NEC Red Rockets

NEC orchestrating a brighter world

NEC SPORTS.NET

 
 

NEWSNECレッドロケッツ ニュース

2019/12/02

試合レポート

■レッドロケッツ応援記  ~12/1 対トヨタ車体クインシーズ戦 苦しい局面でこそ問われたコミュニケーション力~

 今節の舞台となった福島県の宝来屋郡山総合体育館は、約1ヶ月前に今季の初勝利を挙げるとともに2連勝を飾った会場だ。相性の良さを期待できる地に、ホームゲームで快勝した前節の勢いを持ち込み、勝ち点の上積みを目論んだレッドロケッツ。しかし、結論から言えば、厳しい現実を突きつけられることとなる。



 11月30日の埼玉上尾メディックス戦は、17-25、20-25、22-25のストレート負け。いずれのセットも良い場面がありながら、勝負所での連続失点が響いた。この試合で浮き彫りになったのが、コミュニケーションの少なさだったと柳田は言う。
「今までだったら劣勢のときでも声を掛け合って、次のプレーをどうするかをみんなで作っていましたが、上尾戦ではそれがなく、流れが悪い場面でなんとなくシーンとなっていました」
 金子監督も「雰囲気が良くない」と感じ取り、その夜のミーティングでは選手たちに「大事なことを忘れていないか」と話したという。そういう意味で1日のトヨタ車体クインシーズ戦は、自分たちの戦う姿勢を改めて見つめ直す機会でもあった。
 戦術的なポイントとして、トヨタ車体戦では小島と佐藤をともにリベロで登録した。それ自体は今季8試合目のことだが、サーブレシーブ時は小島、サーブ時のディグは佐藤と、明確な分業制を敷いたのは、実質、初めてのことだった。佐藤には、ボールを拾うこと以外にも求められた役割があった。
 「(今季、NECに移籍してくる前は)トヨタ車体に5年間在籍していたので、チームの特徴や一人ひとりのスパイクの打つコースなど、知っていることがいろいろある。試合前のミーティングなどでは、自分のできる範囲で伝えるようにはしました」



 ただ、トヨタ車体は今季から指揮官が変わり、コートに立てば、流れによって各選手がその都度、やり方を変えたり工夫したりしてくる。「試合中はなかなか伝えきれなかったところがあります」と、佐藤は思うような手応えを得られなかった。
 スタッフ陣にもやや誤算があった。前日にデンソーエアリービーズとフルセットの激戦を演じたトヨタ車体は、アタック総数のうち約半数をエースのネリマンが放ち、実に40得点をマーク。金子監督やコーチ陣はそこに注目し、レッドロケッツ戦でもネリマンを軸に攻撃してくると読んでいた。ところが、「その予想が外れ、日本人主体のオフェンスを仕掛けてきて、それに対するブロックディフェンスが良くなかった」と、金子監督は試合後に明かしている。
 第1セットを17-25で落とすと、第2セットも16-25。随所でレッドロケッツらしい粘りや攻撃が見られたものの、2つのセットの主導権は常に相手の手中にあった。
 第1セット。2本のサービスエースを含め、3点を先取したのはトヨタ車体だったし、柳田の連続得点でレッドロケッツが8-8と同点に追いついた後、相手は再びギアを上げて走り抜けている。交代で送り込まれた塚田の好サーブから同じく途中交代の曽我がライトから強打を放つ。島村の速攻と見せかけてのフェイントも効果的だった。しかし、いずれも流れを引き戻すまでには至らない。第2セットも古賀のスパイクで先制した以外は、先行する相手を追いかける展開を強いられ、結局、最後まで追いつかなかった。



 第3セット。金子監督は「スタート!スタート!」と、シンプルな言葉で立ち上がりをうまく入るように意識づける。実際、選手たちは序盤から第2セットまでとは違った力強さを見せ、荒谷と上野が次々と得点。トムシャもブロックで続いた。荒谷のおとりの動きから曽我が決めたシーンは、レッドロケッツらしさが凝縮されたプレーだった。
 澤田がジャンプ一番、完璧なブロックを決めた13-13までは一進一退の攻防が繰り広げられる。だが、中盤以降、じわりじわりと点差を広げられ、気づけば20-25。2戦連続ストレートでの手痛い敗戦だった。
 古賀は「NECはオフェンシブな選手が多いので、ハイセットでも決め切れる場面が多かった」と、チームとしての収穫を挙げながらも、「ここで点数を取りたいという場面で自チームのミスが多かった。一人ひとりが『ここが勝負所』というのを感じ取ってプレーしていくことが大切だと感じます」と、改善が必要な課題を口にした。



 それでも、傍から見る限り、上尾戦に比べれば、選手間のコミュニケーションは取れているように見えた。セット間やタイムアウト時はもちろん、チャレンジの判定を待つわずかな時間でも、小島とトムシャがポジションの確認をし合う姿があった。金子監督はその点は「選手たちは会話でなんとか良い流れを持ってこようという姿勢は見えた」と評価する。
 とはいえ、選手たちは当然、この結果に納得してはいない。ほしいのは「よく頑張った」という労いではなく、勝利という結果なのだ。レッドロケッツは今節の連敗で、プレミアカンファレンスの3位に一歩後退。リーグ制覇という大きな目標を成し遂げるために、ここで足踏みをしているわけにはいかない。





■Hot Topic 荒谷栞
 埼玉上尾メディックス戦後の「雰囲気を変えていくことで、結果もついてくる。1点を決めたらとにかく喜ぼう」という話し合いを受けて、荒谷も「ベンチから明るい雰囲気でやっていかないといけない」と考えていたという。
 この日のトヨタ車体クインシーズ戦では、最初のセットを奪われ、第2セットも14-21という劣勢の場面で出番がやってきた。その少し前から準備しておくように言われ、「これは思い切りやるしかない」と心に決めていた。
 軽快なプレーですぐに1点をもぎ取り、スタートから起用された第3セットでは、序盤に3点をマーク。得点後は「意識していた」という通り、全身で喜びを爆発させた。最終的にはこのセットも落とし、レッドロケッツは敗れたが、第3セット半ばまでは荒谷の存在が停滞ムードにあったチームに活気をもたらした。金子監督も「荒谷のスピードがチームのリズムを変えてくれると期待して起用した。彼女の気迫を感じました」と一定の評価を与えている。
 もともとサイドもミドルもできるマルチな能力が武器だが、今季はチーム事情からミドルブロッカーに専念している。同じポジションで言えば、島村や山田、上野ほどの上背はない。ただ、それを補って余りあるスピードがあり、「点数にならないような細かい部分の精度や粘り強く食らいつくブロック、サーブの後のディフェンスで頑張りたい」と、自身のストロングポイントをきちんと整理できている。
 入社3年目ながら今季から副キャプテンも務める。「この年齢で任されるということは、年齢は関係ないということで、先輩たちと後輩たちをつなぐ役目もあると思います。『NECはチーム力があるよね』と言われるチームになれるように、技術の部分はもちろん、それ以外の面でもしっかりやっていきたいです」と荒谷。レッドロケッツきっての〝スピードスター〟は、これからもコートの内外で存在感を示していく。
 
(取材・文:小野哲史)

アーカイブ

NEWS一覧

NEXT GAME

次の試合のご案内

V.LEAGUE

2019/12/21 16:00

ジップアリーナ岡山(岡山県総合グラウンド体育館)

vs デンソーエアリービーズ

RESULT

最新の試合結果

V.LEAGUE

NEC
レッドロケッツ

NECレッドロケッツ

1

vs

20 - 25
18 - 25
25 - 18
21 - 25
-
3

岡山シーガルズ

2019/12/14 13:00

大田区総合体育館

試合詳細