レッドロケッツ応援記 ~11/17 対KUROBE アウェイの洗礼にも負けずストレート勝ちで3勝目~

  info_category1.gif2018/11/19

 ホーム&アウェイ形式が本格化した今季、各チームが趣向をこらした演出で観客を盛り上げ、「ホーム」の力を味方に戦うホームゲーム。開幕から3週目に突入した17日、レッドロケッツは今季からトップカテゴリーに昇格したKUROBEアクアフェアリーズと、相手のホーム・富山でアウェイの戦いに臨んだ。
 地元の幅広い年齢層のKUROBEサポーターが会場を埋め尽くす中、試合の立ち上がりはその勢いに乗ったKUROBEに0-3と先行を許す。しかしここからレッドロケッツが反撃を開始。ブロックでプレッシャーをかけ、相手のスパイクを封じ連続得点で10-5と逆転、一気にリード。そのまま勢いに乗ったレッドロケッツが25-17で第1セットを先取した。
 劣勢からはね返す立役者になったのは廣瀬だ。開幕からチャンスをつかみ、好調をキープ。KUROBEにリードされた劣勢からも高い打点からのスパイクや、ジャンプサーブで流れを引き寄せる。開幕戦でも「相手を呆れさせるようなスパイクをどんどん打ちたい」という若き点取り屋がKUROBE戦でも大爆発。
「競った場面で自分にトスを上げてもらえるのは嬉しいことなので、絶対に決めてやろう、と思って気持ちを込めて打ちました」
 新星の活躍はチームにとっても活気になる。セッターの塚田も「フロントでもバックでも力強いスパイク、気迫のこもったプレーをしてくれる選手。私自身もセッターとして信頼しているし、1本決めてくれるだけでムードがよくなる」と言うように、廣瀬の活躍がアウェイの地でも起爆剤となった。



 いい形で第1セットを先取したことで、第2セットもレッドロケッツが主導権を握る。大野、上野のブロックや山内のスパイクで10-3とレッドロケッツが大差でリードする。このまま一気に、第1セット同様に逃げ切りたいレッドロケッツに対し、KUROBEも応戦。メンバー交代を積極的に行い、サーブやブロックからの切り返しで得点を重ね、終盤には20-16と4点をリードした状況から20-20と同点まで追い上げを許す。たとえリードされていても1点を返せばスタンドは盛り上がり、1点が2点、3点にも感じられるような勢いが加わるのがホームゲーム。サーブから得点を重ねるKUROBEだが、その勢いを断ち切ったのがレッドロケッツのエース、古賀だ。
 ウィングスパイカーは得点を取るだけでなく、攻撃に入らせるのを少しでも遅らせようと相手にサーブで狙われるポジションでもある。同点に追いつかれた場面もまさにそうで、伸びるサーブに崩され、ダイレクトで相手コートにボールを返してしまい、失点につながった。だが、その悔しい1プレーが古賀の闘志に火をつけた。
 山内の攻撃で21点目を取り、古賀にサーブ順が回る。「崩された分、やり返そうと思って打った」というサーブが相手の守備を崩し、ミスを呼び込み、レッドロケッツが連続得点。古賀がサーブで攻めてチャンスを広げ、岩﨑の好レシーブでボールをつなぎ終盤に得点を重ね、KUROBEを突き放したレッドロケッツが、25-21で第2セットも連取した。


 
 あと1セットを取ればストレート勝ち。だが数学の確率論ならば簡単そうなその常識が、バレーボールには当てはまるかといえばそうではない。あと1セットを取れば勝利するレッドロケッツに対し、後がないKUROBEはホームの声援を背に3セット目は攻めに転じる。9-15と一時は6点を先行され、苦しい展開を強いられたレッドロケッツだが、ここから再び反撃を開始。廣瀬のノータッチサービスエースや、リリーフサーバーの荒谷がサービスエースで得点、古賀の1枚ブロックや廣瀬のバックアタックで得点し17-19と2点差まで追い上げる。レッドロケッツの勢いは止まらず、廣瀬のスパイクで長いラリーを制し、さらに廣瀬がサービスエースでマッチポイントとすると、最後は古賀のスパイクが決まり、逆転の末25-23でレッドロケッツが第3セットも制し、ストレート勝ちを収めた。



 相手のホームでリードされた状況からはね返し、つかんだ3勝目。その結果以上に大きな収穫がある、と金子監督は言う。
「アウェイで相手にたくさんの応援がある中、自分たちの強みであるサーブが機能した。ホームゲームでは3セット目に入る前に10分間のインターバルがあり、3セット目にリズムが掴めずに苦戦を強いられましたが、集中して、最後までいいプレーができたことも大きかったと思います」
 いよいよ次節はレッドロケッツのホームゲーム。廣瀬も「真っ赤に染まった会場で、いいパフォーマンスが出せるように頑張りたいし、とても楽しみ」と言うように、選手にとって大きな力になるのは間違いない。監督として初めて迎えるホームゲームを心待ちにしているのは、金子監督も同じだ。
「たくさんの人たちが準備してくれること、応援して下さることに感謝して、『バレーって面白い』と思われるようなゲームをお見せしたいです」
 アウェイで逞しさを増したレッドロケッツを、今度はホームで後押しする。サポーターと共に戦い、喜びを分かち合うホームゲームで躍動する選手の姿が今から楽しみだ。






 スタート直後に0-3とリードされる展開。まだ慌てるような点差じゃない。そう思っていても、なかなかスパイクが決まらず、サーブで狙われる。山内は時折顔を出す自分の弱さと戦っていた。
「こういう時こそ落ち着いて、大きくプレーしようと心がけました。パスも『Aパスを返さなきゃ』と追い込むのではなく、まずは『雑にならないように』。苦しい状況で無理をするのではなく、攻撃でもリバウンドをもらえばいいんだ、と気負わないようにしていました」
 いつも通りやればいい。基本に立ち返ると、不思議とプレーも落ち着いた。サーブもリスクを負ってでも攻めることばかりに転じるのではなく、確実に狙うべきところを狙い、相手を崩してチャンスをつなぐ。
「少しでも崩すことができれば、決めてくれる選手はいっぱいいる。自分がこうしなきゃ、というよりも、みんなを信じて、つなげることを考えてプレーしていました」
 少しずつリードが広がると余裕が生まれ、攻撃もサイドだけでなくミドルやバックアタックも織り交ぜ、全員が活きる。そしてそんな中でもセッターの塚田が勝負所で託したのは、大学時代から共にプレーしてきた山内だった。
「トスを上げてもらえるのは嬉しいし、私自身も信頼しているので迷わず(攻撃に)入れる。苦しい時は『私に持ってきて』と思っているし、同じタイミングでトスを上げてもらえると意思疎通ができているな、と思うし、困った時に少しでも助けられるような存在になりたいです」
 自分を信じ、仲間を信じる。1つ1つ、積み重ねるすべてが大きな力になるはずだ。
 

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