意識してできたと思います」



 第2セットは古賀が豪快なバックアタックを決め、柳田の強打を相手がなんとか返してきたボールは、大野が間髪入れずに速攻を突き刺して11-5。そのリードを保ちながら、セット終盤には古賀からの難しい二段トスを、さらには岩﨑が上げたジャンプトスをいずれも山内がしっかりと得点につなげた。
 25-20で第2セットを奪い、セットカウントを2-0としても、チームに油断はなかった。第3セットの開始前、島村らが「入りから!入りから!」と声をかけ、序盤から集中していこうとスタートのメンバーを送り出す。その姿勢が立ち上がりの怒涛の5連続得点を生んだと言ってもいいかもしれない。
 一時は8-6と2点差にされたものの、そこから再びギアを上げたレッドロケッツは、古賀のスパイクとフェイント、大野のブロック、柳田のサービスエース、塚田のツーアタックと、様々なパターンから面白いように得点を重ね、PFUを寄せつけない。ワンポイントサーバーで起用された荒谷もサーブで相手を揺さぶり、スパイクミスを誘った。
 マッチポイントは柳田がきっちりと締めくくり、25-17。チームの全員がそれぞれの役割を果たしての快勝に、金子監督は「相手のホームということで難しいゲームになることは覚悟していましたし、昨日の敗戦からどう立て直すかが大事でしたが、課題だったオフェンスでブロックアウトを取ったりフェイントを落としたり、強弱をつけてやっていこうという狙いはある程度できました」と、一つの勝因を挙げている。



 ただ、「まだまだ精度は低い。これから週を追うごとに対策をされていくので、その部分を練習で修正していきたいです」とも語り、大野も「ミドル攻撃をもっと使いたいので、1本目のパスの質を上げるとかフォローとか、もっとできることはある。大エースがいないチームなので、全員で戦う上での声かけも含めて、みんなでやっていきたいと思います」と、勝利の余韻に浸ってはいなかった。
 毎週末に続くリーグ戦は、当然、連戦連勝で行けるに越したことはない。選手もすべての試合を勝つつもりで全力で戦っている。しかし、それはライバルチームも同じで、敗れることもあるのが勝負の世界だ。そういう意味で、敗戦をどう糧にするかがチームの成長につながっていく。レッドロケッツがつかんだ今季の2勝目は、そのことを証明する価値ある勝利となった。







■Hot Topic 柳田光綺 ~笑顔でチームに流れをもたらすキャプテン~
 柳田が投入されたのは、第1セットの12-15の局面。3連続失点でなんとなく嫌なムードが漂いつつある場面だった。
「途中から出る役目としては、チームが苦しいときが多いので、自分がオフェンスで点数を取りに行ったり、声ひとつ表情ひとつでチームを鼓舞したり安心させたりという役割です。外にいるからこそ見えることをコートの人たちに伝えるという面もあります」
 実際、柳田が入った途端、コートにいるメンバーが再び生き生きとプレーし始めたように見えた。20-20から抜け出したレッドロケッツの口火を切ったのも、柳田のシャープなスパイクだった。第2セット以降はスタートからコートに立ち続け、第3セットにはブロックポイントとサービスエースもマークしている。
 金子監督は「どういう状況であれ、チームの流れを良い方に変えてくれる選手」と柳田を評している。「彼女が笑顔になれば、ムードが明るくなります。そうした雰囲気的な変化と、サーブやオフェンスの部分でセッターを助けるプレーに期待して投入しました」
 キャプテンとして2年目のシーズンを迎え、ユニフォームのキャプテンマークもだいぶ板についてきた。「昨季はいろいろな人に助けてもらってやって来られた」と話すが、今季はチームの牽引役という自覚がより強くなっているという。
「プレーでも気持ち的にも私が核になって、周りより自分に厳しく、ときには周りにも厳しく接することも必要だと感じています。そのために必要なのは安定感。途中から入ってもスタートから入っても、どちらでもチームを助けられるような存在でいたいです」
 とはいえ、この日のPFU戦では、スパイクミスや金子監督が「ノーマークで打ったスパイクも拾われたケースもあった」と言うように課題も残った。それは成長の余地、あるいは伸びしろと言い換えてもいいだろう。歴代のレッドロケッツのキャプテンも、最初から優れた選手だったわけではない。柳田も日々の練習や厳しい試合を重ねながら、キャプテンとして頼もしさを増していく。
(取材・文:小野哲史)


 

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