大野選手インタビュー ~2014年の振り返りと、来たる2015年へ向けた抱負~

  info_category3.gif2014/12/25


 
V・プレミアリーグを5勝2敗の3位で中断期間に入り、天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権大会は3位で終えたレッドロケッツ。シーズン途中ではあるが、主力としてチームを引っ張っている大野が、今季ここまでの内容を振り返りつつ、1月10日の日立リヴァーレ戦からリーグが再開される2015年への抱負を語ってくれた。
 
 
――リーグ戦の1レグ7試合と、天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権大会を終えて、ここまでの戦いをどのように捉えていますか?
大野 今季は、昨季とは違い“良い意味での若さ”があって、勢いに乗ればすごい力を発揮します。その勢いが“今のNECらしさ”であり、自分たちの強みともなっています。

――その中で、大野選手自身はいかがですか?
大野 シニアの日本代表を経験して学んだことがありますが、それをまだ出せていない部分もあるため、2レグ以降の戦いへ向けて、今、練習で色々と調整しています。また、個人の数字についてはまだまだ伸びると思いますし、得点を取るという意味では、スパイク決定率をもっと上げていきたいですね。



――ここまでのリーグ戦と皇后杯の全10試合で、とくに印象に残っている試合はありますか?

大野 年内最後のリーグ戦となった東レアローズ戦です。25点を先に取るという自分たちの気持ちが足りず、最初のセットを取ったのに次のセットを取られ、第3セットを取ってもまた次に取られて、フルセットまで行ってしまいました。それが悔しかったし、反省点にもなりました。勝ちはしましたが、内容も大事ですから、1セット目を取ったら3セット目を取るまでをもっと詰めていこうと、みんなで話をしました。

――そういう考え方は、今季から採用されているポイント制も影響しているのでしょうか?
大野 そうですね。5セットまで行くと、ポイントは2点か1点しか入りませんから、できればストレート勝ち、仮にセットを落としても1セットまでで終われるようにしたいです。ただ、相手も同じ気持ちで臨んできますので、それがここまでリーグ7試合で4試合がフルセットにもつれ込んだ結果になっていると思います。

――見ている側としては、4度あった相手のマッチポイントをしのいで勝利した上尾メディックス戦が印象的です。あの試合では、どのように苦しい状況を乗り越えたのでしょうか?
大野 負けていると、みんなとなかなか意志の疎通ができないのですが、あの試合では、勝っている時のように、みんなで目を合わせながら「大丈夫!」という感じでできました。苦しくても「行ける」という雰囲気がありました。
 
――皇后杯3試合を振り返ると、どんな感想をお持ちですか?
大野 3試合を通して、若手選手が伸び伸びプレーしたり、競り合いの中で流れが相手に行っても、それを引き戻すことができた収穫はありました。しかし、準決勝の久光製薬スプリングス戦は、自分たちのプレーが全然できないまま終わってしまったのが悔しかったし、今後の戦いにおいても反省しなければいけない試合でした。
 
――そうできるようになった要因として、どんなことが考えられますか?
大野 みんなが勝ちたいという強い気持ちと、たとえ相手にリードを許したとしても絶対に焦らず、しっかりとメンバーが目を合わせてやっていこうという話をしています。


 
――7月にお話を伺った時、「中堅という立場になったので、しっかり後輩たちを引っ張って頑張っていきたい」と言っていました。それについてはいかがですか?
大野 口で何かを言うよりはプレーで見せていきたいと思っていますが、その辺はまだまだです。もっと頑張らないといけないですね。

――その後、全日本メンバーとしてワールドグランプリや世界選手権に出場し、大野選手に対する注目度がますます高まったと思います。試合をしていて、相手に研究されていると感じることはありますか?
大野 昨季よりも研究はされていると思います。しかし、相手に対策を取られたとしてもそれを上回る技術を習得できるよう、個人技能やコンビネーションを磨いています。
 
――全日本を経験し、周りで応援してくれる人たちの見方も変わったのでは?
大野 あまり気にしないようにはしています。でも、ファンレターをいただく機会も増えて、もっともっと頑張らないと、という思いはありますね。
 
――試合では、昨季までとは違ったプレーをいろいろと披露されていますね。
大野 私たちセンタープレイヤーもサイドからスパイクを打ったり、バックアタックを打ったりと、常に挑戦する気持ちを持ちながら昨季までとは違うパターンも取り入れています。サイドのプレイヤーははキャッチなどの負担もありますから、少しでも負担を少なくするためセンターも同じように頑張らなければいけないなと。また、全日本ではレシーブを強みにしている部分もありましたので、そこはNECでも生かしていきたいです。ただ、ディグは感覚的にもまだ慣れていない所があるので、もっと挑戦してレベルアップしていきたいですね。

――全日本でもレッドロケッツでも、オールラウンドなプレーを求められているように見えます。取り組み始めたのはどちらが先だったのですか?
大野 私が全日本に参加した時、すでに『ハイブリット6』という戦術に取り組んでいました。それとほとんど変わらない時期に、山田監督からも「普通の攻撃じゃ通用しない」とアドバイスもいただき、ライト攻撃や、バックアタックも試しました。取り組んだタイミング的はちょうど同じぐらいの時期だったと思います。

――新しい戦術や技術を覚えることに難しさを感じますか?
大野 いいえ、ほとんど抵抗なくできています。高校生の最初の頃はサイドをやっていましたから大丈夫です。

――山田監督からとくに言われたりしているようなことは?
大野 今、言われているのは、クイックが速い分、相手のマークもつきやすいから、自分が打つタイミングを変えたり、コースの幅を広げる工夫をするように、ということです。クイックが速くても、相手も速いタイミングでブロックも飛んできますから、そこでスパイクをブロックにぶつけていたら、決定率も上がりません。そこは自分がもっと研究して詰めていかないといけない部分です。また、センターとして、相手にもっとプレッシャーをかけられるようなブロックもしていきたいと思います。



――言える範囲で構いませんが、他に強化したり、工夫していることはありますか?
大野 皇后杯以降、チームとして個々の能力を上げていこうと取り組んでいるので、私はセッターとコンビを合わせる練習を多くやっています。また、サーブの打ち方を少し変えています。それは、もっと高い打点から打てるようにすることが狙いです。まだ慣れない部分もありますが、しっかり練習して、自信を持って打てるようにしていきたいです。
 
――今季は同じポジションでもある松崎選手や家高選手、上野選手も調子が良いと伺っています。ポジション争いが激しくなっているという実感はありますか?
大野 リュウさんもナオさんもブンも一緒になって頑張っています。私はそれ以上に強い自覚を持って頑張っていきたいと考えています。
 
――ポジションは渡さないという強い気持ちは?
大野 はい、当然それはあります。

――今季は、岡山シーガルズや久光製薬には苦戦を強いられています。とくに久光製薬には昨季は一度も勝つことができませんでした。課題は見えていますか?
大野 シーガルズは速いプレーが得意で、自分たちがその動きについていけていない部分があったかもしれません。どんなにラリーが続いてもそのポイントを勝ち取るということが、1レグでの対戦ではできていませんでした。また、久光製薬はブロックでもスパイクでも、個々の能力がとても高いので、自分たちはしっかり粘って行けるようにしたいなと。
 
――11月の久光製薬戦は、2セットを先取しながら逆転負けを喫してしまいました。
大野 あの試合は出だしから良い雰囲気でした。その雰囲気のまま行かせてくれない強さが相手にあるということもありますが、逆転されたのは自分たちのメンタルが原因だったと思います。同じ失敗を繰り返さないよう、チームとしてまとまり、そして強い気持ちで試合へ臨んでいきたいと思います。
 
――年明けから再開されるリーグ戦に向けて、改めて抱負をお願いします。
大野 個人的には決定率の高いスパイクやディグをしっかりやるということ。そして、2015年がレッドロケッツにとって飛躍の年となるよう、みんなの力を集結させていきます。引き続き、皆様のご声援をよろしくお願いします!
(取材・文:小野哲史)
 

アーカイブ