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レッドロケッツ応援記  ~3/2 対パイオニアレッドウィングス戦 敗戦の反省生かし、強い気持ちで勝ち取った10勝目~

  info_category1.gif2014/03/03


 
 選手たちの闘志に火をつけたのは、前日の不本意な内容だった。1日のJTマーヴェラス戦。前節終了時点で2勝差をつけていた7位のJTに対し、レッドロケッツはセットカウント1-3での敗戦を喫した。山田監督は「サーブではこちらが攻めたいのに一方的に攻められ、ディフェンス面ではつなげるボールをつなげず、落としてしまったボールもあった。オフェンスでも勝負所で打ち切れない課題が出てしまいました」と冷静に振り返ったが、4強入りを考えた時、下位チーム相手の取りこぼしは、決して小さくない精神的ダメージが残ったに違いない。それでも、敗れたという事実が消えることはない。「気持ちの面から考え直そうと話し合って、今日の試合に臨みました」。近江がそう語ったように、敗戦のショックを払拭するには、自分たちのバレーをもう一度取り戻し、その手に勝利をつかむしかなかった。
 今季のレギュラーラウンドも残すところ7試合。この日のパイオニアレッドウィングス戦から、いよいよ勝負の第4レグに突入する。パイオニアには第1レグこそ敗れたものの、2レグ、3レグでの対戦ではストレートの快勝。しかも、いずれもそこから2連勝につなげており、レッドロケッツにとっては比較的相性の良い相手だ。もちろん、油断は禁物だが、ここで足元をすくわれているようでは、JT戦の反省が生かされないばかりか、チャレンジマッチ圏内に順位を落とす可能性すらある。絶対に負けられない一戦だった。
 チーム全員で円陣を組み、「さぁ、行こう!」「おぉ!」という試合前のいつもの儀式を見て、わずかにあった不安な気持ちは一掃された。選手たちの表情には、良い意味でのゆとりが浮かんでいたからだ。静かな闘志、と言い換えてもいいかもしれない。少なくとも前日の敗戦をひきずっているような様子は微塵もなかった。


 
 レッドロケッツの気迫は、プレーになってすぐ現れた。白垣のブロックで先制し、島村の2本のブロード攻撃と近江のサービスエース、松浦のブロックでたちまち4点をリード。大野がAクイックを突き刺すと、ラリーではネットの向こうに回り込んで必死につないだ近江の粘りが相手のミスを誘う場面もあった。チームの絆の強さが垣間見えたのはセット中盤だ。白垣のライトからのスパイクがアウトになった直後のポイントで、セッターの松浦はラリーの中、3本続けて白垣にトスを上げたのである。
 「マコさんはあの時、調子が出ていなかった私に、ここで一本決めて乗ってほしいという思いがあって上げてくれたのだと思います。あの場面はちょっと力んでしまって決められませんでしたが、その後につながる手応えを得られるプレーでした」(白垣)



 6点あった点差を一時は1点差まで迫られたものの、島村の高い決定力と都築の勝負強さが光り、再びリードを広げたレッドロケッツ。大野の速攻でセットポイントを握ると、最後は都築が決めて、25-16で最初のセットをものにする。
 互角の滑り出しとなった第2セット、7-6から走ったのもレッドロケッツだった。都築が1枚ブロックと難しい二段トスを決め、5点差に。相手が粘って追いすがると、島村が松浦との鮮やかなコンビで突き放した。この日はとくにディフェンスに安定感があった。近江のサーブレシーブ成功率は驚異の83.3%。リベロ鳥越の献身的な守備は、観る者の胸を熱くするような気迫がみなぎっていた。パイオニアのエース、アレクサンドラの破壊力抜群のスパイクをとにかく拾いまくった。
 「昨日は何もできず、チームの足を引っ張ってしまったので、今日は自分が拾ってみんなを助けたいという思いが強かった。ボールがよく見えていたというより、気持ちで上げたという感じです」(鳥越)
 終盤には白垣が中央に切れ込んでスパイクを決め、近江も絶妙なフェイントで続く。セットポイントを握ってからややもたついたものの、近江がスパイクを決めたレッドロケッツが25-22で逃げ切った。
 第3セットに入っても、レッドロケッツは高い集中力をキープした。山田監督が「頼もしい」と評する島村が攻撃にブロックに奮闘。同じセンターの大野も負けじと、2本のクイックとサービスエースを決め、1回目のテクニカルタイムアウト以降、じわりじわりとリードを広げた。松浦のトスと島村のクイックのタイミングが合わない場面もあったが、それでも得点になってしまうのは、試合の流れがレッドロケッツに傾いていたからだろう。2人が苦笑いしながらハイタッチする姿に、厳しい戦いの中にも楽しくプレーできている充実感が見て取れた。セット終盤には途中から投入されたハナが2本のクイックを決め、マッチポイントでも相手の強打を見事にシャットアウト。25-19でこのセットを奪い、レッドロケッツがストレートでパイオニアに勝利した。


 
 「気持ちの部分から見直して4レグに入っていこうと臨みましたが、良いゲームができたと思います」と、ほっとした表情で試合を総括した山田監督。ただ、「今日は今までの課題を確認する展開にはなりませんでした。相手に先行されたり、苦しい場面でいかに踏ん張れるかが、今後、一つずつ勝っていく上で必要なことだと思います」と、あくまでも視線を先に向けていた。
 この勝利で10勝目を挙げたレッドロケッツは、日立リヴァーレをセット率でわずかに抜いて5位に浮上。次節に対戦する4位・トヨタ車体クインシーズとの試合がますます重要になってきた。レッドロケッツは、負けたら終わりという背水の陣を敷き、レギュラーラウンド最後の6試合に挑む。
(取材・文:小野哲史)

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――相手を終始圧倒する快勝でした。試合を振り返ってみて、いかがですか?
 昨日のJT戦は不甲斐ない試合をしてしまったので、昨日の夜、みんなで「もう一度、気持ちを切り替えてやろう」と話して、今日を迎えました。出だしから走ることができたのが、勝利につながったと思います。
 
――昨日の敗戦が良い薬になったということですか?
 連続失点や、いつもはやらないようなお見合いのプレーも出てしまって、自分たちのチームではないようなゲーム展開になってしまいました。すぐに切り替えるのは簡単ではありませんでしたが、腹をくくってやるしかなかったという感じです。
 
――今日のご自身のプレーに関しては?思ったようなプレーができましたか?
 速いクイックは打てた部分もありましたし、まだ改善できる部分もありました。もう少し速く入って、サイドのスパイカー陣をもっと楽にできるように頑張りたいです。
 
――大野さんがサーブの時、連続得点が多かった気がします。どんな狙いがあったのでしょうか?
 昨日はサーブで攻め切れなかったという反省があって、ミーティングでも攻めていこうと話し合っていました。みんなもそういう意識があったし、私自身も攻めないといけないと考えていて、そういう攻める気持ちを忘れずに打てたのが良かったと思います。
 
――レギュラーラウンドも残り6試合です。今はどんな思いでプレーしていますか?
 4強に絶対に行くという気持ちはあります。でも、まずは一戦一戦に集中して、目の前の相手に勝つつもりでやっていきたいです。
 
――最後のレッドロケッツのファンのみなさんにメッセージをお願いします。
 各地まで足を運んで応援してくださる方や、インターネットを通じて応援してくださる方、私たちは多くのファンに支えられています。残り6試合を全力で戦うためにも、みなさんの力が絶対に必要です。最後まで力強い応援をよろしくお願いします!
 
 

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