レッドロケッツ応援記 ~1/21 対シーガルズ戦 第2レグ突入も依然、未勝利のまま~

  info_category1.gif2012/01/23



 かつて、これほど強く勝利を渇望したことがあっただろうか。1つ勝つことが、これほどまでに難しいと感じたことがあっただろうか。試合に敗れれば、次の試合にかける思いは高まるが、同時にのし掛かる重圧も増す。重圧は選手から冷静さを奪い、普段なら問題なくできるはずのプレーの精度を否応なしに下げていく。そうしたとき、望む結果を得られる可能性は極めて低い。
 第1レグを終えて7戦全敗。今のレッドロケッツは、まさにそんな状況にあるように思えてならない。それでも、胸中に抱えているかもしれない焦りや不安を打ち消し、「勝つ」というただ一つの目的を果たすために、選手はこの日もコートに立った。


 
 井野は言う。
「(第1レグの)1周が終わって、自分たちは少しずつ良くなっている。そう信じて、また今日からそれをぶつけていこうという気持ちはありました」
 山形県鶴岡市の小真木原総合体育館でこの日対戦したのは、粘りを身上とする岡山シーガルズ。開幕2試合目で相まみえたときも、フルセットにもつれ込む接戦だった。ただ、レッドロケッツはそのときとはメンバーを大きく入れ替えた。前節の流れを汲み、セッターには松浦(寛)、ライトに張を据え、内藤に代わってセンターの一角にはルーキーの大野が抜擢された。山田監督はその意図を「ブロックの高さを出すことと、張のバックアタックで攻撃の選択肢を増やすため」と語ったが、戦術的な狙いとは別に「これまでの悪い流れを払拭したい」という思いもあったに違いない。チームのカンフル剤として、大野に白羽の矢が立ったのである。



 しかし、第1、第2セットはこれまでのチーム課題が依然として残ったままだった。立ち上がりは杉山、松浦(寛)、八幡が立て続けにブロックを決めたものの、肝心な場面で3連続、4連続といった連続得点を相手に与え、主導権を握ることができない。1点がほしいときのブロックフォローも、好調時に比べると明らかに一歩目が遅かった。21-25、19-25。井野の「悪くはないと思うんですけど、“ここ”というところで1点が取れない」という言葉通りの内容で、レッドロケッツは早くも土壇場に追い込まれてしまった。



 内藤をスタートから起用した第3セットに入ると、ようやくレッドロケッツらしさが出てくる。相手の猛攻をしのぎ、杉山のブロックで7-4とした場面はそれを象徴するものだった。その後、岡山に逆転を許したが、ピンチサーバーの鳥越が流れを引き戻す。
「勝利に貢献したいと思って、強気で攻めることを心掛けました」
 思い切りの良いジャンプサーブで相手の守備を崩し、杉山のダイレクトスパイクなどで再逆転への口火を切った。井野のスーパーレシーブから松浦(寛)のブロック、張のバックアタックも決まり、25-22。セットを奪い返したレッドロケッツには、第2セットまでにはなかった「行けるぞ!」という雰囲気が生まれていた。滝口らの選手たちも大きな声援でチームメイトを盛り上げた。
 大量リードとまでは行かなかったが、第4セットもレッドロケッツは試合を優位に運んでいく。この試合はスタメンから外れていた内田や内藤が要所で得点に絡み、金子も効果的なサーブで相手の攻撃を封じた。しかし、22-19まで相手を追い詰めながら、そこからの決定力を欠いてしまう。23-25。このセットを獲っていれば、ファイナルセットはさらに勢いづいていただろう。そう考えると、悔やんでも悔やみきれない敗戦だった。


 
 杉山は試合後、「最後の詰めですね」と語った後、肩を落とした。
「自分たちの強みがしっかり出ていると、良いゲーム展開に持って行けるんですが、良いところまで行って勝ち切れないというのが、いつもとまったく一緒。抜け出せそうで抜け出せないという点をこれからどうするか。技術にプラスアルファの部分が必要だと思います」
 勝負の世界で戦う以上、ここまで未勝利という結果については重く受け止めなければならないだろう。ただ、別の側面から見れば、「最近は試合で緊張することがほとんどなくなった。今日のプレーは自分にとってプラスになったと思います」と語る鳥越のように日々、着実に進歩を遂げている選手がいることも事実である。
 そうやって1人1人が少しずつでもレベルアップし、チームとしての成長を続けていく。この暗く長いトンネルを抜け出すには、それ以外に方法はない。
取材・文:小野哲史








――初めてスタメンでの出場となりました。振り返ってみていかがですか?
チームの結果も悔しいですし、自分自身もスタートから出してもらったのに、何もできなかった部分が一番悔しいです。
 
――監督からはどんな指示を受けてコートに入りましたか?
ブロックや攻撃のときのコンビをしっかりやるようにと言われて入りました。でも、それが全然できませんでした。
 
――それでもチームの最初の得点は大野さんの速攻によるものでした。
最初は決めることができても、試合が進んでいけば相手もわかって来るし、そういうところできちんと修正できる力が自分には足りませんでした。
 
――大野さんの持ち味や自信を持っているプレーは?
スパイクやブロックで、どんどん攻めていくことです。
 
――チームとしては厳しい結果が続いています。その中で手応えはつかめていますか?
ブロックなどは前よりも良くなっていると思うので、あと一歩をみんなでつないでいけるように頑張りたいです。
 
――ファンのみなさんにメッセージをお願いします。
今は苦しい状況ですが、NECらしいバレーで次は絶対に勝ちたいと思うので、応援よろしくお願いします!

 


 

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