サマーリーグ決勝大会レポート  ~ 決勝リーグ3位も、若手にとって貴重な経験の場に ~

  2009/09/14

 

  9月12、13日に藤沢市秩父宮記念体育館(神奈川)で行われた2009V・サマーリーグの決勝リーグ。7月の一次リーグを5戦全勝で乗り切っていたレッドロケッツは、「チームの底上げと、夏場に取り組んできたことを確かめる」(山田監督)という明確なテーマのもと、結果にもこだわりながら今大会の3試合に臨んだ。3戦いずれも一次リーグと同様、入団1、2年目の若手が多くスタメンに名を連ね、松﨑や渡邊といった中堅が脇を固めるメンバー構成である。

  12日、KUROBEアクアフェアリーズとの初戦。ブロックが思うように機能しなかった第1セットこそデュースの末に落としたが、第2セット以降、サーブで崩してブロックで仕留めるという狙い通りの展開に持ち込み、セットカウント3-1で幸先よく勝利を飾った。澁澤の5点を筆頭に、チーム全体のサーブ得点は9点。ブロックでも松浦が5点、松﨑が4点、八幡が3点と全体で15点を挙げ、夏場のトレーニングの成果を示して見せた。


 しかし、それから約3時間後に行われた第2戦のJTマーヴェラス戦。今大会を通してセッターとアタッカーのポジションで奮闘したルーキーの松浦が「V1リーグのチームには通用する部分があったけれど、同じVリーグのチームが相手だと、まだまだ自分の力が足りないと感じました」と語ったように、それまでよりレベルがワンランク上の相手を前にストレート負けを喫してしまう。もちろん、まったく歯が立たなかったわけではない。八幡の思い切りのいいスパイクや滝口の身体を投げ出してのレシーブはチームを活気づけ、丸山もダイナミックなジャンプサーブで存在感を発揮した。ただ、大事な場面でのミスや、チャンスボールを決め切れない詰めの甘さを露呈したのも事実。「悪い流れになったときに、それをどのように断ち切るかが大きな課題」(山田監督)として残された。


 大会最終日となる翌13日には、ここまで2連勝で優勝に王手をかけていた久光製薬スプリングスを迎えた。この日の第1試合でJTが勝ったことにより、もはや今大会の優勝の可能性はなくなっていたが、それでもレッドロケッツは目の前の試合に全力を注いでいく。序盤は松﨑が安定したプレーで得点を重ね、「もう若手ではない。プレーの面でチームを引っ張っていきたい」と意気込んでいた内田や八幡らもそれに続いた。セット半ばまではほぼ互角の展開だったものの、徐々にリードを広げたのは久光製薬。レッドロケッツも澁澤の連続得点で終盤に意地を見せたが、17-25で第1セットを失った。
ようやく本来の粘り強さが出てきたのは第2セットに入ってからで、松﨑のブロックや八幡の連続スパイクが効果的に相手コートに突き刺さった。セット半ばから投入された秋山も、終盤の勝負所で2本のサービスエースを決めた。しかし、またしても最後の最後で抜け出され、23-25で第2セットを落とすと、第3セットも一時は7点差を追いつく粘りを見せながら21-25。相手のマッチポイントになった状況から、八幡の強打と澁澤の3連続得点で絶対に諦めないという強い意志を見せたが、反撃がわずかに遅く逆転には至らなかった。

山田監督は、久光製薬、JTに続く第3位で終えた今大会を次のように総括する。
「良いときは良いプレーをできるのですが、劣勢になったときや緊迫した場面で"もろさ"がある。技術面もそうですが、技術的な余裕が出るまでのメンタルの強さがまだ足りないですね。ただ、選手の幅、戦い方の幅というものは確実に広がっていると思います」

 V・プレミアリーグ2009/10シーズンの開幕は11月28日。ずいぶんと先のようにも思えるが、おそらくはあっという間にやって来るだろう。それまでに残された約2ヶ月半をどのように過ごしていくかが、昨シーズン、あと一歩届かなかった頂点へのカギになるかもしれない。
「崩れたときの立て直しで、私が軸になっていかなきゃいけない。リーグ開幕までに自分を鍛えて頑張りたい」と話す内田のように、現時点で選手一人ひとりに課題や改善点がある。それらを克服し、個々の力を結集させる新生レッドロケッツは、どんなプレーで私たちを熱くさせてくれるのだろうか。楽しみに待ちたい。

試合結果詳細はこちら
9/12(土) 対KUROBEアクアフェアリーズ゙⇒
9/12(土) 対JTマーヴェラス⇒
9/13(日) 対久光製薬スプリングス⇒

(取材・文:小野 哲史/写真:大谷 欣也)
写真承認番号:JVL承認NECW-2009-T020

  

このレポートの試合

2009-09-13 久光製薬スプリングス ● 0-3 ○

2009-09-12 KUROBEアクアフェアリーズ ○ 3-1 ●

2009-09-12 JTマーヴェラス ● 0-3 ○

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