レッドロケッツ応援記 ~1/29 対久光製薬戦 ホームの温かな声援を力に~

  info_category1.gif2012/01/30



 セットカウント2-2、最終セットの始まりを告げるホイッスルが鳴る直前、スタンドから一斉に拍手が沸き起こる。選手を包む温かな拍手は、「何とかこの地で初勝利を」と、とどろきアリーナに詰めかけた多くのサポーターの願い、そして選手への後押しだった。
 コートに入る直前、キャプテンの内藤はスタンドを見た。
「あの拍手に、体が震えました」
 心をひとつに。レッドロケッツが掲げる「One NEC」のスローガンが、まさに形となって現れた瞬間だった。



 
 何としてもホームで勝ちたい。誰よりも、選手たち自身が強く願っていた。
 杉山はこう言う。
「チームだけでなく、会社や社会情勢も苦しい時だからこそ、自分たちが頑張っている姿を見てほしかった。そのためには、自分たちがやるしかないんだ。そう思ってプレーしました」
 あと一歩まで何度も迫りながらも、未だ得ることができない1勝を手にするために戦う。モチベーションは申し分ない。しかし、勝ち急ぐ気負いからか、第1セットは思うような展開に持ち込むことができず、苦戦を強いられる。
 8-9から連続失点を喫したところで、山田監督はモルナールに代えて内田を、セッターの松浦(寛)に代えて松浦(麻)を投入。ここ数試合はリザーブメンバーとしてベンチからチームを支えてきた2人が、この起用に応えた。
 9-16と大量リードを与えた中でも、内田がラリーを制し、ネット際のボールを松浦(麻)がうまくコントロールし、序盤は通らなかった攻撃を展開。ピンチサーバー金子のサーブも効果を発し、19-25で落としはしたが、スタンドから送られる声援、歓声の質は攻撃が通らず、連続失点を喫した前半とは明らかに違っていた。


 
 第2セットからは、ようやくレッドロケッツらしいバレーが展開される。「自分がやらなきゃ」といつも以上の気合をプレーで発揮するかのごとく、杉山が大車輪の活躍で得点を重ね、前半からリードを広げる。さらに、久光製薬の大東監督が「今までのサーブとは全く違っていたので、返球に苦しめられた」と振り返ったように、コート後方から思い切って打ったロングサーブが独特の変化を伴い、久光製薬のサーブレシーブ陣を崩す。内田、八幡が立て続けにエースを奪い、守備が乱れて攻撃が単調になれば内藤、杉山が壁となって相手の攻撃を止める。
 第1セットの苦戦から一転、第2、第3セットは終始試合の主導権を握ったレッドロケッツが攻守のバランスがうまく噛み合い、セットカウント2-1とリードした。


 
 しかし、ここからどう勝つか。
 それが今季、ここまで何度も突き付けられてきた課題でもある。
「リードしている状況から、フルセットに持ち込んではダメ。一気に勝ちきるためにどうするか。何度も繰り返しているからこそ、ここを詰めないと勝利にはつながりません」
 内藤がそう言うように、リードした状況であるはずの第4セット、主導権を握ったのは久光製薬。サーブ、ブロックで逆に押し切られる形でセットを失った。
 一度失った流れを再び呼び込むのは、容易いことではない。
 15点先取の第5セット、立ち上がりこそ内田のブロックや、ライトからうまくブロックアウトを狙った攻撃で連続得点を挙げたが、8点からの中盤、終盤で粘り切れない。
「今まで何度も最後の一点が取り切れず、悔しい思いをしてきたのに、また苦い思いを味わうことになってしまいました」
 セッターの松浦(麻)がそう振り返ったように、10点目以降の勝負所でリードを広げられてしまう。
どうしても、あと1点が届かない。待望の1勝へ向け、最後の最後まで粘りのバレーを展開したが、久光製薬に押し切られフルセットの末、敗戦を喫した。


 
温かな声援に応えられなかったこと、あと一歩まで迫った勝利をまたも手にできなかったこと。悔しさと、不甲斐なさ、そして11敗という現実が重くのしかかる。
だが、悲観してばかりはいられない。杉山が言った。
「1勝が遠い。でも、みんなでやるしかないので、前を向いて頑張ります」
 支えてくれる人たち、応援している人たちがたくさんいる。感謝の心を力に変えて、レッドロケッツは戦い続ける。







――悔しいフルセット負けでした
ホームゲームということもあり、勝ちにこだわって臨みました。しかし、勝ちを意識しすぎず、今できることを一生懸命やろうと戦いましたが、この結果になってしまい悔しいです。これまで結果が出ていないので、次こそは、1点1点を大切に、1本を取り切れるようになりたいです。
 
――これまで内田選手ご自身も我慢が強いられる状況でした。今日の試合は途中出場でしたが、コートに入る時の思いは?
スタメンでもリザーブでもやることは変わりません。いつでも出られる準備はしていたし、外から見ていた分、チームを冷静に見ることもできました。見ていて足りないと感じた部分を埋められるようにと思ってプレーしました。外で客観的にチームを見ていた部分を生かすためにも、私は周りをしっかり見てチームを生かせるように。自分が打つ時もタイミングを変えるなど、賢いプレー、巧みなプレーでチームを盛り立てるように意識しました。
 
――苦しい状況の中、気持ちや心が折れそうになりませんでしたか?
前ならば折れてしまったかもしれないけれど、そうなったら立ち直るのも大変だとわかっていたし、考え方を広く持てるようになりました。まだ折れる必要もないし、やることをやるしかない。今年から副キャプテンにもなったので、私がそんなことをしていちゃダメだと思っていたので、コートに入っても外にいても、できることをしようということだけ心がけていました。
 
――5セット目に入る前、会場から大きな拍手が沸き起こりました
競っていても、たとえ負けていてもたくさんの声援を送って下さることに、何とか応えたかったです。たくさんの方が来てくれるので、私たちの試合を見て元気やエネルギー、勇気を持っていただきたかったのですが、それができず残念です。見に来て下さる方々には勝って、いい気持ちで帰っていただきたいので後半戦は絶対に勝ちます。




◆1月29日 対久光製薬戦イベント

   
 


 

 

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