レッドロケッツ応援記~12/8 対東レアローズ戦 フルセットにもつれ込む激戦も一歩およばず惜敗~

  info_category1.gif2012/12/10

  先週の試合を終えて、5勝1敗。まだシーズン序盤とは言え、レッドロケッツはリーグ戦で久しぶりに首位に立った。そして、第1レグ最終戦となるこの日、滋賀県立体育館で対戦したのが、前回のリーグ覇者・東レアローズである。自分たちの力がどれほどのものなのか、チャンピオンを狙うにふさわしいチームなのか。ここまで挙げた5勝によって手にした自信を「確信」に変えるには、この上ない格好の相手と言えた。


 しかし、第1セットでペースをつかんだのは、ホームの大声援をバックに戦う東レだった。レッドロケッツは10-10までは大野や島村の攻撃で互角に渡り合ったが、徐々にリードを広げられ、16-25でセットを落としてしまう。そこで山田監督は、第2セットからセンターに杉山、セッターに秋山を起用して打開を図った。秋山は言う。
「自分が入ることで流れを変えないと、入った意味がない。今季はこれまでもそういう役割でやってきたし、自分自身もその準備をしていた。何か特別なことをやるのではなく、シンプルでいいから丁寧なプレーを心掛けました」



 ただ、それでも東レの攻勢を抑えることができず、たちまち2-5。なんとか悪い流れを断ち切ろうと、山田監督は八幡、白垣と次々と選手交替のカードを切る。すると、それが実を結び、レッドロケッツが本来のリズムを取り戻していった。鳥越の好レシーブから内田が要所で気迫のこもったプレーを見せ、八幡や白垣が沈滞ムードだったチームに刺激を与えた。とくにセット半ばからは、白垣が自ら武器と語る「バックアタックや、前衛に入ったらパワーで長いコースに打ち込むスパイク」で点を重ねた。
25-20でセットを奪い返すと、第3セットは白垣の攻撃を軸としたレッドロケッツの勢いがさらに加速する。近江や秋山のブロック、白垣のバックアタックでリード。一度は逆転を許したものの、再逆転に成功してからは島村のブロードやイエリズのスパイクで24-21とセットポイントを握った。ところが、ここからの1点が遠く、粘る東レに26-28でセットを奪われた。山田監督は試合後、「3セット目の終盤、リードしている場面での東レの集中力はすさまじかった。今日のポイントはそこに尽きると思う」と語っている。
セットポイントを握りながらセットを落としたときほど、精神的に大きな痛手を被ることはない。それでも第4セットを前に、選手の口からは次々と「ここから、ここから」「集中していこう」といった前向きな言葉が発せられ、ショックを引きずる様子は見られなかった。8-8からイエリズの3連続得点で抜け出し、近江の緩急を巧みに使ったスパイクやブロックで突き放したレッドロケッツ。最後は杉山がきっちり決めて、25-21で再びセットタイに持ち込んだ。



 ファイナルセットは意地と意地のぶつかり合いだった。先週末に2連敗を喫し、ホームでの3連敗は避けたい東レも必死にボールに食らいつく。得点のたびに会場は沸き返った。11-11の場面では島村がブロック、13-14のピンチには杉山が鮮やかにシャットアウト。試合時間はすでに2時間を超え、選手は心身ともに疲労の極限に達していたはずだが、気力だけは次第に研ぎ澄まされていくようだった。しかし…。14-16。手が届きかけたかに見えた勝利は、レッドロケッツの側に転がり込むことはなかった。





 印象深かったのは、試合直後こそ悔しさを滲ませた選手たちが、すぐに次の試合へと切り替えていたことだ。この日の第3セットを失った直後もそうだったが、悪い流れやうまく行かなかった結果を良い意味ですぐに断ち切れるあたりが、今季のレッドロケッツが進化している部分と言えるだろう。選手から語られる言葉の中には、この東レ戦でつかんだ手応えも見えてくる。
「明日につながるゲームができたので、気持ちを切り替えて、明日は明日でまた全力でみんなでやっていきます」(白垣)
「競ったところでのトス回しや、競る前に何か仕掛けられたんじゃないかとか、いろいろ反省はあります。でも、こういう試合をしたからこそわかったこともあるので、良い材料にして次に生かしていきたい」(秋山)
「相手の攻撃で仕方ない部分もあったけれど、自分自身を含めてミスによる失点も多かった。失点が少ないチームの方が相手も嫌だと思うので、明日はそういう部分を追求してやっていきたい」(近江)
 実際、翌9日のJTマーヴェラス戦では、最初のセットを落としたものの、レッドロケッツは第2セット以降に立て直し、6勝目を挙げている。東レ戦の敗戦は、少しも無駄ではなかった。この後、リーグ戦は中断期間に入り、15日に初戦を迎える天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権に臨むことになる。サマーリーグに続くタイトル獲得を目指すレッドロケッツは、そこでも躍動する姿を見せてくれそうだ。
取材・文:小野哲史
 




 

――今日は2セット目途中からの出場でした。監督からはどんな言葉で送り出され、白垣さん自身はどんなことを考えてコートに入りましたか?

監督からは気持ちをぶつけてくるようにと言われました。無難な攻撃では相手に何のダメージも与えられないですし、あの場面で消極的なプレーは絶対にダメなので、点数とかは関係なく、打って決めることだけ考えてコートに入りました。

――相手のホームゲームで、しかもコートに入ったときはチームが劣勢という難しい状況でした。過度な緊張やプレッシャーは感じませんでしたか?

へんな緊張はなかったですね。東レさんの応援がすごかったので、それを自分たちの応援だと思ってプレーしました。相手しか見ていなかったですし、同じコートには仲間もいたので大丈夫でした。

――思い通りのプレーはできましたか?

ある程度はできたのですが、細かいところでミスがあったので、そこをもっと詰めていかないと、チームの勝ちにはつながらないと感じました。

――昨季からはどんな部分が成長したと思いますか?

変わったのは気持ちの面だと思います。昨年までとは違う気持ちでスタートから入っていこうと決めていたので。

――今日は敗れてしまいましたが、チームはここまで好調をキープしています。

個人個人が良いというより、私たちはチーム力で勝っていくことを最初から目標にしていたので、それがうまく行っているからだと思います。でも、今のままでは満足いく結果が得られません。もっとチーム力を上げていかないといけないと思っています。

――最後にファンへのメッセージを。

いつも応援ありがとうございます。私個人というより、レッドロケッツのチーム力をもっとお見せしたいと思っています。昨シーズンとは違う部分を見ていただけるように、さらに頑張っていきますので、これからも応援よろしくお願いします!
 

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