レッドロケッツ応援記 ~12/25 対久光製薬スプリングス戦 今季初勝利ならず。気持ちを新たに2012年へ~

  2011/12/26



 勝利が自信となることもあれば、慢心を生むこともある。一方、敗北は迷いや混乱を生み出したり、逆に成長への糧となることもある。戦うことをやめない限り、1つの試合結果は、常に次の試合に何らかの影響をもたらすものなのだ。
 まさかレッドロケッツが“負のスパイラル”に陥ってしまったわけではないだろう。しかし、12月11日のV・プレミアリーグ開幕戦で東レアローズに敗れ、その4日後に迎えた天皇杯・皇后杯は誠英高校に勝ったものの、プレミアリーグ勢との初戦となった準々決勝のトヨタ車体クインシーズ戦でストレート負け。選手たちの「何とかしないと」という気持ちは痛いほどに伝わってくるのだが、それが白星に結びつかないもどかしさは、2011年最終節の徳島大会でも解消されないままだった。
 山田監督が「東レ戦やトヨタ車体戦は被ブロックが多かったので、天皇杯・皇后杯後はブロックフォローから攻め返すことや守備を固めることを練習してきた」と言うように、24日の岡山シーガルズ戦でその成果の一端は垣間見えた。リーグ300試合連続出場を果たした杉山がチーム最多の19点を叩き出すなど、フルセットの末の惜敗ながら、次につながる予感を抱かせたからだ。だが、翌25日の久光製薬スプリングス戦での勝利は遠く、悪い流れを払拭できなかった。


 
 八幡の先制点と内藤のサービスエースで好スタートを切ったレッドロケッツだったが、久光製薬にすぐに逆転を許すと、そこからはなかなか主導権を握れない。杉山が試合後、「相手についていって、我慢しなければいけないところで我慢できずに連続得点を与えてしまった。そこで2、3点、ポンポンと離されてしまう場面が多かった」と振り返った通り、この日は追いかけては突き放されるという展開に終始した。内田のスパイクとブロックで3連続得点した場面も、その直前に4連続失点を喫している。山田監督は言う。
「サーブレシーブやブロックディフェンス、守りの部分からチャンスを作ろうという形で挑んだが、そこを崩されたことが反省点。良い状態のときは作れていないわけではないけれど、コンスタントに出せなかった」
 確かに手も足も出ないほどの一方的な戦いだったわけではない。20-25、22-25で落とした第1、2セットは、3、4点のリードを奪われても持ち直し、20点前後までは何とか相手に食らいついた。松浦(麻)が「追いかけるのはきつかった」と肩を落としたように、先行しながらゲームを進めることができなかったこと、さらにはセット終盤での決定力が課題として残ったと言える。しかも第3セットのようにセット中盤に7連続失点があるようでは、今後も厳しい戦いにならざるを得ないだろう。相手に決められたというより、自分たちのミスが目立っただけに余計に悔しさは募る。



 それでも第2セットには、鳥越が思い切りの良いジャンプサーブでチャンスを作り、張もコートに入ってすぐに得点を決めるなど、交替選手が気を吐いたのは苦戦の中に見えた一筋の光明だった。
「もっとみんなでフォローし合っていかないと。今はチームがバラバラになっている気がするので、チーム一丸でやっていきたい」と鳥越は力強く語った。松浦(麻)は「試合を重ねるごとに良くはなっていると思う。切り替えてやるしかない」と唇を噛みしめた。選手一人ひとりが、このままではいけないことを理解している。ならば、前を向いてやるしかない。


 
 『激動』という言葉に象徴される2011年は、まもなく幕が下りる。もちろん、歴史が過去から未来へと継続されるものであるのと同様に、秋冬から春にかけてのシーズンを戦うⅤリーグの選手たちにとって年の移り変わりにそう大きな意味はない。ただ、心や身体を整理する一つのきっかけにはできるはずだ。次節は来年1月7日からの愛知大会。年明け初戦となるパイオニアレッドウィングス戦からのレッドロケッツの逆襲に期待したい。
 そして、切に願う。レッドロケッツに携わるすべての者にとって、来たる2012年が素晴らしい1年になりますように――。

取材・文:小野哲史


 





――今日の試合を振り返っていかがですか?
うちにはまだ離されてから追いつく力がないので、まずは先行してのゲーム運びをすることが今後の課題。ついていく展開ではなく、序盤で先に出られるような流れを自分たちで作っていけるようにしたいと思います。

――開幕戦、天皇杯・皇后杯の準々決勝、この徳島大会と厳しい結果が続いています。チームの雰囲気はどうですか?
落ち込んでばかりいても仕方ないので、反省すべき点は反省して、そこをどう改善するか。とにかく練習するしかないと思います。

――杉山さんご自身は昨日の岡山戦で、V・プレミアリーグ300試合連続出場となりました。
チームメイトやファンのみなさん、家族など、たくさんの人たちに協力してもらい、支えていただいての300試合。感謝の気持ちでいっぱいです。

――特別な意識はありましたか?
全然、意識していませんでした。本当なら昨季、300試合を迎える予定だったのですが、震災によるリーグ中断でそのままになっていましたし。ファンの方に「スギさん、300試合だよ」と言われて知りました。ただ、自分ではもっともっと試合をやっている気がするので、「まだ300試合なんだ」という感じです。

――400試合、500試合と今後も期待しています。
そうですね(笑)。今回、ありがたく300試合達成できたので、あとはチームから私に続くような選手がどんどん出てくればいいですね。

――シーズンは続きますが、まもなく新年を迎えます。2012年の抱負をお願いします。
今のチーム状況からしても、まず心機一転。今年の反省をしっかりとした上で、気持ちを切り替えたいですね。チームとして良いスタートが切れるような準備をして、来年最初のゲームを迎えたいと思います。

 

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