ユニバーシアードを振り返って ~渡邉選手インタビュー~

  2011/09/16



 去る8月14日から21日まで、中国・深圳で「第26回ユニバーシアード競技大会」が開催された。
 代表選手として出場した渡邉選手に、大会を振り返っての収穫、課題、今後への抱負を語ってもらった。
 
 
―渡邉選手にとっては二度目のユニバーシアード、全体を振り返って印象的だったことは何でしょうか?
どのチームも自分たちより背が高いので、まともに勝負すればブロックにつかまってしまいます。そうならないようにうまくブロックアウトを取る自分たちの攻撃がしっかりできるといい展開になりますが、一気に崩れてしまうことも多々ありました。特に準決勝と3位決定戦はレシーブを崩されて、2段トスからの攻撃をブロックで止められる悪いパターンが目立ちました。振り返ると1本のチャンスボールミスから一気に5、6点取られたり、逆に相手の単純なミスから自分たちが一気に走ることもありました。僅差で競るよりも、連続得点と連続失点を繰り返す大味な試合展開が目立った大会でした。
 
―中でも印象的な試合、対戦相手は?
準々決勝で対戦したポーランドです。大会前に日本で練習試合をしたのですが、その時とはチームが全く変わっていました。うまくなっていましたね。たとえばそれまで見せなかったフェイントを試合中に取り入れてきたり、「どこで覚えたんだ?」と思うようなプレーが次々と出てくる。もしかしたら日本の真似をしたのかもしれませんが(笑)。監督さんからは「試合を重ねるたびにうまくなれ」と言われていたので、それを試合で実践できたポーランドはすごいなと素直に思いました。
 
―渡邉選手ご自身にとっても、途中交代やスタメン出場、さまざまな状況を経験する大会となりました
今回は怪我をしていたこともあり、グループ戦までは試合途中から2枚替えで出場しました。当初から選抜チームは短期間でコンビを合わせるため、リズムが崩れ始めると修正が難しいと理解していたつもりでしたが、控えで見ているとそれがより顕著に見える。たとえば声のかけ方にしても、コートにいると自分たちのことで目一杯になって気付かないこともありましたが、自分が控えに回って「こういうふうに声をかけてくれているんだ」と勉強になりました。準決勝と3位決定戦はスタメンで出ることができましたので、それまでベンチから試合を見てきたことを生かして、少し余裕を持ってコートに立っていたので「これだけ動けたのは初めて」と自分自身では納得のいくプレーをすることができました。
 
―国際大会でのメダルをかけた戦いが経験できたというのは非常に大きな経験ですね
3位決定戦でも、途中から相手に主導権を握られてチームが崩れてしまう場面がありました。「このチームで戦うのはこれが最後だから」と、やってきたことを出し切ろうと必死で向かいましたが追いつくことができませんでした。相手もメダルがかかっている分、必死でしたからね。監督さんからは「普段なら出せる力が、最後のメダルがかかったところで出せないのが自分たちの実力だ」と言われましたが、まさにその通りだと思いました。日本選手団としても「日本を元気づけよう」とスローガンのもと、メダルを取ったと報告がしたかったんですが…。前回のユニバでは7、8位決定戦に勝って7位でしたが、その時のチームとは緊張感も全然違いましたね。でも、あの何とも言えない雰囲気、緊張感を味わえたことは、きっとこれからに生かされると思っています。
 
―まさにその生かす場として、Vリーグの開幕が迫っています
そうですね。今回、ユニバで大学生の選手と一緒にプレーをしたことで、自分が大学時代にどんな気持ちでプレーしていたかを思い出しました。学生のひたむきさを忘れたくないし、大学の4年間で学んだ中から伝えられることもあると思うので、Vリーグ1年目のゼロから頑張る分と、大学の4年間を無駄にしないためにもより広い視野を持ちたい。改めて初心に戻ることができました。黒鷲旗のようにパッと出された場面でも実力を発揮できなければ生き残って行けない。そして、レギュラー争いできる力をつけない限りVリーグのコートに立てない。私が成長できなければそれだけマコさん(松浦麻琴選手)にも負担がかかるし、その負担を少しでも減らすことができればそれだけチームの勝利にもつながると思うので、ユニバで感じた緊張感を忘れずに練習を続けてNECでのレギュラー争いに挑んでいきたいです。
 
―では改めて、今シーズンの決意を聞かせて下さい
チャンスの中で結果を残して、チーム内だけでなく、相手チームにもしっかり印象づけられるような選手になりたいです。そのうえで、個の力でなく、チームが団結することによりチームの優勝につながると思うので、チームワークを大切にしてリーグ優勝を目指したい。そのために力を費やしたいです。

◇大会結果
http://www.jva.or.jp/world/universiade2011/womens/game.html



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