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2021/03/29

試合レポート

■レッドロケッツ応援記  ~3/28 対埼玉上尾メディックス V Cupは準優勝に終わるも、貴重な経験がチームの大きな財産に~

 チームの底上げを図りつつ、同時に勝利も追い求めながら戦ってきたV Cupで、レッドロケッツはついにファイナルの舞台にたどり着いた。



 先週の予選ラウンド最終戦では埼玉上尾メディックスに完敗。しかし、それが逆に良薬となった。山内は「(前回の上尾戦は)経験の差が出たところもありましたが、自分たちはチャレンジャーなのに構えていた部分が大きく、持ち味を出せなかった。一人ひとりがどうすればチームのためになるかという話し合いを(この1週間で)密にできたのが良かった」と話す。



 ファイナルラウンドに突入し、久光スプリングスと対戦した27日のセミファイナルは死闘だった。金子監督が「気持ちと実際のプレーが一致しなかった」と振り返った1、2セットは、僅差で取り切れなかった。それでもそこから「我慢ができたし、良い場面でキルブロックを出せた」(金子監督)と、何とか第3セットを奪い返すと、攻撃的なサーブが機能し始めた第4、第5セットも取って鮮やかな逆転勝ち。絶対に諦めない姿勢と、古谷が語った「どんな状況でも攻め続ける」という姿勢が勝敗の分かれ目となった。



 迎えた28日のファイナル。相手の上尾は、2月のVリーグ・レギュラーラウンド最終戦を含めて2連敗中の難敵であり、しかし同時に、V Cup優勝という目標を果たすためには、是が非でも乗り越えなければならない大きな壁だった。
「いつも通りプレーすることと、〝七転び八起き〟をテーマに掲げて臨んだ」という山内が、最初のポイントで完璧なサーブレシーブと気合い十分のスパイクを決めて先制すると、吉田もキレのあるスパイクで続く。良い入りを見せたレッドロケッツは、12-9あたりまでリズム良く得点を重ねていった。その後、追いつかれてから互角の展開となり、19-19から3連続失点を喫した直後には、吉田の2本のスパイクと野嶋のブロックですぐさま同点に。だが、相手のセットポイントで痛恨のコンビミスがあり、24-26で最初のセットを失った。



 ただ、内容は決して悪くなかった。攻め続けるという姿勢は全員が貫き、それが第2セットの巻き返しにつながっていく。ネット際のボールをうまく処理して1点目をもたらした吉田は、前回の上尾戦の反省を生かすことができたと語る。
 「前回は、相手のブロックを見ないで打ってしまっていた面があったので、そこを修正し、ブロックの細かい所までしっかり見て打ち分けられるように意識しました」



 6-6からは白熱のラリーを山内の得点で制し、小島が素早い反応で拾ったボールは吉田が絶妙なフェイント。さらに古谷がサービスエースで続くと、上野も同じくサービスエースで瞬く間にリードを広げた。終盤には曽我がバックアタックを決め、柳田はサーブでチャンスを作るなど、それぞれ25日と26日に誕生日を迎えたばかりの2人も、途中交代ながら存在感を示している。25-20、第2セットは危なげなくレッドロケッツがものにした。



 その勢いは第3セットも続き、4-5からは古谷の強打の後、山内が渾身のスパイクで3連続得点。14-11の場面では、小島と上野が辛うじてつなぎ、古谷の得点に結びつける。4点リードで迎えたセカンドテクニカルタイムアウト直後の白熱したラリーは得点にはならなかったものの、大田区総合体育館に詰めかけたレッドロケッツサポーターからは、魂のこもったプレーを披露した両チームに対し、温かい拍手が送られたほどだった。



 しかし、「勝負所でのセットの精度の甘さが出てしまった」(安田)、「チームとして取り切れなかった」(吉田)、「ゲームメイクの粗さがあった」(山内)と各選手が反省したように、終盤に徐々に追い上げられ、悪い流れを断ち切れない。20点以降に逆転を許してそのまま走られ、21-25でこのセットを落とすと、第4セットも7-8以降は終始、追いかける展開を強いられた。古谷や吉田の思い切りの良いスパイクで必死に食らいつくも、17-19からの6連続失点で万事休す。セットカウント1-3で敗れ、目標に掲げた頂点には届かなかった。



 試合直後、コート上で上尾チームが優勝カップを受け取る姿を選手たちはどんな思いで見ていたのだろう。金子監督も「Vリーグ3位、V Cup2位と、目指している所にたどり着かなかった悔しさは残ります」と語っている。



 だが、V Cup全6試合を戦い抜き、得たものは実に多かった。島村、古賀、山田の日本代表組と帰国中のネリマンが不在で、金子監督はVリーグで活躍した澤田と曽我も決勝ラウンドでの途中交代という限定した起用にとどめた。これにより他の選手たちは大きなチャンスを得た。とくに古谷、野嶋、吉田、安田といった若手は、多くの時間でコートに立ち、Vリーグと同じような真剣勝負の場で貴重な経験を積んだ。チーム最年少ながら全試合で司令塔を任された安田は、自身の成長を感じている。



 「相手ブロッカーにわかりやすいトスをして、何回かブロックでシャットされてしまう場面もありましたが、V Cupを通して先輩方からたくさんの声掛けをもらいながら、自分でも上げる位置を一定にしたりして、相手を振れることも増えてきました」
 金子監督も「若い選手の活躍があり、可能性が見えた大会でもありました。たとえば吉田は、テクニックがある選手だとわかってはいましたが、これほど勝負所で決定打を出してくれるとは思わなかった」と収穫以上に、新たな発見があったという。さらにVリーグを含め、コロナ禍で難しいシーズンを余儀なくされた今季ここまでを振り返り、選手たちの精神的な成長を高く評価した。



 「私は何もしていないというか、黙っているのが私の仕事。やりたいバレーの方向性は示しますが、やるのは選手たちで実際にどうやっていくか。そこはキャプテンの山内が中心となって、ミーティングをしたり意見を出し合ってやってくれました。考えて何かに取り組むには自分の意志を発しないといけませんが、それができる選手が増えてきたように感じます。今後さらに上を目指すには、そのマインドを組織的にどう固めていくかが大事。一人ひとりがコート上で、もっと〝NECレッドロケッツ愛〟を表現してもいいと思います」
 2020/21シーズンのチームスローガンは、『挑続~for the TEAM~』。レッドロケッツはバレーボールができることの感謝を胸に秘めながら、これからも様々なチャレンジに挑み続ける。



■Hot Topics 澤田由佳
 金子監督の「Vリーグで出場機会の少なかった選手に経験を積ませたい」という考えから、V Cup予選ラウンドでは出番がなかった。そんな中、27日のセミファイナルで途中交代でコートに入ると、スタンドのサポーターからは「待ってました」と言わんばかりに盛り上がる雰囲気が生まれた。澤田自身は小気味よく叩かれるハリセンの音が、「どんなときでも背中を押してくれる」と感じていたという。



 V Cupの多くの時間をコートの外からチームを見ていて、「今までコート外で自分たちを支えてくれた人たちの気持ちが身に染みて感じたし、外にいるからこそ学べることがあった」と新たな気づきが多かった。また、タイプは全く異なるものの、同じセッターの安田からも「高さのあるセットアップをすると、アタッカーの高さをより生かせると勉強になりました」と、いろいろな面で刺激を受けたようだ。
 安田は、タイムアウトやセット間の澤田や塚田の存在が大きな助けになったと話す。「技術や相手ブロックのアドバイスをたくさんもらいましたが、初めてで緊張していたところで、2人の先輩から『スパイカーの先輩が打ってくれるから、自分の持っている力を出して思い切ってやればいいよ』と言われたのが印象に残っています」
 古谷は「澤田選手は遊び心があって、いつも『こうやっていこう』と新しいアイデアを持ってきてくれる。アタッカーとしては、自分が詰まったときにプレーの幅が広がるし、安心感があります」と、同期入社の澤田に絶大な信頼を寄せている。
 VリーグやV Cupでは自分たちの持てる力は出し切った。だが、もっと上のレベルを目指すには、やるべきことがあると澤田は言う。
 「チームとしても自分としても、緊迫したプレッシャーがかかる中で、いつも通りに自分のプレーを出すことで成長して勝ち切ることができます。セッターとしては、一人ひとりの個性を生かすためにも、その人自身のことをもっと知っていきたい。それが誰かに託すとか、誰かのためにというところにつながると思います。もう一度、自分を見つめ直して、これからは練習でそういうところを意識してやっていきたいです」
 常に攻め続けるというスタイルを確立させ、レッドロケッツが目指す境地に到達するには、セッター陣の、そして澤田のさらなる飛躍が欠かせない。
(取材・文:小野哲史)

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▼3/27 久光スプリングス戦試合ハイライトはこちら▼

 

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RESULT

最新の試合結果

V Cup ファイナルラウンド

NEC
レッドロケッツ

NECレッドロケッツ

1

vs

24 - 26
25 - 20
21 - 25
17 - 25
-
3

埼玉上尾メディックス

2021/03/28 16:00

大田区総合体育館

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