レッドロケッツ応援記 ~2/25 対デンソー戦 秋山復帰に見えた希望の光~

  info_category1.gif2012/02/27



 今シーズンも佳境を迎え、上位チームが次々と4強入りを決めている。そんな中、レッドロケッツは2週間前に待望の今季初勝利を飾ったものの、前節はその流れに乗ることができずに連敗。レギュラーラウンドの7位以下が確定した。その結果、突きつけられたのは、来月31日からのチャレンジマッチ参戦という厳しい現実だ。しかし、今は後ろを振り返っているときではない。残された僅かなゲームの中でチーム力を結集させ、1つでも多くの勝利をつかむ。やるべきことは今までと変わらなかった。
 そして、今節は今季最後のホームゲームでもある。チームが苦しいときも常に選手の背中を後押しし、この日も川崎市とどろきアリーナに足を運んでくれたサポーターのためにも勝利を――。選手は並々ならぬ思いで、デンソーエアリービーズに挑んでいった。


 
「大学では通用していたスパイクも、V・プレミアリーグではブロックがしっかりついてきたり、レシーブもコースに入ってきます。そして、何より相手スパイクの速さや威力が大学とは全然違います。そういう面では圧倒される部分もありますが、試合を積んでいく上で少しずつでも慣れて、自分らしいプレーでNECの勝利に貢献したいと思っています」
 そんな高い意識から、1月よりチームに合流し、日に日にチームメイトからの信頼が増している内定選手の近江だ。その近江が幸先良くスパイクを相手コートへと突き刺した。「今日は行ける」というムードが漂い始めたが、今季の悪いときのパターンが早くも顔を覗かせ、5連続失点でリードを許してしまう展開となってしまった。モルナールの連続スパイクで一旦は10-10の同点としたものの、そこから決定力を欠いて4連続失点。その後は点差が縮まらず、21-25でこのセットを落としてしまう。
 続く第2・第3セットも0-3、0-5と、いずれも立ち上がりの不安定さを露呈してしまった。早い段階でタイムアウトを余儀なくされ、セット終盤の大事な場面でタイムアウトを使えないというのは、今季これまでにも何度かあったことだった。終始追いかける展開となった第2セットは、7試合ぶりにスタメンで起用された張の4連続得点や、内田がセンターに切り込んで鋭いスパイクを放つなど、随所で好プレーもあり中盤で追いついたが、サーブレシーブの乱れから後半に連続失点を喫し19-25。後がない第3セットはスタートこそ悪かったが、杉山の移動攻撃やモルナールのバックアタックで中盤に同点へと追いつき、途中交替の八幡のブロックなどで17-14とリードを広げた。しかし、終盤の大事な場面で失点を重ね、再逆転を許してしまい22-25。スタンドを真っ赤に染めたサポーターに勝利をプレゼントすることはできなかった。
 ただ、レッドロケッツとして明るいニュースもあった。セット中盤、故障で長く戦列を離れていたセッターの秋山が復帰を果たしたのだ。苦しいリハビリを乗り越え、公式戦のコートに立つのは約1年ぶり。山田監督は「デンソーのデラクルス選手と松浦寛子をマッチアップさせる形で最初はゲームに入りましたが、どうしてもサイドアウトが必要な場面で秋山を使いました」と起用の意図を説明する。その秋山は「楽しくプレーできた」と、復帰明けとは思えない軽快なトスワークで、杉山の速攻や松浦(寛)のライト攻撃などを演出した。


 
 試合後の会見で、この日の収穫を聞かれた山田監督はこう答えた。
「目の前の一戦をいかに勝つかが最優先されるべきなので、そういう意味では収穫があるとは言えません。ただ、近江や今日久しぶりに出場した秋山などの頑張りは、この先の成長につながる部分だったと思います」
 近江もまた「レシーブでもスパイクでもミスが目立ってしまった。リバウンドをとった方がチームにとって良いときにも思い切って打ちにいき、ブロックされるという場面が多かったので、もちろん、決めに行くことも大事ですが、リバウンドやブロックアウトを取れるプレーをもっとできるようにしていかないといけないと感じました」と自らの反省点を冷静に語っている。


 
 そうした山田監督の手応えや選手たちの真摯な態度は、翌26日のJTマーヴェラス戦で実を結んだ。攻撃的なサーブが効果を発揮し、井野を中心とした粘り強い守備とスタメン出場を果たした秋山のトスワークがチームに良いリズムをもたらした。秋山は3セットいずれもスターターに名を連ね、スパイカーを巧みに操り大奮闘。レッドロケッツは25-18、25-13、28-26のストレート勝ちでV・プレミアリーグの前回覇者を下し、今季2勝目を挙げたのだ。
 1ヶ月後にチャレンジマッチを戦わなければいけないことは本意ではないが、参戦が決まってしまった以上、良い形で決戦の日を迎えてほしい。そのためにも残り2試合となったレギュラーラウンドの意味が非常に大きくなってきた。



取材・文:小野哲史




 



――久しぶりのプレーとなりました。どんな思いでコートに立ちましたか?
「私自身、手術やリハビリで約1年間プレーができず、去年のリーグが終わってから初めての公式戦でした。これまでコートの外でみんなが試合をしている姿を見てきて、悔しさとかいろいろな思いが交差していました。でも、それも良い経験だったと思うし、その経験を今度はコートに立ったときに生かさないと今までの時間が無駄になってしまう。だから今日は思い切りやることだけ考えてコートに立ちました」
 
――実際にはどういう点を意識しながらプレーしたのでしょうか?
「私が入ったときにこうしようと思った部分は、攻撃のリズムやテンポを変えることです。私は背が小さいので、レシーバーが何とか上げたボールでもトスにするとか、そういうちょっとしたつなぎの部分に命を懸けるつもりで臨みました。ただ、リズムやテンポは変え切れなかったので、今はすごく悔しい思いでいます」
 
――肩のコンディションはいかがですか?
「チームがリハビリに専念する時間を十分にとってくれたので、良い状態で復帰することができました。もう不安はありませんし、試合にもフルで出られる状態です」
 
――今日はホームゲームでした。サポーターの声援は聞こえましたか?
「もちろん聞こえました。自分の復帰戦がホームゲームということで、私自身もとても気合いが入っていたし、最初に入ったときにすごい大きな声援を感じたので、プレーは楽しくできました。けれど、負けてしまったのは残念ですし、悔しいです」
 
――最後にファンにメッセージをお願いします。
「チームはこういう苦しい状態ですが、応援してくださる方々のご声援や言葉の一つ一つ、私たちにはすごく響いていますし、届いています。必ず恩返しできるようにこれからも頑張りますので、最後まで応援をよろしくお願いします」




◆2月25日/26日 ホームゲームイベント

 

 

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