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レッドロケッツ応援記 ~3/8 対日立リヴァーレ 手痛い黒星で見えた「優勝するために乗り越えなければならない壁」~

  info_category1.gif2015/03/09

 ファイナル6を戦う難しさ。レギュラーラウンドとは違うシステムで、相手が完璧な研究と対策を重ねて来た中で勝利する厳しさを改めて突きつけられる。ファイナル6の第3戦、日立リヴァーレとの一戦は、まさにそんな試合となった。



 レギュラーラウンドでは土日に連戦をするのが当たり前だったが、ファイナル6では1週間で1試合の週が3週あり、連戦はわずか1週のみ。体力やコンディションの整え方が難しくもある一方、レッドロケッツにとって京都大会は連戦となったが、その初戦を岡山に快勝し、チームに勢いもあった。だが、ここまで2連勝と波に乗って来たことで、知らず知らずのうちに見えない隙もあったのではないかと島村は言う。
「どんな試合も常に100%で臨んでいるつもりでした。でも、日立戦は連戦の2戦目ということや、前日にいい勝ち方をしたということもあって100%ではなかったのかもしれない。私たちが50%ぐらいの力しか出せていないのに対して、相手は100%でぶつかってくる。出だしから、相手の勢いに飲まれてしまいました」



 レギュラーラウンドの対戦でも勝ち越している日立に対して、これまで決まっていた攻撃がなかなか決まらない。この1戦にかけ、レシーブやブロックシフトを完璧に敷き、粘り強いディフェンスを展開する相手に対して「何かが違う」と思いながらも、なかなか悪い流れを断ち切ることができない。早々に、山田監督は白垣に代えて柳田を、山口に代えて秋山を投入するが、攻撃を相手のレシーブに阻まれ、本来のリズムを取り戻せないまま第1セットを失う。
 前日の岡山戦と同様に、第2セットからの逆転勝ちを狙うも、ファイナル6の初戦で敗れ「後がない」と捨て身でぶつかってくる日立の勢いを跳ね返せず、なかなか反撃のきっかけがつかめない。中盤に大野が連続ブロックで得点し、15-18と3点差まで追い上げたが、終盤に相手のサーブで崩されて連続失点を喫し、再びリードが広げられ、このセットも18-25で落としてしまう。
 何とかここから逆転につなげようと、第3セットは古賀に代えてレフトに柳田、ライトに白垣を入れた布陣で臨むも、ブロック、レシーブに阻まれ1-6と苦しい展開が続く。劣勢を跳ね返すべく、セッターの秋山はスタメンで出場しながらも一度はベンチに下がり、再びコートに戻った白垣にボールを集める。
 今シーズンはレフトに定着していたが、イエリズの負傷に伴いファイナル6ではライトのポジションを任された。感覚の違いに苦しみ、「全然思うような結果が出せない」と言う白垣だが、高さのあるトスを思い切り打ち込み、次々スパイクを決め11-13と2点差まで追い上げる。しかしラリーを展開しながら最後の1点が取り切れなかったり、相手の攻撃に対してのディフェンスがうまく連携されないこともあり、点差が縮まらない。逆に日立に連続得点を与えてしまい、第3セットは17-25、0-3で敗れ勝ち点を獲得することはできなかった。



 昨日の勝利があったとはいえ、レギュラーラウンド下位のチームに喫した敗戦に、白垣はまず課題を口にした。
「自分が攻撃の柱にならなきゃいけない、と思っているのになり切れない。ライトからのコンビを合わせたり、練習で人一倍努力しなきゃいけないのにまだまだ甘いと感じました。若い選手もどんどん出てきているし、自分自身ももっと努力して、ライトからのコースの幅やバリエーションを増やさなきゃ決まらない。結果が出なければ取られてしまうポジションだから、自分自身にも負けないように、他の選手とは違う部分を出さなきゃいけないと痛感しました」
 ファイナルラウンドでの連戦を戦う難しさ。島村が「実際に連戦をやってみて、初めて『ファイナル6の連戦は違う』と実感した」と言うように、多くの選手たちが課題を感じた試合でもある。
 だが、この課題こそがこれからに進む糧であり、越えなければならない壁なのだと山田監督は言う。
「フィジカル面の調整や、昨日勝ったことで生まれた余裕という要素は確かにあったのかもしれません。でも、もしもそれがあったのだとしても本当に、本気で優勝を目指すためには絶対に越えなければならないもの。だからこそ、この負けは非常に悔しいです」
 負けたことは悔しい。だが、ここで負けたからわかったこともある。
 次の2戦に向け、そして目指すべき頂へ向けて。この教訓を生かし、更なる進化へとつなげていくだけだ。







~初々しさの中に、光輝く圧倒的な存在感。~

 Vプレミアリーグでデビューを飾ってからわずか1か月、ファイナル6というすべての選手にとって大きなプレッシャーがかかる舞台で、初めてのスタメン出場。
「昨日のミーティングで監督からスタメン出場を告げられていたので、昨日の夜からすごく緊張していたし、試合が始まる前もずっと緊張していました」
 超高校級エースとして全国大会の舞台に立ち続け、U-23世界大会など全日本でも経験を積んできたが、Vプレミアリーグではすべてが未経験のことばかり。そんな古賀を気遣い、周りの選手たちも「緊張してる?」と声をかけ、その都度「緊張しています」と答えると、「大丈夫だよ」と緊張をほぐしてくれたことで救われた、と古賀は言うが、そんな緊張感など微塵も感じさせない堂々としたプレーを見せた。
 試合開始早々、山口はレフトの古賀にトス。ストレートに放ったボールは相手ブロックの横をすり抜け、コートのエンドラインいっぱいに入り、この試合で最初の1点をもぎ取った。
「1点目が取れたことでちょっと緊張がほぐれたし、少しずつリズムがつくれるようになりました」
スパイクだけでなく、サーブレシーブやブロック、つなぎのプレーでも抜群の安定感を発揮し、山田監督も「これぐらいはできる選手だと思っていたけれど、想像以上に堂々とプレーしてくれて立派な戦力となってくれているので非常に頼もしい」と太鼓判を押し、高校の先輩でもある白垣は「伸び伸びプレーさせてあげたい、と思うけれど、ライバルでもあるので(古賀の)活躍は刺激になる」と言う。
 とはいえ古賀自身は、成果よりも課題を口にする。
「ブロックも止められた本数よりも弾かれた本数のほうがずっと多かったので、何とかしないと。スパイクも、Vリーグのブロックは高いしきっちりしているので、決まらなくなった時にもっと工夫をしなきゃいけない、と実感しました」
 高校を卒業したばかりの18歳が与える新たな刺激と、活力、十分な存在感と、大きな可能性を感じさせるプレーがファイナル6のみならず、悲願の優勝へ向け大きな武器になるのは間違いない。

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