V・プレミアリーグ開幕直前! ~山田監督インタビュー~

  info_category3.gif2010/11/25




―いよいよ開幕です。ここまで重点的に取り組んできたことは何ですか?
去年の反省をどう克服するかということで、まずはサーブレシーブを安定させることを一番として練習時間を費やしてきました。サーブレシーブを安定させて、きちんとサイドアウトを取れれば全体の確実性につながると思い、そこを強化すべく夏場は練習の7割を守備に費やしてきました。サマーリーグ以降試合はありませんでしたが、その分守備に焦点を絞った練習をして、コンビ練習を始めたのは8月以降。しっかり守備を固めてきた分、チームが目指す堅守速攻、スピードコンビバレーを実現するためにここまで非常にいい状態で来ていると思います。
 
―サーブレシーブの強化という点では、サイドの選手は特に課題が多かったのでは?
そうですね。チーム内での競争、ライバルとの競争は絶対に必要で、その中でも最もレベルアップを必要としたのがサイド陣でした。内田、澁澤、八幡、サイドの選手がどれだけ守り、攻撃面でも得点に絡めるか、そのための底上げをメインにしてきました。以前と違って、サーブレシーブを受ける際もややラインを上げて、オーバーでレシーブするような体系にしたのですが、その面でもよく成長したと感じます。オーバーでサーブレシーブをしたあと、速いトスが上がっても効果的な攻撃ができるようになった。相手はサーブで前衛スパイカーをつぶそうとしてきますから、そこで崩れず安定すれば速い攻撃に十分絡める。去年とは精度もスピードも確実にレベルアップしてきました。
 
―昨年はサーブレシーブで苦しみましたが、そこからBパス、Cパス※でもコンビを組めるようになるなどプラスの面もありました
Bパス、Cパスになってもそこからセンターのクイックを使うなど、受け身的な修正ではありましたが、今年もいい意味で生かされる部分だと思います。とはいえ、BパスでOKではなく、Aパスを求めてやっていこうと。パスが乱れても去年つくった形ができることはプラスアルファとしてとらえて、まずはAパスを増やしてコンビバレーをしようと意思統一してきました。
 ※レシーブの精度を表し、Aパス→Bパス→Cパスの順番に精度が落ちていく
 
―多彩なコンビが展開されそうですね
松浦(麻)が加入したのも大きいですね。彼女はもともとコンビを多彩に使うタイプですし、相手と自チームを見ることのできる駆け引きのうまいセッターなので、秋山の持ち味と噛み合ってチーム全体としてもいい形になっています。チーム全体もコンビに対する意識が変わり、たとえばレフトが打つならばセンターはどういう動きをしているか、バックアタックが絡んでいるか、全体としてどれだけ相手のブロッカーを引きつけたかというところまで選手個々の意識が広く、高まっている手応えがあります。自分が打たなくても打つ人を助けるために、おとりに入ることや、ボールに絡まないけれどブロックを引きつける動きを全員が意識してできるようになってきました。それが積み重なれば、最終的には打つ人が楽になりますし、全体で攻める、全員オフェンスという意識が浸透している実感があります。選手たち同士でも見えないプレーを「今の動きよかったよ」「ここを開けてくれたおかげで(レシーブが)拾えたよ」と称え合うようになりました。フォローも含めた細かいプレーに価値を置くようになって、また新しい面白見を感じるようになりました。今取り組んでいるバレーは、誰かに集めればOKというものではなく、みんなが関連して動かなければできないものとして、少しずついい方向に回り出してきていると思います。
 
―去年以上の手ごたえがある?
去年やってきたこと、一昨年から始めていること、それらが徐々にいい形で増えてきていると思いますし、時間を追うごとに、一昨年より去年、去年より今年のほうが、選手たちの中で「自分たちで作り上げたもので戦うぞ」という意識が強くなっているのは感じます。去年以上に手応えは感じています。
 
―レギュラーラウンドは今年も4レグ、厳しく長い戦いですね
同じ相手と4回対戦しますからお互いデータも揃うし、あらかじめ相手を分析した状態で試合をしますので、相手との駆け引きも含め、どれだけプラスアルファを出せるかでしょうね。リーグに入ると連戦になりますから、課題をクリアにすることももちろんですがコンディションを調整しながら試合に臨まなければなりません。ただ、このチームであればそれはできると思います。ここまでの練習の中で試合の最後まで動けるように、トレーニングを積んできましたので、連戦に耐えられるだけの体力、精神力はついたと自負しています。4レグを戦い抜ける準備をしてきた自信はあります。
 
―長いリーグの中で、ポイントになるのはどこだと思いますか?
やはり最初ですね。スタートをどれだけいい形で切り、チームに勢いを持たせられるかというのを一番重視しています。ここ最近開幕戦を落としているので特にそう思うのかもしれませんね。いくらいい準備をしてきてもスタートがうまくいかないと疑心暗鬼になることがあります。自分たちがやってきたことを確かめる意味でも、まずは開幕戦をどう戦うか。自分たちの求めるバレーをそこで発揮することに集中し、あとはその流れを維持して次の試合に進めていきたいと考えています。
 
―では、改めて今年の目標を聞かせて下さい
個々の調子で結果が決まるバレーではなく、どれだけ組織力で戦えるか。まずはそこです。全員でボールに絡み、全員が絡んだ攻撃がどれだけできるかが勝敗にもつながると思います。去年あれだけフルセットを戦った経験で、一人一人が責任感を持ってプレーすることの必要性がわかったと思いますので、個々の責任感の上で成り立つ組織バレー、全員バレーで見ている方々にも今年はNECの組織力がしっかり映るようなバレーをしたいです。そして目標は確実に四強に入ること。もちろん最終的な目標は優勝ですが、そのためにしっかり四強に入って優勝を狙いたいです。
 
―最後に応援して下さる方々へのメッセージをお願いします
今年は「Grow UP ~今~」というスローガンのもと、今の瞬間、今の時間に全力を尽くして自分たちを成長させることを第一に掲げ、取り組んできました。当たり前のことかもしれませんが、それをどれだけ徹底し繰り返していけるか。原点に立ち戻ってやってきました。自分たちが100%で打ち込むことによって目指すところに近づき、見ている方々にも何かを伝え、感動を生みだせるのだと思います。勝った、負けたというだけではなく、NECのバレーを見て勇気をもらった、元気をもらったと言ってもらえるように。強く、愛されるチームになろうと一生懸命取り組んできた成果を、熱いプレーで1戦1戦に発揮できるよう臨みます。応援して下さる方々も僕らの仲間と思っていますので、ぜひ会場に来ていただいて一緒に戦いましょう。最後に一緒に喜べたら最高だと思っています。

取材:田中 夕子/写真:長岡 洋幸
 

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