レッドロケッツ応援記 ~1/7 対パイオニアレッドウィングス戦 フルセットの激闘も無念の逆転負け~

  2012/01/10



 大きな希望とともに2012年が幕を開けた。
 2011年が悲しい出来事の多かった年だけに、「今年こそ笑顔に満ちた素晴らしい1年を」と願う人は多いだろう。
レッドロケッツも例外ではなく、チーム全員が色々な思いを胸に迎えた2011/12V・プレミアリーグだった。しかし、まさかの開幕3連敗を喫し、その間に行われた天皇杯・皇后杯でもベスト8で姿を消している。
 まず1勝――。1つ勝てば、流れは変わるはず。選手たちはそんな思いで、年が明けた元旦からトレーニングに勤しんだ。2日にはスタッフを含めたチーム全員で、必勝祈願を兼ねて明治神宮に参拝した。そして、気持ちも新たに2012年オープニングマッチの地、愛知県・西尾市総合体育館に乗り込んだのだった。


 
 試合前、日本バレーボール界のみならず世界にも多大な功績を残し、昨年12月31日に逝去された日本バレーボール協会名誉会長・松平康隆氏への黙祷が捧げられた。松平氏の意志を受け継ぐためにも、今まで以上に真摯に、全力でバレーボールに取り組んでいかねばならない。選手の表情は、より一層引き締まったように見えた。
 ただ、この日対戦したパイオニアレッドウィングスも開幕から3連敗中。パイオニアの宮下監督が試合後、「1勝をあげていない同士の戦い。どうしても勝ちたかった」と振り返ったように、絶対に負けたくないと考えていたのはレッドロケッツと同じだった。
 そんなパイオニアに、レッドロケッツは立ち上がりから劣勢を強いられ、いきなり1-4。モルナールのサービスエースや杉山の移動攻撃で一旦は同点に追いつくも、再びリードを広げられてしまう。風向きが変わったのは、11-16からの4連続得点だった。とくに八幡、内田と懸命につないだボールを杉山が見事にブロックしたプレーは、レッドロケッツの諦めない姿勢を象徴しており、チームを勢いづけるとともに、相手にも大きなプレッシャーを与えた。その後、逆転に成功した
レッドロケッツは、デュースにもつれこんだものの、モルナール、杉山が得点し、26-24で今季初めて第1セット目を先取した。
 しかし、山田監督が「うまく回らないローテーションで連続失点を許してしまった」と振り返る通り、第2セットもスタートが今一つ。セット半ばまでは追いかける展開で、張のライト攻撃、金子のサービスエースと途中から起用された選手が見せ場を作ったが、同点に持ち込むまでが精一杯だった。最後につき離され、22-25でセットを落としてしまう。



 第1、第2セットで見えた修正点を改善して臨んだ第3セットは、内藤のブロックなどで3-0と好発進。一度は逆転されたが、井野を中心とした堅守から八幡、内田、モルナールら、サイドアタッカー陣を軸にした攻撃で徐々に点差を広げていく。金子が途中交替でまたしてもサービスエースを決め、25-18でこのセットを奪取した。
 ところが、八幡が「あのセットで決めないといけなかった」と語った第4セットで畳みかけることができない。杉山の速攻やモルナールの連続得点で5-1とし、主導権はレッドロケッツが握ったかに見えたが、粘るパイオニアに追いつかれると、18-18からミスが続き、20-25。ファイナルセットに入っても、八幡のスパイクと内藤のブロックで流れをつかみかけながら、パイオニアの反撃を食い止めることができず、11-15と悔しい逆転負けになってしまった。


 
「気持ちは勝とう、勝とうと思っているのに、ここ一本でミスをして自滅している。相手が何もしてないうちから自分たちのミスで流れを渡してしまった」と肩を落とした松浦(麻)。内田は「ちょっと整理できていません…」と、試合終了から30分以上経ってもショックを隠しきれない様子だった。
 思い通りにいかない焦りや苦しさは当然あるだろう。だが、レッドロケッツはこれまで幾度となく苦境に立たされ、そのたびにチーム一丸となってそれらを乗り越えてきた。今回だってできないはずがない。山田監督は言う。
「うまく行っている点も課題もあるが、いずれにしても勝たなければ何も生まれない。まずは1勝を上げることに全力を尽くします」
 今、私たちにできるのは、信じて待つことだけだろう。勝利の喜びをみんなで分かち合える日は、必ずやってくる。



取材・文:小野哲史
 







――残念な結果でした。試合を振り返っていかがですか?
「とりこぼしてしまった」というのが率直な気持ちです。4セット目で絶対に決めたかったんですが。5セット目も出だしでリードしたにもかかわらず、ズルズル行ってしまったので、すごく悔しいです。

――今日は1セット目途中からの出場でした。どういう思いでコートに入りましたか?
今シーズンは後から入ってもレギュラーという気持ちでいます。途中から入るということはチームの流れが悪かったり、誰かの調子が悪いという場面なので、その空気を変えるプレーをしなきゃいけないと思っています。でも、今日は負けてしまったので、まだまだ力が足りないと感じています。

――ポジションは普段のレフトではなく、ライトでした。
普段からライトもイメージしながら練習しています。レフトより多少の不安はあるんですけど、そんなことも言っていられませんので。もらったチャンスを掴むだけです。

――山田監督は「よくやってくれた」と言っていました。
そうですか。でも、負けてしまったし、もっと勝ちにこだわってやっていきたいです。

――前回の試合から2週間空きましたが、どういう面を強化してきましたか?
相手の対策というよりも、自分たちがうまく行かないでズルズル来てるので、ブロックフォローなど、献身的なプレーをここまでずっとやってきました。開幕したての頃に比べれば、調子は上がってきています。ここで折れずにやっていきたいと思います。

――最後のファンのみなさんにメッセージを。
なかなか結果を出せずに申し訳ない気持ちでいっぱいです。でも、みなさんの応援が支えになっているので、これからも一緒に戦ってください。


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