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レッドロケッツ応援記 ~12/6 対上尾メディックス戦 勝利への執念で窮地をしのぎ、フルセットの熱戦を制す~

  info_category1.gif2014/12/08

 

 日本列島が強い寒波に見舞われ、厳しい冷え込みに襲われた先週末。滋賀県立体育館での滋賀大会に臨んだレッドロケッツは、そんな寒さを吹き飛ばすかのような熱い戦いを繰り広げた。先週の山口大会で2連敗を喫し、「気づかされたことがあった」と白垣は言う。
「チーム力で勝っていくと言っていたのに、連携の部分で途切れ途切れになっていた所がありました。今回はそこを修正していこうと。リーグは年内最後の2試合でもあるので、絶対に勝って締めくくろうと、みんなで話していました」
 選手たちの強い思いにより、今季初めてV・プレミアリーグで戦う上尾メディックスを立ち上がりから圧倒する。白垣の先制点と近江のスパイクの後、「2連敗していたので、この日は勝ちたかった」と意気込んでいたイエリズのサービスエースやバックアタックで、3-3から5連続得点。山口はブロックと2本のサービスエースを決め、ピンチサーバーとして投入された鳥越は、自らのサーブ後、イエリズの得点につなげる好レシーブを見せた。8点差で迎えた2回目のテクニカルタイムアウト以降も、レッドロケッツは攻撃の手を緩めず、島村がブロード攻撃、ブロック、サービスエースと大活躍。途中交代の上野も速い移動攻撃で続いた。
 山田監督が試合後、「狙い通りサーブで相手を崩すことができ、ディフェンスから切り返しまでうまく持っていけました」と話したように、第1セットは25-15と、ほぼ完璧な内容でレッドロケッツがものにする。



 第2セットも白垣の力強いスパイクや大野の速攻が決まり、12-8あたりまではレッドロケッツがペースをつかんでいた。ところが、「徐々にオフェンスとディフェンスのバランスが思うように行かなくなりました。相手エースのマーフィー選手に対応できなくなり、逆にこちらの攻撃が対応され始めた」(山田監督)ことで、セット半ばに逆転を許す。大野がネット際の押し合いを制したり、移動攻撃や速攻で存在感を示し、22-22まで食らいついたものの、一瞬の隙を突かれ、23-25と逃げ切られてしまった。
さらに第3セットも18-25で落とし、苦しい状況に追い込まれたレッドロケッツ。だが、もちろん諦めるはずもない。
「相手がどうこうと考えるより、まず自分たちのプレーをして行こうと。あとは試合が終わるまで、どんな1点でも同じ1点なので、得点が入ったらみんなで喜んでやろうと声を掛け合って奮起しました」(近江)
 スタートから起用された上野の速攻とイエリズのブロックで始まった第4セット、リベロ岩崎の安定したサーブレシーブからセッターの山口がアタッカー陣をうまく操り、レッドロケッツは順調に得点を重ねていく。15-14から島村の移動攻撃と白垣の巧みなフェイントで抜け出したかに思えたが、上尾の必死の反撃の前に追いつかれ、22-22からは痛恨の2連続失点。相手にマッチポイントを与え、レッドロケッツは絶体絶命のピンチを迎えた。それでもコートにいるメンバー、いや、ベンチを含めたチーム全員の執念から、何度も決められそうになったボールを拾って長いラリーを制し、23-24。続くポイントでは、近江がサーブで相手を崩した所を島村がすかさず押し込んだ。デュースに入ってからも2度のマッチポイントをしのぎ、最後はイエリズと白垣の渾身の一撃で28-26と、ついにセットを奪い返す。「よし、行けるっ!」。レッドロケッツ陣営とスタンドのサポーターには、新たな闘志がみなぎっていった。



 ファイナルセットは両チームの意地と意地のぶつかり合いとなった。そして、6-6以降、レッドロケッツの全得点をマークしたのが、イエリズと白垣だった。
「第2、第3セットを落とし、私たちにとっては難しい展開になってしまいましたが、大きかったのは第4セット。劣勢から引っくり返し、勝負をかけていけたことがポイントだったと思います。私自身はチームメイトのために役に立ちたいという気持ちで臨み、また、チームメイトも私を助けてくれました」
 イエリズがそう語ったように、近江、岩崎、島村、上野らが守備を固め、つなぎ役に徹したことで、イエリズと白垣が思い切って攻撃に専念できた。13-13から試合を決めたのも2人だ。イエリズがバックアタックを決め、この日初めてつかんだマッチポイントでは白垣が強烈なスパイクを叩き込んだ。15-13で最終セットを奪ったレッドロケッツが、2時間19分の熱戦を制した瞬間、喜びを爆発させた選手たち。この日はとくにサーブレシーブとで活躍した近江が、「勝ってホッとしました。疲れたけれど、勝てたので吹き飛びました」と笑顔を見せたのが印象的だった。
 レッドロケッツは翌7日にも、ホームの大声援を背に戦う東レアローズをまたしてもフルセットの末、相手のマッチポイントをしのいで粘り勝ち。5勝2敗(13ポイント)の3位で1レグを終え、12月10日開幕する天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権と、年末年始の中断期間を迎えることになる。





 
 ~常に攻撃的な姿勢でチーム得点王へ~
 この日挙げた得点は、イエリズとともにチーム最多の24点。1人でほとんど1セット分のポイントをマークしたことになる。
 山田監督が「大事なポイントを獲ってくれた。本当に頼もしかったです」と高く評価したように、とくに要所で白垣のスパイクが相手にダメージを与えた。取られたら試合終了という第4セット終盤、24-25から相手のマッチポイントをしのいだ場面や、27-26のセットポイントをきっちり決めたのは白垣だった。また、最終セットの7-8で、セッター山口がなんとか上げた二段トスを打ち切って決めた直後、ブロックで相手の攻撃を阻み、相手に傾きそうだった流れを引き戻したのも、マッチポイントで大熱戦を締めくくったのも白垣だ。
 劣勢の苦しい場面でも、気持ちで引くことはなかった。多少強引にでも、思い切り打つことで厳しい状況を打開しようと努めた。「難しい態勢でのスパイクは逃げるのではなく、当たって弾けるぐらいの気持ちで打っていくように」と言われていたことが頭に残っていたという。相手のマッチポイントの場面は「正直、緊張した」と打ち明けたが、「みんなが必死で上げてくれたボールだったので、絶対に決めるという気持ちの方が強かった」と胸を張った。
 ライトに入ることが多かった昨季までと違い、今季はここまでレフトのポジションでプレーしている。
「最初は少し違和感がありましたが、高校時代はずっとレフトだったので問題はありません。サーブレシーブなどやらなければいけないことも増えましたが、そこは夏場からコーチのみなさんに手伝っていただき強化してきました。今は、たとえサーブで狙われても、自信を持ってできています」
 7月に今季の主軸を担う選手たちによる座談会を行った際、同期入社の島村は白垣に対し、「私がリサに求めたいのは、NECの得点王。スパイク、ブロック、サーブでも何でもいいから、とにかく得点王になってほしい」と語っていた。この日の得点でその島村を抜き、白垣がチーム得点王に躍り出た。
「今はみんなとバレーボールができることが楽しい」と充実感にあふれた表情を浮かべる白垣。チーム浮沈のカギは、その右腕から生み出される強烈なスパイクにかかっている。
(取材・文・小野哲史)
 
 

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