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レッドロケッツ応援記 12/6 対東レ戦 ~前回覇者を相手に劇的な逆転勝利で、秋田大会2連勝~
2009/12/07
これまでの10チームによる3レグ制は、今シーズンから8チームによる4レグ制に変更された。もちろん、相手がどこであろうと全力で戦い抜き、チーム全員で勝利を目指すというレッドロケッツの基本的な理念に変わりはない。しかし、そこには今までとは多少異なる心構えも求められる。山田監督は言う。
「力のあるチームと毎週試合をしていくことになる。調子の悪いときやチーム状態が100%じゃないときでも、勝てるようにしていかなくてはいけない」
勝ち星を計算しやすいチームは皆無となり、一戦一戦の厳しさは確実に増す。観ている方は白熱したゲームをより多く期待できるが、実際にコートに立つ選手たちは大変だ。それを理解していたからこそ、パイオニアとデンソー相手に喫した開幕2連敗スタートは痛く、同時に、12月5、6日に秋田県立体育館で行われた2試合は、極めて重要な意味を持つことになった。ただ、内田が秋田大会終了後、「2連敗した後、この1週間でチームに足りないものを各自がしっかり考え直して、その気持ちをコートでぶつけた」と語ったように、選手たちの気持ちの切り替えは見事だった。
5日の岡山シーガルズ戦。一人で21点を叩き出したフォフィーニャを筆頭に、有田と澁澤の両サイド、杉山と松崎の両センターがバランスよく得点を重ね、リベロ井野の好守と秋山の多彩なトスワークも冴えを見せる。試合後、「最後まで集中力を保って戦った」と山田監督が語ったように、ほぼ完璧と言える内容で難敵・岡山を寄せつけず、セットカウント3-0で勝利した。
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今シーズン初勝利を挙げたレッドロケッツは翌6日、前々回、前回とリーグ2連覇中の東レアローズと対戦。全日本の中心選手を擁する強豪ではあるが、ここで敗れたら岡山戦勝利の価値が半減してしまうことも、選手たちは十分すぎるほどわかっていた。しかし、気合いとは裏腹に、第1、第2セットは完全に東レペースだった。
「サーブのミスが多かったのと、逆に相手のサーブで崩されてしまった。相手の攻撃にやられたということはなく、自分たちの形を作れないまま、第2セットまで行ってしまった」と秋山は振り返る。有田の鋭いスパイクや、途中から入ったばかりの八幡が上げたトスをフォフィーニャが決めるなど、随所で良いプレーもあったが、第1セットは15点しか奪えなかった。内田が起用された第2セットは、松崎や秋山のブロックで競り合いながら、一時は20-14と大きくリードする。しかし、そこから追い上げてきた東レに逆転を許し、結局、22-25でこのセットも落としてしまった。

セットカウントは、もはや後のない0-2。絶体絶命の状況にありながら、しかし、レッドロケッツサイドに落胆の空気は漂っていなかった。山田監督もベンチに戻ってきた選手たちに、「特別な指示は与えなかった」と言う。やらなければいけないことは明確だったからだ。応援席からは「絶対、諦めるなー!」「まだまだここからだ!」といった前向きな声を飛び交い、井野も「諦めちゃいけない」と、新たな気持ちでコートに入っていった。
第3セットはセット中盤まで一進一退の攻防が続いた。レッドロケッツは杉山のブロックを皮切りに、内田のサービスエースや速いスパイクで得点を積み上げ、13-13からは杉山の速攻と松崎の連続サービスエースで突き放した。25-19でこのセットを奪って一矢報いると、第4セットはスターターとして入った松浦が存在感を示した。山田監督が「夏からかなり伸びた」と評価する若手のホープでもある松浦は、ライトから力強いスパイクを次々と突き刺していく。再びセット半ばまでは激しい点の取り合いとなり、最後に抜け出したレッドロケッツがフォフィーニャの得点で25-22とし、セットカウントはついに2-2。勝負の行方はファイナルセットへと持ち込まれた。

「第3セットからはサーブでしっかり攻めて、相手の攻撃を単調にできたことで、ブロックとレシーブの関係もうまくいくようになった」(秋山)レッドロケッツは、第5セットの立ち上がりこそ1-5と苦しんだが、松浦のスパイクやフォフィーニャのサービスエースで逆転。杉山のブロックなどで一気に勝負を決めた。劇的な逆転勝利に喜びを爆発させる選手やサポーター。山田監督は「2セット落としても選手は誰一人として諦めてなかった。少ないチャンスだったけれど、スタートから入った選手も途中から入った選手も、全員でよく戦ってくれた」とほっと安堵した様子だった。
これで今季は2勝2敗。次週以降の戦いでも、素晴らしい戦いを見せてくれると期待していいだろう。

試合後の会場周辺では、あまりの嬉しさに涙を流すサポーターが少なくなかった。アスリートである以上、試合に勝つことは大切である。ただ、それと同じくらい大切なのが、観る者に感動を与えるプレーをすることである。選手にとっては毎週続く長い長い戦いであるが、ファンにとっては年に1回、あるいは何年かに一度の楽しみかもしれないからだ。秋田で戦ったレッドロケッツは、トップアスリートとしてのそんな使命を果たしてくれた気がする。
(取材・文:小野 哲史)
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