• トップ
  • インフォメーション1
  • レッドロケッツ応援記 ~2014 V・サマーリーグ決勝リーグレポート~新戦力が躍動し、2年ぶりのサマーリーグ制覇!

レッドロケッツ応援記 ~2014 V・サマーリーグ決勝リーグレポート~新戦力が躍動し、2年ぶりのサマーリーグ制覇!

  info_category1.gif2014/09/08

 夏の鍛練期に個人で、そしてチームでやってきたことが実戦でどれだけできるか。それを確認した上で、足りないものは補い、武器になるものはさらに磨いて、約2ヶ月後に開幕するリーグ戦へとつなげていく。サマーリーグの位置づけをひとことで言えば、そうなる。山田監督も「スキルにしても体力にしても、夏場はリーグに向けての土台作りをしてきました。このサマーリーグは、現時点での自分たちの実力を試す場だと考えています」と語っていた。さらに、昨季までの主力ベテラン選手数人が勇退し、大野果奈、島村春世、鳥越未玖の3人が代表チームの活動で不在の今、チームに残った選手たちにとっては、自らをアピールするまたとない機会である。



 7月の1次リーグで東部大会を2位通過したNECレッドロケッツは、各選手が強い気持ちを胸に6、7日、茨城県・結城市かなくぼ総合体育館で行われた決勝リーグに臨んだ。6日のグループリーグ戦では、昨季のV・プレミアリーグ覇者・久光製薬スプリングスと、準優勝の岡山シーガルズにいずれもセットカウント3-1で快勝。相手も主力数名が抜けていたとは言え、大きな手応えをつかみ、翌7日の上尾メディックスとの優勝決定戦に駒を進めたのだった。
 
 その上尾戦のスタメンに名を連ねたのは、グループリーグ戦と同様、近江あかり、白垣里紗、上野香織ほか、新加入のセッター山口かなめ、佐川奈美、柳田光綺とフレッシュな顔ぶれ。リベロには岩崎紗也加が入った。立ち上がりに攻撃陣をリードしたのは白垣だった。「コートに入っているメンバーに若手が多く、その中で私は上級生にあたるため、プレーでもそれ以外でも引っ張っていくつもりでした」と、多彩なアタックで力を発揮すると、上野も「ジョン(島村)さんたちがいない分、自分たちがそこを埋めていかなければならないと思っていました」と速い攻撃で続く。佐川、柳田のルーキー2人は、思い切りのいいプレーでチームのムードを大いに盛り上げ、セット中盤には長いラリーを山口が頭脳的なツーアタックで得点に結びつけた。2回目のテクニカルタイムアウトまでは両チームとも互いに譲らなかったが、15-16から白垣、柳田のスパイクと佐川のサービスエース、上野のブロックで一気に突き放したレッドロケッツが、25-19で幸先よく第1セットをつかんだ。


 
 この試合でとにかく目についたのは、佐川と柳田の元気の良さだった。佐川は後衛に回ると、岩崎と交代してベンチに下がることが多かったが、再びコートに戻るときは必ず、「一本!一本!」「攻めていこう、攻めていこう!」と誰よりも通る大きな声で先輩たちを鼓舞した。「どんなに自分の調子が良くなくても、声だけは出すようにして少しでもチームの助けになるように心がけました」と佐川は言う。柳田は自らが得点したときはもちろん、チームメイトが得点を決めた場面でもガッツポーズや満面の笑顔で喜びを表した。山田監督は試合後、「新人らしさを出して、チームを勢いづけてくれました」と、2人を高く評価している。
 良い流れは第2セットも続いた。柳田のセンターに切れ込んでの攻撃や白垣のブロックで好発進。ラリーで押し込まれても上野が決めきり、近江も鋭いスパイクで序盤はレッドロケッツが先行する。セット半ばに逆転を許してからは追いかける展開となったが、岩崎の好守から近江がバックアタックを決めるなど、レッドロケッツは劣勢でも決して諦めない。相手のセットポイントは柳田のスパイクでしのいでデュースに持ち込むと、ここ一番で上野の連続ポイントが決まり、28-26。セットカウントを2-0とした。
 上尾に意地を見せられた第3セットは24-26で失ったものの、第4セットに入るとレッドロケッツが立ち上がりから相手を圧倒。佐川の攻撃的なサーブで突破口を開き、柳田、白垣のスパイクでいきなり4-0とする。その後は近江の硬軟織り交ぜた多彩な攻撃がことごとく決まって大量リードを奪い、レッドロケッツの粘りの守備が相手のミスを誘う場面もあった。上野の強力なサーブから生まれたチャンスボールは山口がツーアタック。最後は柳田のアタックで25-14としたレッドロケッツが、2年ぶり4回目となるV・サマーリーグ優勝を果たした。
 


 「いずれの試合もセットを落とし、苦しい場面もありましたが、苦しい選手がいれば、他の選手が補い合ってプレーすることで、劣勢を盛り返すような場面を多く作れたので、みんなでチームの力を大きくしてくれたと思います。良い内容で鍛錬期を締めくくってくれました」
 決勝リーグ3試合を振り返り、そう総括した山田監督。ただ、「近年は『トータルバレーボール』というコンセプトでやってきていますし、代表メンバーも戻ってきますから、チームとしてさらにレベルアップできるように着実に積み上げて11月の開幕を迎えたいですね」と、あくまでもリーグ戦に照準を合わせていることを強調した。

 選手たちも優勝の瞬間そこ、歓喜に湧き上がったが、その思いはみな同じだ。
 「焦ってしまってトスが伸びなかったり、テンポがバラバラになった部分がありました。もっと落ち着いて一番良いプレーを選択するのと、もっとアタッカーを呼び込んで攻撃のバリエーションを作っていく必要があります」(山口)
 「自分としては昨日と今日の出来の差が大きく、鍛錬期にやってきたことができた面もありましたが、課題も残りました」(上野)

 表彰式で秋山キャプテンが優勝トロフィーを受け取ったことも、昨季からさらに成長した白垣が大会の最優秀選手に選ばれたことも、レッドロケッツにとっては大きな勲章である。しかし、ここは一つの通過点に過ぎない。V・プレミアリーグで本当の歓喜の瞬間を迎えるために、レッドロケッツの鍛錬の日は、これからも続いていく。
(取材・文:小野哲史)

 
201409081617_1.png


――サマーリーグ優勝と最優秀選手賞、おめでとうございます。
ありがとうございます。V・プレミアリーグに向けての通過点として、この大会で優勝するというのが、チームの鍛錬期の目標だったので、まずはそれが達成できて良かったです。
 
――昨季までに比べて、コートの中では自信にあふれているように見えました。
コートに入っているメンバーは若手が多く、その中では私は上級生にあたるため、プレーでもそれ以外でも引っ張っていけるようにと試合に入りました。そういう気持ちがプレーに出ていたのだと思います。
 
――セッター対角に入っていましたが、レフト、ライト、バックアタックとどこからでも攻撃していました。そういう練習を積んできたのでしょうか?
はい。自分の幅を広げるために、ライトだけでなく、いろいろな所から打てるように夏場、ずっとやってきました。今日はそれが少し出せたと思います。
 
――鍛錬期の練習は、かなりきつかったのですか?
そうですね。やはり追い込むことが多いので、きつかったです。でも、追い込む中でも相手のことを見ながらプレーできる練習をしてきて、今日はみんながそれを出せたような気がします。
 
――昨日、今日の3試合を振り返って、チーム全体としてはいかがでしたか?
相手の流れに行ってしまうことが多々あったので、まずは自分たちのプレーをしっかりできるように、また練習から引き締めてやっていきたいです。
 
――新戦力の山口選手や、ルーキーの佐川選手、柳田選手と一緒にプレーしてみての感想は?
1年目の2人は勢いがある選手たちなので、私も逆に引っ張られる感じでした。頼もしい後輩と、クウ(山口)さんのような頼りになる先輩が入ってきてくれて、ありがたく思っています。新しい選手が加われば、昨季までにはない風をチームに吹き込んでくれますから、これまでの良い部分は残しつつ、良い意味で変えていく部分は変えて、また新しいNECにしていければいいですね。
 
――V・プレミアリーグに向けて、残り2ヶ月、どんな部分を積み重ねていきたいですか?
相手に左右されないで、自分たちがしっかり軸を作っていくということを目標にやっています。そのためにも1人1人が芯のある選手になって、チーム全体で頑張っていきたいです。
 
――最後にレッドロケッツのファンのみなさんにメッセージをお願いします。
いつも温かい声援をありがとうございます。みなさんあってのNECなので、みなさんの力を借りながら、恩返ししていけるようにこれからまたみんなで頑張っていきます。今後とも応援よろしくお願いします!
 

アーカイブ