レッドロケッツ応援記 3/5 対久光製薬戦 ~相手の気迫の前に敗れるも、翌日の勝利で4強入りが決定~

  2011/03/07



 V・プレミアリーグ2010/11シーズンもいよいよ大詰めを迎え、4強への残された切符は2枚。目下1勝差で追いかける3位・久光製薬スプリングスとの一戦は、勝てば3位浮上となり、4強入りをほぼ手中に収めるが、敗れれば下位チームの結果いかんによっては4強争いがますます混沌とするという、レッドロケッツにとっては極めて重要な意味を持っていた。ただ、チームにはそういう意識はなかったと山田監督は話す。
「ミーティングでも、いつも通り自分たちのベストゲームを目指して、この一戦に懸けていこうと話しただけでした」
 いつも通りプレーする―。ひょっとすればそれがもっとも大切なことであり、同時に、4ヶ月に及ぶ長いシーズンでは、もっとも難しいことかもしれない。
 


 第1セットは、レッドロケッツの悪い部分と良い部分の両面が顔をのぞかせた。松浦(寛)のスパイクで先制したものの、久光製薬の猛攻を受け、点差を一気に広げられてしまう。山田監督は4-9と、5-12の場面でタイムアウトを行使したが、一時は10-19と最大9点差に。しかし、ここからレッドロケッツの反撃が始まった。
「監督からは流れを変えて、思いきりやってこいと言われました。ああいう状況だったので、逆に開き直ってやるしかなかった」
 そう振り返る八幡は、途中から入ったコートで鋭いスパイクを次々と突き刺す。スパイクレシーブが直接相手コートに落ちて得点したプレーも、ただ単にラッキーだったわけではなく、絶対に諦めない執念が生んだものだった。同じく途中交替のセッター秋山もうまくトスをさばき、内藤や杉山の持ち味を引き出した。連続得点が続き、22-24からは内藤のブロックと相手ミス、さらには八幡のサービスエースでデュース。最終的に24-26でセットを落としたのは痛かったが、レッドロケッツの追い上げは相手に脅威を与えたはずだ。
 その勢いは第2セットに実を結ぶ。このセットはスタートから起用された秋山と八幡の活躍に加え、井野の堅い守備、ガライのパワフルなスパイクや松浦(寛)のサービスエースで試合を優位に進めた。久光製薬の粘りもあって終盤に追いつかれたが、山田監督が「途中から入った選手がいい仕事をしてくれました」と振り返ったように、滝口のサービスエース、澁澤のブロックで最後に抜け出し、25-22でこのセットを奪い返した。



 互いに譲らない攻防に、大阪市中央体育館のスタンドを二分した両チームの応援はますますヒートアップ。第3セットの結果が試合の行方を左右するであろうことを予感させた。
 松浦(寛)が体勢を崩しながらもスパイクを決め、内藤は相手エースのエリザンジェラを1枚でシャットアウト。19-19まではまさに“がっぷり四つ”の状態でまったくの互角だったが、ここ一番で久光製薬に一歩抜け出されてしまう。21-25で第3セットを失ったレッドロケッツは、選手たちから「ここから、ここから!」「もう一回、1本ずつ行こう!」といった声が出ていたとは言え、目に見えないダメージがあったのかもしれない。
 第4セットは久光製薬のエリザンジェラや新鍋の攻撃を止めることができず、19-25。松浦(寛)が「悪くなったときにすぐに切り替えて、流れを作ることが大切だと思います」と話していたが、常に追いかける展開が続き、立て直すことができないままに敗れてしまった。山田監督も「サーブレシーブが崩れて相手に的を絞られてしまったことと、うちのサーブミスが多かった。こちらのやりたいバレーを相手にやられてしまいました」と悔しさを隠さなかった。


 
 それでも翌6日、レッドロケッツはこの日の敗戦を引きずることなく、4強入りの可能性を残していたデンソーエアリビーズをセットカウント3-1で破り、2年ぶりとなる4強入りを決めるとともに、V・プレミアリーグでの通算勝利数を「250」(歴代1位)に乗せた。レッドロケッツに所属した先輩たちが1つずつ積み上げてきた証が、この250勝には詰まっている。レギュラーラウンドは残り2試合、次節からの戦いで300勝、そしてその先の500勝、1000勝を目指しつつ、今月25日から始まるファイナルラウンドで大いに暴れてほしい。

取材・文:小野哲史







―今日の試合はベンチで見ていて、どのように感じましたか?

スタートがあまり良くなくて不安もありましたが、みんなで1つになろうとしたのがプラスになって、それが2セット目につながったと思います。負けはしましたが、あっさり負けたわけではないので、次につながる試合だったと思います。
 
―コートでは、いつも先輩たちを一生懸命サポートしていますね。
少しでも力になれるようにという思いが一番強いです。
 
―今シーズンはまだ試合が残っていますが、Vリーグという舞台で1年間やってきていかがですか?
高校のときとは全然違います。とても勉強になる舞台ですし、これから自分のできることをもっと出していきたいです。
 
―具体的にはどういう部分が勉強になっていますか?
プレーももちろんそうですが、精神面で学ぶべきことが多いです。こういうときはどういう気持ちで取り組めばいいとか、内面的なことを学ぶようになりました。
 
―最後のレッドロケッツのファンのみなさんにメッセージを。
まだシーズンは終わっていませんので、最後まで応援よろしくお願いします。

 

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