2018年度勇退選手対談

  2019/05/30

5月の黒鷲旗を最後に、現役生活を終え、ユニフォームを脱いだ4人の選手。
年齢や、在籍年数、レッドロケッツに入団した時期は異なるが、同じ時期に選手生活に区切りをつける、いわば“同期”の4選手が語る、印象に残る試合や、今だから言える出会いから今までのこぼれ話。そして、応援してくれた人たち、共に戦ってきた仲間へのラストメッセージ――。


(左から大野果奈選手・岩﨑紗也加選手・山口かなめ選手・篠原沙耶香選手)

――改めて、レッドロケッツで過ごしたシーズンの中で最も印象深い試合は?

大野 16/17シーズンの決勝です。その2シーズン前にレッドロケッツで初めて優勝できたことも印象深いですが、決勝が2試合になり、フルセットで久光製薬に勝てた優勝はタフで、しんどかった分、勝ててすごく嬉しかったし、楽しかった印象が強くあります。
山口 私も同じです。移籍して最初の14/15シーズンに優勝できたことも思い入れがありますが、最後はアキ(OGの秋山美幸)さんに勝たせてもらった印象でした。2回目の16/17シーズンの優勝は最後までトスを上げられて、優勝の瞬間もコートに立てていたのでそういう意味で個人的にも思い入れが強いし、外国人選手だけでなく、サイドもミドルもみんなよかった。全員で勝てた、ということも含めてあの年の優勝は大きな思い出です。
岩﨑 私もどちらも印象深いですが、それぞれ感情が違いますね。14/15シーズンはフルで試合に出させてもらっていて、個人的にも調子がよかったし、とにかく楽しかった。16/17シーズンはキャプテンを務めさせてもらっていたのですが、なかなかコートに立つ機会が少なくて、個人的には苦しい時期が多かった。でも、チームに対する思いは、前回の優勝した時よりも大きかったので、苦しいことや、嬉しいこと、悔しいこと、いろいろな思いが入り交じった優勝でした。どちらか、と絞るのは難しいぐらいどちらも大きいです。
篠原 私も優勝できたのはとても嬉しかったですが、個人的に一番印象に残っているのは2年目(16年)の黒鷲旗です。メインで上げていた(奥山)優奈さんがケガをして、急遽私が上げることになって。めちゃくちゃ緊張していたのですが、Cクイックを上げて、サワさんが決めてくれたのが本当に嬉しかった。あの1本、あの試合が私のNECでの4年間で一番大きな思い出です。


(写)2016/17シーズン・ファイナル(vs久光)第2戦のマッチポイントは山口のトスから近江が決めた


(写)大野が最も印象に残っているという2016/17ファイナル・久光戦でのガッツポーズ


――チームに入ったタイミングは異なりますが、レッドロケッツに入ったばかりの頃のご自身の状況、それぞれの選手に対して最初はどんな印象を持っていましたか?

山口 私は大学で一緒にやっていた選手がいたり、高校時代から知っている選手、ヒナも小学生の頃から知っていたので、とても馴染みやすかったです。
篠原 チームに入ったのは私が一番後で、しかも私は人見知り(笑)。みなさんが話しかけて来て下さって、ありがたかったのですが、歳も離れているし、優しくしてもらえるからこそ、実は最初の頃はすごく怖かったです(笑)。
岩﨑 私も人見知りやからよくわかる(笑)。しかもチームへ合流した時はみんなが合宿でいない時で、全日本に選ばれていた(OGの近江)あかりさんだけたまたま寮にいて。これからどうなるんだろう、と緊張しながら1人で寮のお風呂に入っていたら、あかりさんも入って来た。それまで話をしたこともないし、あかりさんは偉大な人だと緊張していたので、お風呂に入ってまだ1分も経っていなかったけれど、「お疲れさまです」と言って、すぐに出ました(笑)。
大野 それは寮のお風呂での「あるある」ですよ(笑)。
山口 そうなの?私、初めて合流した日も、最初から最後まで入っとった(笑)。
岩﨑 クゥさんらしいです(笑)。私もサワも沙耶香も人見知りだから、どうやって距離を詰めて行けばいいかわからない。お互い苦労したよね(笑)。
篠原 1年目は緊張しすぎて、ほとんど覚えていません(笑)。しかも私が入った頃、サワさんは全日本でほとんどいなくて、先輩から「サワさんは人見知りだから自分からいかないと仲良くなれないよ」と言われたので、めちゃくちゃ焦っていました(笑)。



大野 そうなの?(笑) でも沙耶香が入って1年目の後半かな。沙耶香もAB戦に出るようになって、ミドルとセッターはコンビを合わせるために話をしないといけないし、その辺から少しずつ距離が縮まって、あの黒鷲でのCクイックにつながったんだよね。
篠原 本当にあの1本は嬉しかったです。
大野 私もハッキリ覚えているよ。だから改めて聞いて鳥肌が立った(笑)。私も1年目の時は毎日緊張しかなかった。何しろミドルはスギ(OGの杉山祥子)さん、カナ(内藤香菜子)さん、張(紫音)さん、ジョン(島村春世)さん。尊敬する方ばかりだったので、まずはプレーを見て学ぼう、と必死でした。でも、振り返るとどんな時も応援して下さる方々の存在はありがたかったし、ホームゲームはいつも印象的でしたね。
山口 私も、どのチームのホームゲームよりもNECのホームゲームが一番だ、と思っていました。入場の時もライトアップされて、決勝のような雰囲気で、すごくドキドキワクワクした演出だったし、私自身ものすごくテンションが上がりました。こんなに力を入れて応援してもらっているんだから頑張ろう、といつも気合が入りました。
大野 決まった時の一体感がすごかったです。他にはない雰囲気でしたね。自分たちもプレーしていてホームゲームの時は本当に楽しかったし、チームを離れますが、私たちもこれからお手伝いできることがあれば盛り上げたいですね。
篠原 私は終盤や、競った場面でリリーフサーバーとして出場することが多かったので、毎回すごく緊張する場面ばかりだったのですが、そんな状況だからこそ、ホームゲームは安心感がありました。緊張して、ドキドキしていても、歓声が全部自分の味方だ、と思い切ってサーブを打つことができました。
岩﨑 すごくよくわかる。自分の中ではそこまでいいプレーやいいレシーブじゃなくても、会場で盛り上げていただいたおかげで「今日は調子がいいかもしれない」という気持ちにさせてもらえた。負けている時や相手にリードされている時も、「頑張れ」と声が聞こえて、後押しされて、うまく行かない時も応援のおかげで頑張れたね。感謝しかないです。


(写)正リベロとして優勝に大きく貢献した2014/15シーズンのファイナル・久光戦


(写)2018/19シーズンはピンチサーバーとして活躍

――最後に、同じタイミングでチームを去る“同期”の仲間に、そして応援して下さった方々に向け、メッセージをお願いします。

大野 この8年間勝てない時期も、優勝したシーズンもいろいろなことがありましたが、勝てないシーズンに一番支えてくれたのはファンの方々でした。負けている時に「頑張れ」という声にいつも背中を押してもらいました。本当に感謝しています。たくさんのご声援、ありがとうございました。一緒に辞める3人には、私も含めてまず「お疲れさま」、という気持ちでいっぱいです。これからは同じ時に辞める大切な同期として、定期的にご飯へ行ったり、いろいろ近況報告をしあえたらと思います。これからもよろしくお願いします。
山口 5年間、NECに入って来た時から温かく迎えてくれて、たくさん声をかけていただき、素敵な選手、スタッフ、温かいファンのいるこの素晴らしいチームでバレーができたことが幸せでした。いい時もあれば悪い時もありましたが、どんな時でも常に応援して下さったこと、プライベートな時間を使っていろいろなところに応援へ駆けつけてくれた方々のおかげで、いつも、もっと頑張ろうという気持ちにさせてもらいました。私がバレーボールを頑張れる力になりました。これからもNECの応援をよろしくお願いします。これからはバレー部の一員ではなくなるけれど、この4人でバレー部のことをずっと応援し続けて行きたいし、たまにご飯も行きたいし、辞めたからといって連絡を取らない関係にはなりたくないので(笑)、一緒に頑張って来たメンバーとして、昔話やこれからのチームの話もたくさんしましょう。これからもよろしくお願いします。


(写)最後のメッセージを誰から話すかじゃんけんで決める

篠原 みなさんお姉さんたちなので、これからも、これまでと同じように変わらず頼っていきたいと思います(笑)。これからもどうぞよろしくお願いします。そして4年間お世話になりました。試合に出る期間は本当に少なかったですが、会場に来てくれるファンの方々も、来られない方もいつもたくさん応援してくれて本当に嬉しかったです。自分では気づかなかったのですが、「今シーズンは試合に出る機会も増えて、すごく楽しそうだから見ていて嬉しい」という声をたくさんかけていただいて、こんなにたくさんの人が自分のことを応援して、見てくれるんだ、ということが、ここで頑張る力になりました。応援して下さった方々のおかげでここまでやってこられた感謝の気持ちを忘れずに、今後も頑張ります。NECレッドロケッツをこれからもよろしくお願いします。
岩﨑 同じタイミングでバレーボールを引退することになりましたが、これから次のステップでも、もしかしたら今まで以上に大変なことや壁にぶち当たることもあると思います。でもそういう時にバレーボールで苦楽を共にしてきた仲だからこそ、支え合ったり、相談し合ったり、私はみなさんの存在が絶対に必要なので、これからも休みに会ったり、ご飯へ行ったり、近況報告しましょう。個人的にもチームとしても山あり谷ありの成績ではありましたが、勝って、優勝して一緒に喜び合えたこと、負けて一緒に悔しがってくれたこと、落ち込んでいた時に「頑張れ」と肩を叩いてくれた方々のおかげでここまでやってこられました。本当に感謝しています。ファンの方々や、応援して下さる方々とのつながりは誰にでもあるものではないと思うので、このつながりも大事にしながら、この6年間で学んだことを活かしていけるように今後も頑張っていきたいと思います。これからもNECレッドロケッツをよろしくお願いします。


 

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