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レッドロケッツ応援記 ~2/22 対トヨタ車体クインシーズ戦  ホームとどろきで接戦を制し、2位でV・ファイナルステージへ~

  info_category1.gif2015/02/22



 昨年11月に開幕した2014/15V・プレミアリーグも、川崎市とどろきアリーナで迎えるホームゲームがV・レギュラーラウンドの最終節となった。今季はここまで2~4位と、6~8位のポイント差が僅差で、今節も各会場の1セットごとの結果が順位を目まぐるしく変動させていた。上位チームには、できるだけ良い順位でレギュラーラウンドを終えたいという思惑が働き、残り1枠をかけた6位以下のファイナル6出場争いも熾烈を極め、どの試合も手に汗握る好ゲームが繰り広げられた。
 レッドロケッツは21日に岡山シーガルズに手痛いストレート負けを喫し、順位を3位に下げたものの、翌22日には他会場の結果と、この日の第1試合で岡山対デンソーエアリビーズがフルセットにもつれたことで、レッドロケッツに再び2位通過の目が出てきた。ただ、選手たちは、そうした細かい星勘定を共通認識として持っていたわけではなかったという。上野のように「(セットカウント)3-0か3-1で勝たないと2位になれないことを頭に入れて試合に入った」という者もいれば、秋山のように「試合が終わってから最終的な順位を知った」という者もいた。とにかく、できるだけセットを落とさずに勝つ。そういう意味では、いつもと変わらない意識でこのトヨタ車体クインシーズ戦に臨んだのかもしれない。


 
「(21日の)岡山戦はブロックディフェンスの部分で対応できなかったところがありました。今日はそこを修正して、相手アタッカーへの対応がしっかりでき、それによってこちらのペースでオフェンスを進められたと思います」
 山田監督の言葉通り、第1セットからホームの大声援を背にレッドロケッツが躍動した。イエリズの先制から始まり、白垣、岩崎、近江が懸命につないだボールもイエリズが強烈なバックアタックで得点。山口のブロックや佐川のクイック攻撃も光った。9-7からは白垣のバックアタックやイエリズの活躍で13-7と突き放し、近江も絶妙なフェイントで相手を翻弄する。その後、2点差まで迫られる場面もあったが、イエリズのバックアタックやブロックで再びリードを広げ、最後は近江がきっちり締めて、25-22とレッドロケッツが幸先よく最初のセットを奪う。



 しかし、白垣が「どこかに隙があった」と振り返った第2セットは、選手を入れ替えてきたトヨタ車体に0-5と走られてしまう。早い段階で秋山や柳田の投入、2度のタイムアウトなどで流れを変えるべく手を打ったものの、立ち上がりの5点が重くのしかかり、20-25でセットを失った。
 それでも秋山、上野をスタートから起用した第3セットで、相手に傾きかけた流れを今一度、自分たちに引き戻した。イエリズ、島村の活躍で序盤からリードを奪い、岩崎の好レシーブが光ったラリーは白垣の1枚ブロックでシャットアウト。上野はここのところ、スタメンから外れる試合が続き、「悔しさもあった。チャンスをもらったので思い切ってやるだけだった」と、速攻やサービスエースでチームをさらに加速させた。島村のブロックが決まって19-9とすると、その後も攻撃の手を緩めなかったレッドロケッツが25-15でこのセットをものにし、勝利に王手をかけた。



 ところが、ファイナル6進出のためには勝利が絶対条件となるトヨタ車体が、第4セットに入って意地を見せてきた。レッドロケッツは3-9とされて劣勢を強いられたが、タイムアウトで落ち着きを取り戻し、近江、島村、白垣の連続得点で3点差に。さらに秋山の意表を突くツーアタックや上野のクイックで1点差に迫る。「イエリズや白垣、島村といった攻撃の軸になる選手が欲しいポイントを取ってくれたことと、近江や岩崎、鳥越ら、守るべき選手が守るという役割がしっかりできた」(山田監督)ことで、一気に点差を縮め、内定選手の古賀も完璧なサーブレシーブやフェイント、強打と潜在能力の高さを改めて示してみせた。
 島村のブロックでついに14-14と追いついて以降は激しい点の取り合いとなったが、レッドロケッツは高い集中力を保ちながら1点ずつ積み重ねていく。21-21の場面では、ネット近くに返球されたサーブレシーブを秋山は懸命のワンハンドトスでつなぎ、島村の速攻をお膳立てした。レッドロケッツが握ったマッチポイントでは両チームの気迫がぶつかり合う、激しいラリーの応酬となったが、最後は白垣が渾身のスパイクを叩き込み、25-23。上野は「今季のチームスローガンは〝心〟。みんなの一体感が勝負の分かれ目になったと思います」と語ったように、勝利への飽くなき執念がレッドロケッツに勝利を呼び込んだと言えるだろう。



 これで13勝8敗としたレッドロケッツは、獲得通算ポイントを「39」に伸ばし、2位でV・レギュラーラウンドをフィニッシュ。次週28日、大阪での同5位・東レアローズとの戦いからV・ファイナルステージに挑んでいくことになる。ファイナル6で対戦する多くのチームが、V・レギュラーラウンドで負け越している難敵ばかりだが、決戦までに修正点を改善し、レッドロケッツらしいバレーで大暴れしてくれることを期待しよう。
「ファイナルステージはレギュラーラウンドより厳しい戦いになってくるはず。1点、1点を確実に獲って、相手に隙を見せないようなプレーをしていきたい」(白垣)
「一戦必勝で行くしかない」(島村)
「最後まで気を抜かず、全勝するつもりで優勝目指して頑張りたい」(上野)
 悲願の優勝へ向けて一つの関門を突破し、選手たちの気持ちもいよいよ高まってきた。


 


 
~チームのためにすべてを捧げるキャプテン~

 今季、ここまで21試合中18試合に出場しているが、スタメン出場を果たしたのは、第3レグの上尾メディックス戦のみ。ほとんどが途中交代でコートに送り込まれてきた。選手であれば、誰もがスタメン出場や、できるだけ長い時間コートに立つことにこだわると思いきや、秋山はそうではない。
「スタートからとか後から出るとかは関係ありません。外にいても役割はあるし、たとえコートにいなくてもアドバイスなどで1点を取れると考えています。一緒に戦う気持ちを常に持って、出番があれば点数を取るために最善を尽くすだけです」
 この日も第1セット終盤に追い上げられた場面や、第2セット立ち上がりに0-3とリードされてから投入され、巧みなトスワークを披露。第3セット以降はスタートから起用されて、チームに良いリズムをもたらすとともに、自らもツーアタックで2得点をマークした。山田監督も「いつも途中から出てきて、チームを立て直すというのはとても大変ですが、彼女にしかできない役割なので頼りにしています」と、秋山に全幅の信頼を寄せている。
 今季は、大学5冠を成し遂げた青山学院大学時代以来となるキャプテンに就任。ただ、当初から「学年に関係なく、みんなでチームを作っていきたい」と語っており、その姿勢は昨季までと変わらない。むしろ、若手の活躍が光る今季は、「若い選手たちからいつも力をもらっています」と笑顔を見せる。
 2007年の入社以来抱き続け、いまだ果たせていないリーグ制覇については並々ならぬ思いがある。
「(レギュラーラウンド1位通過ながら4位に終わった)2年前のシーズンは、がむしゃらに突き進んで、セミファイナルではもう引き出しがない状態でしたが、今季はその時とは違い、負けを経験しながら2位につけてきました。悔しい思いや敗戦と向き合ってきたものをまずはファイナル6で出し切り、勝利の形に変えられれば、負けてきたことも意味が出てくると思うので、ここからギアを上げて、とにかく勝ちにこだわっていきたいです」
 頼れるキャプテン秋山が、V・プレミアリーグ優勝チームに贈られるブランデージ・トロフィーを高々と掲げる。そんな最高の結末につながる最終章の戦いが、まもなく幕を開ける。
(取材・文:小野哲史)

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