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2021/03/22

試合レポート

■レッドロケッツ応援記  ~3/20 対埼玉上尾メディックス 相手の完成度の高いバレーに屈し、グループ2位でセミファイナルへ~

 21日に予定されていたPFUブルーキャッツ戦が中止になったことで、20日の埼玉上尾メディックス戦はV Cup予選ラウンドの最終戦となった。レッドロケッツにとって上尾は、Vリーグのレギュラーラウンド最終戦で悔しい逆転負けを喫した相手であり、雪辱の思いは強かった。
 「成長しながら常に勝利を目指す」という姿勢も、どんな大会であろうと、誰がコートに立とうと変わらない。開幕から3連勝を飾り、すでにファイナルラウンド進出を決めていたが、この一戦に向けた準備にも抜かりはなかった。前回の試合から2週間のインターバルが空き、むしろいつも以上に時間を割くことができたと野嶋は言う。
「1週間間隔だと、相手の対策を考えた練習が中心になりますが、今回はそこに加えて、自分たちのキャパをもっと広げようということで、今までやってきたブロックアウトとか、いろいろトライして自分の幅を広げる練習ができました」



 山内も「前回の試合から課題にも向き合ってきましたし、自分たちの良さを引き出していけるような関係性をお互いに詰めて、今回の試合に臨みました」と語っている。そうした成果もあってか、最初のポイントで山内のフェイントが決まり、いきなりブレイクに成功。上野は鮮やかなBクイックで続き、古谷は強烈なスパイクを突き刺した。「持ち味である高さを生かしたトスを意識しました」と語った安田が繰り出す多彩な攻撃で、立ち上がりは良いリズムでプレーできていた。3点差をつけられた中盤にも、リリーフサーバーの川上がショートサーブで相手を揺さぶり、野嶋が軽快な動きからのブロードで1点差に詰め寄っている。



 だが、高さとパワーのある2人の外国人を含み、Vリーグでも主力を担っていた選手がそろう上尾の破壊力は凄まじかった。チームとしての完成度も高かった。金子監督が試合後、「上尾さんが強いことはわかっていて、そこに自分たちがどう立ち向かっていくかでしたが、上尾さんのオフェンス力に想像以上に苦しめられた」と振り返ったように、セット半ばから一気に引き離されていく。セッターを安田から塚田にスイッチし、何とか局面の打開を図ろうにも、「苦しい時間帯が多く、自分たちの良さであるブロックディフェンスからオフェンスにつなげることができなかった」(小島)。
 16-25で最初のセットを落とすと、第2セットも7-8あたりから一気に走られて11-25。第2セットの試合時間は、わずか19分だった。チームの武器であるサーブも、思うように機能しない。今大会初めて1本もサービスエースを奪えず、サーブ効果率も4.3%という低調な数字に終わっている。
 「良いサーブが入っているケースもありましたが、相手が取りやすいポイントに入ってしまって、それではスピードがあっても効果は薄い。相手はリベロを中心にサーバーと駆け引きをしてくる中で、うちはスピードにこだわり過ぎた結果、サーブ効果率が低かったのかなと。コートは9mあるので、9mをフルに使ったサーブを打たなければいけなかったと思います」(金子監督)



 あっさりと2セットを落とし、塚田と柳田がスタートから起用された第3セットも、柳田の先制点の後、中盤までは上尾ペースで進んだ。所沢市民体育館に詰めかけたレッドロケッツサポーターにも不安げな表情が浮かんだが、守備固めで佐藤を投入し、5点ビハインドで迎えたセカンドテクニカルタイムアウト以降、少しずつレッドロケッツらしさが見え始める。
 中学時代までを所沢で過ごした吉田が、キレのあるスパイクと絶妙なフェイントで連続得点を挙げて1点差に迫ると、上野はブロード、「オフェンスでチーム貢献していきたい」と意気込んでいた古谷はライトからの強打を決めて、必死に食らいついた。20-23からは柳田が強打を突き刺した直後に、野嶋が相手のプッシュにうまく対応。控え選手からは「ナイス!」「次、1本!」といった前向きなかけ声が飛び、サポーターもスタンドでハリセンを叩いて選手を後押しした。



 しかし、そこから追いつくことはできずに23-25。完敗に終わった後、選手たちの口からは「スタートの所で自分たちのミスが多かった」(古谷)、「最初の出だしで先に行かれることが多く、相手の高いブロックに対応できなかった」(安田)、「NECの大事なものを出せずに、つながりなどの技術ではない部分で負けてしまった」(上野)と、多くの反省の言葉が発せられた。金子監督も思いは同じだった。



 「終わったばかりで私自身もまだ整理できていないので、すぐに『こういう収穫があった』と言うことはできません。ただ試合に負けたという現実を今は受け止めるしかありません」
 とはいえ、小島や山内といった経験豊富な選手の言葉からは、決して落胆しているだけではない姿勢も伺えた。それは大きな救いと言っていい。
 「落とさないとか決め切るとか、根本的な気持ちの部分で自分たちが引いてしまったという課題ももちろんありますが、課題にばかり目を向けるのでなく、自分たちの良さを常にパフォーマンスとして出せるようにやっていきたい」(小島)
 「今日は負けましたが、V Cupの予選グループ4試合でいろいろな経験を積めてきたので、次はセミファイナル、ファイナルでもう一度、チーム一丸となって、Vリーグで果たせなかった優勝をつかみ取りたいです」(山内)



 Bグループ2位となったレッドロケッツは、27日のセミファイナルでAグループ1位の久光スプリングスと対戦することが決まった。「自分たちが今できる100%を出し切らないと、勝つことはできません。全員が100%を出し切った生き生きとしたバレーをできるようにしたいです」。そう語った野嶋の言葉通り、相手云々を考える前に、まずは自分たちがやるべきことをやり切る。そのことなくして栄冠はつかめない。

■Hot Topics 野嶋華澄
 コロナ禍の無観客試合や声を出さない応援スタイルでのゲームでは、選手たちの声が会場内によく響く。なかでも今大会では、レッドロケッツのサーブ時にネット近くからはつらつとした大きな声が聞こえてくるケースが多い。その持ち主が青山学院大学出身のルーキー・野嶋だ。
自身も「自分の良さは元気や明るさ」と自覚しており、プレーの合間のシーンとしたタイミングで声を出すことで、「仲間に聞こえて少しでも勇気が出てくれればいいですし、相手にもプレッシャーになったら」と考えている。「チームが沈んでいるときに、声や元気という部分で盛り上げていくことはブラさずにやっていきたいです」
 ただ、ミドルブロッカーとしても、V Cupでは開幕から全試合スタメンフル出場を続け、その存在感は日に日に増している。予選ラウンドでのアタック決定率48.5%は、グループB全選手の中で堂々2位。金子監督は野嶋について、「ムードメーカーで一生懸命やってくれていることが評価できます。ゲームメイクやゲームコントロールができるようになってくると、もっと成長できるし、上のレベルを目指せるはず」と話す。
 今回の埼玉上尾メディックス戦では、苦しい展開を強いられながら、随所で得意のブロードを決め、第3セット中盤には、1本で決まらなかったボールをダイレクトで叩いて1点をもぎ取った場面もあった。野嶋は「上尾さんは(こちらの)レフトに対してのブロックが高く、私の方が低いブロックだったので、そこから攻めることができた」と振り返ったが、野嶋の落ち着いたプレーぶりからは、相手がどんなタイプであろうとも、それほど大崩れしないような安定感を感じさせる。
 しかし、レッドロケッツというチームがそうであるように、野嶋も現状維持で満足はしない。「もっとスパイクで点を取れるようにしないといけないかなと。ジョンさん(島村)に比べると攻撃力が低いと思うので、勝負所で決めることと、打数が少なかったとしても上がってきたトスを決め切るという決定力にこだわりたいです」
 次週のファイナルラウンドに向けても、「日本代表の選手がいなかったから負けたと言われるのは悔しいですし、今のメンバーだからこそできるバレーがある」と、持ち前のポジティブさが光る。野嶋の明るいキャラクターは、もはやレッドロケッツになくてはならないものになっている。

(取材・文:小野哲史)

▼3/20 埼玉上尾メディックス戦試合ハイライトはこちら▼

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RESULT

最新の試合結果

V Cup ファイナルラウンド

NEC
レッドロケッツ

NECレッドロケッツ

1

vs

24 - 26
25 - 20
21 - 25
17 - 25
-
3

埼玉上尾メディックス

2021/03/28 16:00

大田区総合体育館

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