レッドロケッツ応援記 ~1/18 対岡山シーガルズ戦 ホームの声援に後押しされ、首位・岡山に逆転勝ち~

  info_category1.gif2014/01/20


 
 昨年11月30日の岡山シーガルズとの開幕戦、セットカウント1-3で敗れたレッドロケッツは今季、黒星スタートを余儀なくされた。戦術、技術、メンタルなど、様々な要因が重なり合った末の敗戦ではあったが、その一つとして、敵地・岡山に乗り込んでのゲームだった面も見逃すことはできない。バレーボールの試合では、相対する2チーム間の力関係に大差はなくとも、ホームチームが大声援をバックに一気に流れを引き寄せたり、相手を圧倒するケースがよくある。開幕戦の岡山がまさにそうだった。
 前節から第2レグに突入し、レッドロケッツはこの日から大田区総合体育館、川崎市とどろきアリーナと、2週に亘ってホームゲームが4試合続く。ここまで2勝6敗となかなか波に乗れずにいたが、そうした今一つ乗り切れない雰囲気を一蹴すべく、ホームゲーム初戦の岡山戦を選手たちは強い決意で迎えていた。
 「シーガルズさんは現在首位にいて波に乗っている。私たちはホームゲームという力を借りて、チームの勢いを出し、何としても粘り勝ちしようと臨みました」(内田)


 
 しかし、松浦の「何が何でも、どんな手を使ってでも1勝しようと試合に入った」という気合いとは裏腹に、第1セットは18-25で落としてしまう。内田の連続サービスエースで8-5とリードするなど、滑り出しはまずまずだったが、1回目のテクニカルタイムアウト直後から8連続失点を喫したのが響いた。「サーブレシーブを崩されて後手に回り、オフェンスが思うように機能しなかった」と感じた山田監督は、すぐさま策を講じる。第2セットはセッター対角に内田を、内田がいた位置に都築を投入したのだ。松浦がその効果を「内田さんがライトに入ると、トスが速くなり相手はクイックに2枚つけなくなる。テンポを速くしたことで、NECのコンビバレーが生きてきた」と語ったように、この戦術変更により、レッドロケッツは徐々にリズムをつかんでいく。
 リベロ岩崎の好レシーブから大野が決め、島村も速攻やブロード攻撃で相手を翻弄。相手のマークがセンターに集まれば、サイドから都築や近江が鋭いスパイクを突き刺した。大崩れしない安定感が持ち味の岡山に対し、大量リードを奪うまでには至らなかったものの、1セット目にはなかった勢いが出てきたのは明らかだった。20-19までは緊迫した点の取り合いが続いたが、内田や近江の決定力が光った終盤に突き放したレッドロケッツが、25-19でこのセットをものにした。



 第3セット以降は、それまで以上に手に汗握る攻防が繰り広げられる。レッドロケッツも岡山も、ともにしっかりつないでチャンスを作るスタイルのチーム。必然的に、1本1本のラリーが長くなった。ただ、内田の「絶対にボールを床に落とさない」というシンプルだが、もっとも重要な姿勢を貫いたレッドロケッツの選手たちは、集中力を切らすことなく1つのボールに食らいついた。自分たちの攻撃が簡単に決まらなくても、相手にも簡単には決めさせない。ブロックフォローを徹底し、岩崎を中心とした粘りの守備から攻撃の糸口をつかむと、何度も何度も執拗に攻め立てた。島村のブロックと速攻で12-7とリードするも、点差を詰められ、再び島村が連続サービスエース、さらに途中交代で入った白垣も強烈なスパイクを決めたが、相手はなおも引き下がらなかった。逆にセット終盤に追い上げられたレッドロケッツに嫌な雰囲気が漂い始めた中、勝負所で内田が2本のスパイクを決め、25-23で逃げ切った。



 このまま一気に試合を決めたいレッドロケッツは、相手の隙を突いた松浦のツーアタックが炸裂。しかし、岡山も首位を走るチームの意地で対抗してきた。「(先週の)久光製薬戦もそうでしたが、自分たちから崩れてしまった」(松浦)と、連続失点から4-9。タイムアウトを挟んで落ち着きを取り戻した直後、松浦と近江のブロックから追い上げを開始した。都築のブロックとスパイクでセット中盤に逆転に成功し、そこからは互いに譲らない展開に。都築のサービスエース、ハナの強打、大野のライト攻撃と着実に得点を重ね、最後はまたしても頼れるキャプテン内田が価値ある2本のスパイクをライトから決めて、25-23。2時間を超える死闘に終止符を打った。
 「サーブで崩して、相手のAパスを極力少なくしようという狙いは、2セット目以降、達成できたと思います。どこにサーブを打ち、どういうブロックの組み合わせで相手を封じるかは、コーチ陣が研究してきたことを選手が出してくれました。とにかく大きい1勝でした」(山田監督)
 勝利が決まった瞬間、選手やチームスタッフ、そして、スタンドを埋めた多くのサポーターが喜びを爆発させた。ホームゲームだからこそ生まれる大きな一体感。選手たちはこの感激に浸りたいために一球一球に魂を込め、また、サポーターもこの雰囲気を味わいたいために会場に足を運ぶのかもしれない。熱い試合内容はもちろん、会場で楽しめる様々なイベントも含めて、ホームゲームの醍醐味がぎゅっと凝縮された1日となった。
取材・文:小野哲史
 

 

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――見事な逆転勝ち、ナイスゲームでした。今日の試合を振り返ってください。
 1セット目は自分たちのミスが多く、勝手に自滅してしまった部分があって、自分たちのバレーができませんでした。でも、できなかったからこそ、2セット目以降のプレーにつながったのかなと。1本のディグ(スパイクレシーブやつなぎのレシーブ)、1本のサーブをしっかり集中してやっていけば、第2セット以降のような展開に持っていけると実感しました。
 
――相手も粘りが特徴のチームでしたから、1本1本のラリーが長かったですね。
 長かったです。きつくて嫌でした(笑)。ただ、そこから学ぶことも多かったです。相手のミスが少ない分、私たちもミスを減らしていかなくてはいけません。自分たちがレベルアップするには、シーガルズさんを倒すしかないと思って臨みました。
 
――今季の開幕戦で敗れた時と比べて、相手が変えてきた部分、または自分たちが変えた部分があったのですか?
 基本的には私たちが変わったと思います。シーガルズさんはバレーのスタイルがあまり変わらず、そのスタイルで何年間も来ているチームなので、勝利するためには自分たちが変わるしかないと考えました。NECは、センター線の攻撃が機能しないとサイドもきつくなってくるので、今回はそこに特化したプレーを心がけました。
 
――その結果、今日はチーム最多の23得点。良い場面でサービスエースも決まっていました。
 サーブは私の武器でもあります。今までは少し思い切りに欠けていた面もありましたが、今日はスパイクの調子も良かったので、このまま行けるかなと思って打ったら、うまく決まったので良かったです。
 
――カメラマンの方が、「NECのセンター線は安心して見ていられる。写真を撮るのにも撮りやすい」とおっしゃっていました。
 やったぁ! じゃあ、もっとガッツポーズを決められるように頑張ります(笑)。
 
――今季初のホームゲームはいかがでしたか?
 応援してくださる方が多くて心強かったです。会場が赤いと、すごい嬉しくなりますね。ベストを着て、ハリセンを叩いて応援してもらうと、その分が自分の力になります。それに、私は神奈川県出身なので、地元の方たちがたくさん来てくれました。地元のパワーは私にとって、とても大きいものなんです。
 
――最後に今後の抱負をお願いします。
 連勝ということを考えるより、一戦必勝で1試合1試合、1セット1セット、1つのボールというふうに、すべてのプレーに対して気持ちを込めてやっていきたいと思います。次の試合もまた勝ちに行きますので、応援よろしくお願いします!

 

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