レッドロケッツ応援記~11/28 対シーガルズ戦 2010/11Vリーグ開幕連勝スタート~

  info_category1.gif2010/11/29




 開幕戦がすべてではない。
「あまり気負いすぎてしまわないように、(開幕も)当たり前に迎えたい」
 リーグ開幕を直前に控え、内藤キャプテンがそう話していたように、開幕戦もこれから始まる32試合の中の1つであることに違いない。
 だが、勝利してみると一気に視野が広がる。
 ましてや、昨年の課題を払拭しての勝利とあれば、喜びもなおさらだ。

 第1セットの序盤からレッドロケッツが走る。
 狙い所を確実に絞った杉山のサーブから、内藤、ガライのブロックなどで一挙5連続得点の申し分ないロケットスタートを切り、この試合がレッドロケッツでのデビュー戦となるセッターの松浦(麻)が落ち着いたトスワークで、さらにリードを広げる。
 だが、ここから内藤キャプテン曰く、「いつもの悪い展開」というよろしくない状況を招く。リードしてから受け身になったところを、ブロックをうまく使い、複数の動きを絡めたシーガルズ独自のコンビに揺さぶられ、見る見るうちにリードがなくなり逆転を許す。
 昨年までのチームであれば、ここでセットを失い、勝利を手放す試合が幾つもあった。しかし今季のレッドロケッツは違う。山田監督が「夏場の鍛錬期の練習時、特に強化してきた」というブロックとレシーブ、相手に粘り負けない守備から再び立て直し、松浦(寛)のライトからのスパイク、サービスエースで再び同点とした。



「シーガルズがどういう展開で来るかわかっていても、今までは自分たちが崩れて連続失点をしてしまった。それでも(この試合では)サーブレシーブも大きく乱されることがなく、連続失点を止められたのが大きかった」(内藤キャプテン)
 終盤の競り合いは、どのチームもサイドのエース勝負を挑みたくなるもの。しかしここで松浦(麻)が「NECの軸はセンター線。まずはそこを通したかった」と振り返ったように、20点を越えたラリーの場面でも杉山、内藤のクイックを積極的に使う。昨年のシーズン、サーブレシーブが返らず苦しい場面でもセンターをうまく使った秋山がチームに活路を見出したように、松浦(麻)がまずこだわったのもセンター。決めるべきところできっちり決めて、サイドブロックがやや手薄になったところを逃さずライトの松浦(寛)やレフトの内田をうまく使う。ジュースにもつれながらも最後は杉山のクイックが決まり、28-26で第1セットを制した。



 
 第2セットも連取し、迎えた第3セットは1、2セットと変わってシーガルズが先行する。2セットを取った後での劣勢にムードも停滞しがちだが、レッドロケッツにはここでも持ちこたえる強さがあった。
 まず、ボールが落ちない。「得点を取るだけではなく、すべてのプレーで貢献したい」と言うガライが、体を投げ打ち懸命にレシーブをあげ、シーガルズ得意のフェイントやタッチボールにはリベロの井野が素早く反応。全員でつないだボールを松浦(麻)が「それまでのセットと意図的に組み立てを変えた」と言うように、サイドからの速い攻撃や、バックアタックも積極的に使い内田が得点を重ねる。
 圧巻は、20点を目前に控えた場面だ。
 サイドを固めたシーガルズのブロックにガライの攻撃を阻まれ、なかなか得点できずにいた中で、松浦(麻)はあえてガライ、ガライとレフト勝負を挑んだ。
「外国人選手は日本人にブロックされると私たち以上に落ち込んでしまう。そのままにしてしまうと落ち込んだままになってしまうけれど、そこで決まれば逆に勢いがつく。(ガライに)言葉が通じない分、トスを託す。決まるまで、わざとガライにあげ続けました」
 失敗はすぐに取り戻す。繰り返し打つ中で、再び感覚を取り戻したガライが奮起、第1セットに続いて突入したジュースを制し、32-30、ストレートながら1時間30分を超える激戦を勝利した。



 堅守速攻からのコンビバレー。山田監督が掲げたスタイルに基づき、3年ぶりに手にした開幕勝利。「当たり前に迎えたい」と話した内藤キャプテンも、試合後は安堵の笑みを浮かべた。
「内心は今年の開幕戦に賭けていたので、結果が出てよかった。勢いだけではなく、1つ1つ勝ちを重ねていきたいです」
 32試合の中の1つだが、やはり開幕勝利の喜びは格別だ。そして翌日のパイオニア戦も3-0で勝利し、チーム全員が目指した開幕2連勝を達成。ここから更なる高みを目指して。新しいシーズンが今年も始まった。








―開幕勝利、おめでとうございます

ありがとうございます。私がレッドロケッツに入ってからは、初めての開幕勝利なのでとても嬉しいです。

―1、3セットはジュース。苦しい展開でしたが勝因は?
相手が粘ってくるのはわかっていて、そこでストレスがたまることも理解したうえで全員が「絶対に負けないでいこう」と言い合っていました。全員が「我慢しよう」と意識できたことが、苦しい場面で崩れることなく勝ちにつながったと思います。

―内田選手は落ち着いたプレーをしていましたね
そうですね。相手がよく見えたし、相手のやってくることもしっかり頭に入っていたのであとはどう動けるか体の準備だけ、(試合の)入りがよかったせいか、試合を通してうまく動くことができました。 

―この勝利はチームにどんな影響を与えると思いますか?
まず開幕2連勝しようと話してきたので、もちろんそれを目指して、開幕を勝ったことで気を抜かずに、体と頭の準備をして次の試合に臨みたいです。

―ご自身としては、24歳最後の連戦ですね
そうなんです!24歳のうちにできることをやっておきたいです。四捨五入するとそろそろ大人なので(笑)。

 ―では最後にファンの方々へメッセージをお願いします
開幕でいいスタートを切れました。これからも長いリーグですし、いろいろなことがあると思いますが応援よろしくお願いします。

取材・文:田中 夕子
 


 

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